岐阜市の繁華街、柳ケ瀬の近くにあります。前には高島屋が聳えていて、昼は賑やかさを感じない街ながら、夜になると本領発揮するんでしょうねぇ。

車を近くのコインパークに停めて、シャターが閉められた商店街の中を歩く。
店舗は表通りから数m入った場所にあります。

平日の午後２時過ぎなので行列はありませんが、店内に入ると席は満席。どこに座ってよいのかわかりません。店の方にどこでも良いですよと言われたのですが、戸惑っているとこちらへと指示されました。でもそこには先客の読みかけの雑誌が。
ということで、初めての店で気まずい思いをしてのスタートです。
注文をするかとメニューを探すが、ないのです。調理場前の柱に「中華そば」と「わんたん」という表示があったので「中華そば」とだけ注文。
しばらくすると当方の前席にのそっと体の大きな方が座りました。
「両方」「ネギ」「・・・・・(聴き取れず)」とこの店の符丁を唱えています。ニ郎風に言うと“呪文”ですね。

当方の注文の品が出されました。器いっぱいにスープが入っています。テープルに置き、そのまま滑らせているだけなのにスープがこぼれます。

麺の白色がスープの色に対比して美しいルックスです。「極細麺のうどん」と言われても違和感ありません。
その麺とスープをすすります。
予想通り物足りない味です。ただし、これは食彩賓館的には良い兆候。
麺は予想に反してしっかりとしています。

と、ここで、前席で中華そばを食べていた常連さんの卓にワンタンが出てきました。
そうです。前述の符丁である「両方」は“そばハーフ&ワンタンハーフ”ではなく、別々に１杯ずつということらしい。

そんな相席の常連さんの食べっぷりを見ながら、粛々と中華そばをすする。
鶏ベースのスープにかえしの醤油を少々多めに注入。そして隠し味は生姜。この生姜が若干効いているのがポイントですね。やみつきになるか、あるいは「なんじゃこりゃ」になるかの分れ道。
当方はこの不思議な魅力を持つスープに好印象です。当然、すべて飲み干しましたよ。
食彩賓館がおいしく感じるラーメンの典型的なパターンです。スープと麺を口に入れる度に旨み成分が蓄積され、そして一杯分を食べ終わったときに「うまいﾂ」となるラーメンが好みと何時も言っております。
おそらく常連さんは１杯目の中華そばを食べて、２杯目のワンタンを食べた後の旨み成分の蓄積がやみつきになっているのでしょうね。
スープ以外の麺、ネギ、かまぼこ、チャーシューは普通です。ですが、普通が集まると不思議な美味しさを醸し出す。不思議ですねぇ。

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●丸デブ　本店
岐阜県岐阜市日ノ出町3-1
℡058-262-9573
営業時間11:00～18:00
定休日　毎月6のつく日
駐車場無し　ｺｲﾝﾊﾟｰｸあり