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ギブソン・レスポール・トラディショナル,Gibson Les Paul,Traditional,Gold Top,1957“風”をマーシャルアンプに直結してスタジオで鳴らした話。Black Beauty,スプラグー,バンブルビー,ブラックビューティ,

趣味で時々、仲間で集まってガチャガチャ演ってます。時にはコンサートでもということで本格的なバンド活動ではありませんが、50歳超えた大人が集まって 若い頃、演っていた音楽を・・・という程度です。本拠地はメンバーの岡崎市民のおかげでリブラという岡崎市の図書館のスタジオがメインの集いの場所です。
2008/11/01リブラ(岡崎市図書館)オープン
2015/04/20古い厚生周辺の画像とアオキスーパー

●Les Paul Traditional Gold Top 2012年

本体20150927ギブソンレスポールトラデイショナル (7)

 レスポールはご存知のようにエレクトリックギターの代表選手の1種。一言で言うと「パワフル」。あるいは「太い」。トーンを絞り込むと「甘い音」。
トップにメイプル材、バックにマホガニー材、ネックにマホガニー材を採用しています。
発売開始は1952年。弦の振動を拾うピックアップは、1956年まではシングルコイルタイプのP-90が、1957年からは現在のようなハムバッカータイプのP- 490ピックアップが装着されています。通称P.A.F(Patent Applied For)と呼ばれる今でも人気のピックアップですが、私のレスポールにはP.A.FをモデリングしたAlnico II マグネット、ヴィンテージ・エナメルコート・ワイヤリングの構造を持つ“57CLASSIC”が装着されています。

本体中心部 20150927ギブソンレスポールトラデイショナル (15)

よく知られている有名な話ですが、The BeatlesのWhile My Guitar Gently Weepsのエリック クラプトンの伝説的な名演で有名なギターソロは“ルーシー”と名付けられた1957 LesPaul Stnadard で演奏されたものです。カラーは前の持ち主のリック・デリンジャーが当初のゴールドトップからチェリーレッドに換色し、ビグスビー(ビブラート・ユニット)を外した後の音色が気にいらず売却。それをショップ(Dan Armstrong<new york>)で中古購入(時期は1968年で、購入後ジョージハリスンにプレゼント)したのがクラプトンだったという逸材。(同機材のリックデリンジャーの前の持ち主としてはJohn Sebastian<Lovin’ Spoonful>が知られている)

レスポール ルーシー 再発売

↑ 上記のルーシーはHarrison-Clapton 1957 LesPaul Standard “LUCY” Aged。価格は税抜きで“たった”の1,941,000円。製造は全世界で100本、そのうち50本をAGED加工(新品のギターにわざと使い込んだ経年変化を加工する)。よく見るとボディ左側の色が若干違うのは、センター・マッチではないオフセットのトップをリアルに再現したからです。換色する前のゴールドトップは下地の木目が見えないため、通常施されるようなセンターマッチ(中央で木を繋げるように接着)をする必要がなかったからです。また、前述のビグスピーを外した後を埋めたネジまで再現されています。

 1958年~1960年に約1,400本製造されたサンバースト塗装の機種に人気が集中しているものの、上記の理由で私にとって1957年レスポールは特別な存在です。

 今でこそ、高額で取引されている1950年代のレスポールですが、当時は人気薄で1960年に製造中止になってしまいました。
代わりに登場したのが当方も所有するSGというオールマホガニーのソリッドギターです。

20150927ギフソンレスポールとSG比較 (10)

↑ SG Standard (食彩品館.jp所有)はラージピックガード仕様ですが1961年の発売当初はスモールピックガード、ビブラート・ユニット型式でした。↓

SG 1961 リイシュー

↑ Gibson Custom Shop SG Standard 1961 Reissue

 その後、1960年製のレスポールをマーシャルアンプに繋いで弾くエリッククラプトンが1960年代にギターキッズの心と耳を鷲掴みにしてレスポール人気が高まり、1968年にレスポールが発売当時のあの形にに戻されて製造再開されるに至ります。
その後の変遷は割愛するとして、レスポールスタンダードが大きく変わったのは2008年。
・グローバー製のロック式ペグ
・ボディ裏面がシースルー化
・チェンバード構造(セミホロウ構造)
・ネックがディープ・ジョイント
・バーストバッカー・プロ
・高域が強調されたサウンド
と、いったところがメインの仕様変更ですが、やはりチェンバード構造(セミホロウ構造)になったのが大きな違いでした。
↓ チェンバード構造(セミホロウ構造)

