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杏林堂新津店(静岡県浜松市) 生鮮 + ドラッグストア。専門店のバランスについて。そして「杏林堂健康キッチン」。

杏林堂新津店
静岡県浜松市中区新津町583
℡053-411-1711
開店日 2013/04/23
訪問日 2013/05/11
・肉のくわばら(精肉)、知久屋(惣菜)、中澤商店(青果)
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 ドラッグストアといっても昨今の日本型ドラッグストアは「薬(調剤含む)+日用雑貨+加工食品(日配商品含む)」。さらにディスカウンディング手法を取り入れた低価格販売を実施。
不足しているのは生鮮食品がないこと。客としてはできれば一箇所で買物を効率的にすませたい。
生鮮のネックは人件費。人件費比率や労働分配率など、青果や鮮魚部門の生産性が良くない企業が多い。
さらに教育費。短期間での生鮮担当者育成が必要。特に難しいのは鮮魚部門運営と鮮魚担当者育成でしょうか。
せっかく育てても、ジョブローテーションや職位変更で入れ替わりも頻発。永遠と教育をし続ける必要があります。
そういった生鮮の人的問題に対応するため専門店を導入するのですが、専門店間のバランスをうまく調整しないと、店舗全体の志向と実際の来店客の嗜好がマッチせず、結局、ワンストップショッピングを実現できないばかりか相乗効果も出しにくい。
 ということで、今回の記事は生鮮部門(鮮魚部門を除く青果・精肉・惣菜)を導入した杏林堂新津店を訪問した記録。
 まず、広いドラッグストアの最奥部に専門店が3店並んで配置。ドラックストアとしてはディスカウント的な価格の位置づけですが、専門店はそれぞれのカラーで品揃えし、且つ、それぞれの思惑で価格設定されています。
 
この中では知久屋さんを食彩賓館としては注目。いつものように、見栄えの良い商品作りと知久屋さんらしい優しい味付けの惣菜を提供。美味しそうな商品作り
は見栄え&見ごたえあります。オープンキッチンさえなければ食彩賓館としては「グッド」となるのですが、安全・安心をウリの一つにする知久屋さん
にオープンキッチンは似合いません。
自社農場・自社工場生産の安全・安心食材を使い、化学調味料・合成着色料・保存料等の添加物を使用せずに仕入
れから販売までを自社で行うという取組みをされているのに、最後の販売場所がオープンキッチンでは食彩賓館にとって魅力が激減。是非とも、食彩賓館が安心
して買物ができるように、売場と作業場を遮断する壁や窓を設置していただきたいと思います。
できれば落下菌も嫌なのでバラ売り商品はケースに入れて販売していただけるとさらに安心して買物ができます。
 
青果は知久屋さんのようなこだわりを特に感じませんでした。「産直」と表示されたヒマラヤ茸を購入。多段ケースの中に「あらめ(海草)」を陳列していたの
が少し気になった。隣がチンゲンサイとパプリカだったので関連販売ではないと思われるが・・・・。サラダ提案なんでしょうか?。
 精肉は和牛の品揃えを中心に確認。
あと、専門店らしいと感じたのは挽肉の荒挽大型パックから和牛など畜種や品種別に品揃えされていること。
困ったのは対面オープンケースが曇っていて商品がほとんど見えないこと。等級の高そうな黒毛和牛や国産牛の内蔵肉を販売されているのは確認できました。

 専門店間のバランスというよりも、この杏林堂新津店の志向・思考と一致するのは知久屋さんでしょうか。でも、ディスカウンティングも志向するドラッグストアとしてはどうなのかなという疑問も残ったのでした

 ところで、この店の面白い取組みとして管理栄養士による「杏林堂健康キッチン」というメニュー提案コーナーがあります。
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何が面白いかというと、スーパーマーケットで通常、見るような商品を販売するためのメニュー提案コーナーではなく、純粋な料理提案コーナーだということ。料理教室も開催されるようです。
商品を販売するだけでなく、ドラッグストアらしく健康管理面からも客をサポートしょうとする姿勢は理解できます。理解できるが、なんとなく飲食テナント用のレイアウトのような気もしないでもないが・・・・・。

★購入商品
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◇資料
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