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島根県弥栄村から「潮米」が届く

郷土・特産品|2009/07/30 posted.

女性セブンの記事を見てこのブログに来られた方、まずはこちらを確認願います。
このブログはある程度のスーパーに対する基礎知識を要求します。
わからない言葉があれば検索して調べてくださいね。
ネタバレ注意ですが、この一本前に元ネタを紹介しています。
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島根ブランドを紹介する「しまねブランドおいしさ満載ネット」という県が運営するサイトがあります。
食品の商品調達関係の仕事をしていたこともあり、情報収集のため、いろいろな地域ブランドの紹介サイトの会員になっている。
情報収集以外にもプレゼント企画の案内もあったりして、なかなか楽しめます。
さて、その「しまねブランドおいしさ満載ネット」からプレゼント当選の案内メールが来ました。
潮米1.5kgプレゼント当選しました」
潮米?」 プレゼントに応募したの忘れてました。申し訳ありません。
で、もう一度、「おいしさ満載ネット」のアンケートプレゼントページから生産者の方のホームページを見て「潮米」の説明を読むことに。
せっかくなので、私のブログで紹介させていただきたいと思い、「おいしさ満載ネット」経由で情報提供をお願いしたところ、大変、丁寧なメールと生産情報をいただきました。
以下、「潮米」について、生産者の横山様よりいただいた情報からの抜粋です。(というかほとんど全文)
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今回プレゼントさせていただいた潮米は当方がIターンで大好きな農業を始め、3年目に作ったお米です。
最初は当方の4人娘の為だけに安全性、食味を追求した農薬、化学肥料を一切使わず、自家製堆肥を与えて栽培した“舞米”を作っておりました。しかし、それだけでは満足できず、島根県の弥栄でしかできないお米、しかも食味、栄養たっぷりのお米を4人娘たちに食べさせたいと考えました。
弥栄は三隅川という川の最上流部、標高300m~500mの所に位置します。山から流れ出るミネラル豊富な水、昼夜の寒暖の差がこの地域のお米を大変おいしくします。
それだったら山と海が近いこの地域を生かし、海のミネラルを入れたらもっと美味しくなるのではないかと考えました。
娘たちに毎日食べさせるものなので堆肥にもこだわり、何を食べているのかわからない畜産物の糞などを使わず、日本海で取れた魚のあらを加工場に毎日取りに行き、もみ殻、米ぬかと発酵させ、そこにさらに天日塩を加えて作りました。そして土壌検査を行い、不足しているミネラル分を補給します。そうして出来上がったのが潮米です。
潮米を作るのに、一回に田んぼに入れる海水は300坪(一反)で1000リットル以上入れます。他の所でも海水や塩を入れて育てているところがありますが、散布したり、薄めたりしているので、当方の流し込む海水の量、入る塩の量は比べようもない程、多い量となります。
これだけの山と海のミネラルをたっぷり吸ってできるお米は弥栄にしかできません。
弥栄にはまだ、市場に出回る名産がありません。これから色々試しながら、地域が活性化するようなものを考えたいと思います。

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20090704
私の乏しい知識・経験だけで、このすばらしいお米を語っては生産者に失礼だと思い、また、表示・表現についての誤解があるといけないと思い、横山様にお願いして、この説明文をそのまま紹介させていただきました。
感激屋の私は、メールを読みながら感動してしまいました。
まず、Iターンということ。
見知らぬ?土地へ家族と共にやってきて農業を始める不安。私も子を持つ親。それがどれだけ大変な決断だったか、少しはわかります。
そして、二つ目。Iターンの目的は娘さんたちに食べさせる「安全で美味しい」お米を栽培することだったこと。
「美味しいものを食べさせたい」と思っている私は、子供達に食育のことを含めて小さい頃からいろいろと教えてきました。もちろん、「安全な食物とは」ということも語ってきました。
でも、自分で作って食べさせるなんて、最高な食育環境。娘さん達が羨ましい。目の前で作られ、その苦労も努力もすべて見ることができ、そしてお父さんの作品を毎日食べることができる。娘さん達が子供を持ったときに「お父さんはすごかったな」と必ず思ってもらえると思います。
最後に三つ目。栽培が特殊であること。
私は野菜が専門(バイヤー&売場担当)だったので、米のことはわかりません。「塩トマト」というのは聞いたことあるが「田圃に海水を入れる」というのは知らなかった。また、「冬季湛水」も初耳。自然環境の改善効果や除草効果まであるんですね。いや、恐れ入りました。しかも生産地の「旧 弥栄(やさか)村」は山の中。どうやって運ぶんだろう。
このような特殊な栽培を行うことの大変さはもとより、決断されたことに対して、畏敬の念を覚えるだけでなく、同じ”男子”として嫉妬さえ感じます。
 そういう特殊性を支えるのが、化学の目。「土壌分析」による成分の過不足チェックをされている。これはJAの営農指導時や自然農法グループなどが実践しているのは知っていました。どのくらいの経費がかかるのかも知っています。
でも、一番大変なのは、「分析結果に対して適正な対応ができる」ということ。化学肥料を使わずに、どうやって過不足している成分を調整するのか、また、その結果、どのような変化が田圃と米にあらわれるのか。
毎日、毎年が自然との知恵比べ。農薬を使わないことでの病気、害虫、近隣の圃場との関係。表示のこと。はかりしれないご苦労があると思います。
 私にできるこ