中 (1)

また、2012年以降のスタンダードはこのような構造になっています
↓ Weight Relief Mahogany

中 (3)

 そうなると従来の重いスターンダードタイプのギターが欲しいということでラインナップに加わったのが、レスポールトラディショナルです。2008年以前の“スタンダードモデル”となります。
↓ 9Hole Weight relief

中 (2)

トラディショナルも9つのウェイトリリーフホールが開けられていたのですが、2013年からはそのホールもなくなくり、ほぼ完全ソリッドギターに復活しています。

中 (4

 私の所持する2012年レスポールトラディショナルの特徴は
・発売当初のレスポール・ゴールドトップ(ゴールド・フィニッシュ塗装)カラー
・ウェイトリリーフ構造(9Hole Weight relief)のソリッドギター
ということなんですが、少し元のパーツが変更されています。
見える部分としてはトグルスィッチの色、トラストロッドカバーがTraditional表記がないものに、ジャックプレートがニッケルタイプからプラスチックタイプに、コントロールノブがスピードタイプからオールドタイプへ変更されています。

↓ ノーマル

ノーマル

↓ こんな感じに換装

ジャック20150927ギブソンレスポールトラデイショナル (19)本体中心部 ノブ 20150927ギブソンレスポールトラデイショナル (13)本体中心部 トグルスイッチ20150927ギブソンレスポールトラデイショナル (14)

見た目が1957年発売モデルに模様替えされていました。
見えない部分ではコンデンサーを替えています。ヴィンテージタイプの
Sprague BumbleBee0.01MF 400v。(上)
Sprague Black Beauty 0.03MF 400V(下)

★コンデンサー スプラグ 内部20150927ギブソンレスポールトラデイショナル (25)-

↓ 左がSGスタンダード  ↓ 右側がレスポール

★コンデンサー スプラグ 内部-2 20150927ギブソンレスポールトラデイショナル (25)-

青↑がコンデンサーです。右側のコンデンサーとの違いがわかるでしようか
オリジナルのオールドギブソンには0.022uf 400Vタイプが装着されているのですが、現在ではネット価格で15,000円/2個セットと高額で取引されています。
何故、0.03uf(ブラックビューティ)と0.01uf(バンブルビー)の組み合わせにしたのかは不明ですが、音抜けの良さは実感できます。

 
 さて、実奏です。スタジオ練習の時にSGスタンダード2012年製と今回購入したレスポールトラディショナル2012年を持ちこんで、Marshall JCM2000 の3チャンネル仕様に直結して弾いてみました。

20151003スタジオ マーシャルとレスポール (4)

クリーントーンでSGとレスポールの差ははっきりでます。Spragueコンデンサーの威力か、レスポールの音が素晴らしい。トーンを絞れば甘く、トーンを開放すれば伸びやかなサウンドにしっかりと音色変化を実感できます。
でも、音量を上げて歪ませると違いが良くわからなくなります。さらに爆音で鳴らすと笑顔がはじけます。どっちがどっちでも良くなりますね。
当日は4人でスタジオ入りしたのですが、皆でとっかえひっかえして知っている限りのリフを弾きまくり(笑)。40年前の高校生に戻ったようなはしゃぎぶり。
ついでにメンバーの持ち寄ったストラトキャスターやテレキャスターとも比較しましたが、フェンダーにはフェンダーのギブソンにはギブソンのそれぞれの良さを実感することができました。
ああ楽しいったらありゃしない(^v^)。

◇コンデンサー
Sprague Black Beauty 0.03MF 400V
Sprague BumbleBee0.01MF 400v
0.022に比べ若干抜けを感じるがそれも味。600vに比べると音が枯れた感じ。※聞いた話

