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すし 笑魚亭(しょうぎょてい)でちらし寿司の“いそ”2625円。芝エビ、本メジロ、シャコ、トリ貝等の地元産魚介と、旬のハモと旬ではないアンキモの美味しさを堪能。

趣味その他, 郷土・特産品|2013/07/12 posted.

すし 笑魚亭(しょうぎょてい)
愛知県半田市北二ツ坂町3-11-9
℡0569-24-7302
◇営業時間
 11:30~14:00
 17:00~22:00
◇定休日 
 月曜日 第3 火曜日
◇駐車場 20台(共用)
20130629

笑 → 人を現し、料理人
魚 → 素材
亭 → もてなす場所・店

 まず、カウンターに一人客ということで一番困ることは写真撮影の心配。
さすがに店内で御主人の目の前で出された料理の写真を次々と撮影するという無作法をする勇気がありません。いつもこそっと店の人に撮影可を確認して、他の客にも気付かれないようにひっそりと撮影していますが、カウンターで次々と出てくる料理の撮影はちょっと・・・・。
スーパーマーケットでは「記念にこの商品を撮影させてください」と平気でお願いできるのに料理店ではなかなか言い出せない気の弱い食彩賓館です([E:coldsweats01])。
スーパーマーケットの店長時代、無断で店内撮影する人に困っていました。料理人の知人からは他の客がいるのに平気でフラッシュ撮影をされて困るという話も聞いています。また、客に「いいですか?」と言われて断りにくいという話も聞きます。
なかなか難しい問題ですが、一声かけてフラッシュなしで撮影。自分以外の他人や店の人やモノは頼まれない限り撮影しないというのが最低限のマナーかな?。(「お前が言うかっ!!」とおっしゃる方多数いそうですね[E:confident])
店側もきちんと「店内で撮影お断り」「料理の写真のみOK。ただし事前申告」とかルールを表示していただけるとありがたいのですが。

いでに「客が薀蓄を話すときは他の客に聞こえないように」「他の店の批評や比較は店員の前ではしない」「シェフやご主人に料理指導はしない」「あれこれ聞かない or 何でも聞いてチョ」とか表示していただくと食彩賓館としてはありがたい。一般の人にとってはうっとうしいかもしれないが([E:catface])。

 ということで、順番に出てくる握り寿司ではなく、一気に撮影できる「ちらし寿司」を選択。

メニューを見ると(ちなみにこのメニューは玄関にあったもの)
Photo_12

ちらし
 かい 1,575円
 いそ 2,625円
 うみ 3,150円

 と表示されている。

“かい”、“いそ”、“うみ”の違いがわからないので、確認すると「品目の違いや少しだけネタが良くなる」とか。
ここは日本人らしく中間をとって“いそ”をオーダー。
手毬の穴子にぎりも魅力的ですが、久々に普通のネタを食べてみるのも良いかなという軽い気持ちでオーダーしました。

 実は食べ終わって店の外に出るまでわたしゃ寿司屋さんだと思っていなかったんですよ。美味しい魚を出す和食店だと思っていたら看板に「すし」とちゃんと書いてあるじゃあないですか。
確かにカウンターに寿司ネタが置いてあって寿司を握ってくれるんですが、ご主人の雰囲気というか佇まいが寿司職人というよりも和食料理人っぽいんですよね。価格も寿司店としてはそこそこなのがまた良いところ。
寿司というのはネタの良し悪しもさることながら、その他のいろいろな要素が大事なことは重々承知。寿司寿司した寿司を食べたければそれなりの鮨屋さんへ行けばよいだけ。わたしゃ「ザギンでシースー」よりも「産地魚介類の酢飯のせ」の方が好みなんです。
主役はやっぱり魚介ネタ。酢飯は付け足し程度の認識でしたが、こちらの店で初めて酢飯の重要さを知ることができました。
主役の寿司ネタの味を邪魔しないように、でしゃばりすぎないようにしなければいけない。なので、酢飯がおとなしいのです。ごはんもきちんとそれ用(ちらし寿司)になっている。技というよりはご主人のこだわりを感じますね。酢飯にはお約束のかんぴょうも混じっているし。
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まずは大根サラダ。これは刺身の妻用の大根にジャコを乗せたもの。夜はこれが付出しとなります。つまり昼はサービス品。刺身の妻ではあるが、きちんとした刺身の妻です。
 ネタはありふれてます。でも良く見るとエビは芝エビ(三河~知多では“しろえび”と呼ぶヨシエビの仲間)だったりアナゴは本メジロと呼ばれる地モノだったり
と、気付かないと普通の海鮮どんぶりだと思ってしまうようなルックス。
たしかにメインのネタはありふれたモノなんですが、その中にキラリと光る逸品があるのを食彩賓館は
見逃しませんでした。
今回の主役は一番手前に並んだアンキモですね。
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このアンキモについてご主人に確認。「旬ではないけど今の時期は石川県あたりから良いモノが入荷する」ということらしい。このアンキモと、どうやって料理したんだろうと思わせる見事な食感の「本メジロ(アナゴ)」を食べられただけで
2,625円を出す価値があります。
ありふれたネタなんだけどその中にちょっとした発見をすることが食彩賓館の楽しみ。
今回は嬉しい発見をすることができました。
この店だったらメニューにある「おまかせ10,500円(内容は大将と相談)」を頼んでも良いかもしれない。

もう一度、最後に言いたい。この店の魅力は「寿司寿司した寿司屋ではない」ということです。産地(知多半島の漁港には近いけど)というほどではないし、都会というほどの人口もいない土地での和食店としては十分、及第点だと思います。

 良い時間を過ごせました。ありがとうございます。そしてごちそう様でした。

●食彩賓館の好み
・産地まで行かないと味わえない商品がある。
 (例: モチガツオケンケンガツオ等)
 ※地場鮮魚を多く使うという意味ではない。
・シャリの酢がネタの美味しさを邪魔しない
・見た目よりも美味しさ勝負。
・価格表示が明確
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