内部20150927ギブソンレスポールトラデイショナル (20)-

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◆ギタースペック
Les Paul Traditional Gold Top 2012
・BODY
 Top Species: Carved maple (Carved AA maple on Plus Top)
 Back Species: Mahogany
 Binding: Single-ply top
・FINGERBOARD
 Fingerboard Species: Rosewood
 Scale Length: 243/4″
 Number of Frets: 22
 Inlays: Trapezoid
 Fingerboard Binding: single-ply
・ELECTRONICS
 Neck Pickup: ’57 Classic Humbuckers
 Bridge Pickup: ’57 Classic Plus Humbuckers
 Controls: Two volume, two tone, three-way switch
・NECK
 Species: Mahogany
 Profile: ’50’s Rounded
 Peghead Pitch: 17°
 Nut Width: 1.695″
・HARDWARE
 Plating Finish: Chrome
 Tailpiece: Stopbar
 Bridge: Tune-o-matic
 Knobs: Gold Speed Knobs→変更
 Tuners: TonePro Kluson Style
 Pickguard: Les Paul
・CASE
 Interior: White Plush
 Case Exterior: Black Reptile Pattern Hardshell
 Silkscreen: Silver ‘Gibson USA’ logo
 重量 4.0kg

20150927ギフソンレスポールとSG比較 (4)

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●Gibson SG Standard
・Body
 Top Mahogany
 AdhesiveFranklin Titebond 50
・Headstock
 LogoMother of Pearl “Gibson” Logo with “Crown” Inlay
 Truss Rod CoverBlack and White Antique Bell with “SG” Imprint
・Pickups
 Neck Position490R
 Bridge Position498T
 Magnet MaterialAlnico II and Alnico V
 CoversChrome
・Neck
 Species Mahogany
 ProfileSG Rounded
 Truss RodTraditional Adjustable
 Joint Angle4.25° (+/- 15 seconds)
 AdhesiveFranklin Titebond 50
・Tuners
 ModelVintage Tuners with Perloid Buttons
 PlatingNickel
 Tuning Ratio14:1
・Electronics
 Potentiometers2 Volume Controls, 2 Tone Controls
 Type300k Linear Volume, 500k Non-linear Tone
 Coil WiringMachine Wound
 Toggle SwitchThree-way Switchcraft with Cream Plastic Tip
 Output JackTraditional 1/4″
・Neck Fit
 JointMortise & Tenon
 AdhesiveFranklin Titebond 50
 Joint Angle Tolerance+/- .005
 Fingerboard SpeciesRosewood
 Frets22
 Radius12″
 Nut/E.O.B1.695″/2.260″
・Bridge
 TypeNashville Tune-O-Matic
 MaterialZamak
 PlatingChrome
・Finish
 Color  Ebony
 SealerNitrocellulose
 Process1-1.5 mils
・Case
 TypeGibson Hardshell
 Case White Plush
 Case InteriorPlush Lining
 重量3.0kg

●20150927ギフソンレスポール,SG,ハミングバード (2)

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品名 Gibson HummingBird Historic Collection
シリアル(8桁) 0□△◇5※※※
(最初の“0”と5番目の“5”が製造年を表し、他は製造日“□△◇”とその日の何本目“※※※”に造られたギターであるかを知ることができる)
Bozeman Plant , MA, USA
製造日 2005年□月◇日
Production Number:
◆ アメリカ合衆国モンタナ州ボーズマンにあるモンタナ工場製造
Top Wood: Solid Sitka Spruce(米唐檜単板)
Back and Sides: Solid Mahogany(桃花心木単板)
FB&Bridge Wood: Rosewood(紫檀)
Neck Wood: Mahogany(桃花心木)
Fingerboard inlay: MOP Double Parallelograms
Other inlays: MOP Dots
Bridge Inlay “MOP”=Mother of Pearl(白蝶貝)
Scale: 24-3/4″/1.725″
Tuners: Nickel Grover Kidney
Finish: Heritage Cherry Sunburst
Other Features: Bridge : Rosewood,Belly up Body Binding : 6-ply top,4-ply back

20150927ギフソンハミングバード

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