****************************** 3. 栂池ロープウェイから植物園入口。サルオガセと球果
ロープウェイは(1994年:平成6年)より運行されています。それまでは夏場は栂池自然園入口まで車で入ることができました。1989年に最初に訪れた時は上まで車で行ったのかどうかは覚えていません。 栂池ロープウェイの栂の森駅を出発してすぐにオオシラビソの球果をつけた木を見ることができます。動き出してすぐの場所であることと、肉眼では色は確認できるものの、シラビソの球果との区別ができません。双眼鏡を持参していたのでカメラで撮影しながら交互に除くと球果が丸みを帯びていることでシラビソやウラジロモミ(球果が細長い)と区別ができます。 ↓ ロープウェイ栂大門駅すぐ上のオオシラビソ球果
↓ ロープウェイ内の紹介画像
↓ 自然園の展望湿原(標高約2,000m)直下の球果
・オオシラビソ マツ科モミ属 常緑針葉樹 別名 アオモリトドマツ 日本固有種 中部山岳(標高1,500~2,500m)から八甲田山(青森県)の亜高山帯に分布。高木(約40m)まで育つ樹木ながら多雪地帯では大きく育ちにくい。
ちなみに栂池の“栂”は地元ではオオシラビソのことを“栂”と呼び、その“栂”が多く分布している場所にある自然園の池を“栂池”と称したということですが、諸説あるのはどこの地名由来同様です。ちなみに本来の“栂”はマツ科ツガ属なので別の樹木です。 さらに言うと、ロープウェイ駅直下のコメツガの大木は小谷村の天然記念物に指定されていて、コメツガとオオシラビソが混同されて紹介されることが多いようです。 ↓ コメツガの大木 (小谷村天然記念物) 目通り幹囲2.6m、樹高18m
続いて地衣類の話。
↓ ロープウェイ駅の近くにある木に「サルオガセ」
・サルオガセ(猿尾枷、猿麻桛) チャシブゴケ目ウメノキゴケ科サルオガセ属。食彩品館.jpの嗜好する地衣類(菌類)ですね。苔(鮮苔類)やシダ(羊歯植物 )のような植物ではありません。菌類と藻類の共生生物で、落葉広葉樹林に着生しているが、空気中の水蒸気を吸って育っているので寄生植物でもありません。 ちなみに「猿尾枷」の方の由来は「猿の尾についた枷」をその姿に見立てたと紹介されることが多いのですが、「猿麻桛」の方を食彩品館.jpとしては押したい。“桛”は“カセ”と読み、紡いだ糸を巻き取る道具のことで、猿が麻を紡いでいるような見立てで名付けたのではないかという説が好きですね。 語源的には「サガリオコケ(下緒苔)」からの 転訛という説もあります。 最後にもう一度言いますが、植物ではなく、また、苔でもなく「地衣類」(菌類)です。 サルオガセはきれいな空気と湿度の場所に生育します。環境植物、いや環境地衣類ですね。 ・2009/08/19南方熊楠顕彰館訪問(和歌山県田辺市)
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↓ 栂池自然園駅
さて、ロープウエイ栂池自然園駅を降りて自然園入口に向かいます。 3回目ながら間隔が10年以上開いているため、記憶はなく、あるのは撮影した過去画像のみ。 ↓ 2,000年
栂池山荘と栂池ヒュッテがあり、食事ができます。到着は午前10時だったため、食事時間には少し早いということで自然園に向かったのですが、帰りにおやきを購入。 少し休憩させていただきました。 “さるなし”アイスクリームが販売されていて、家人より「さるなし?」という質問。「マタタビの仲間でツル性植物。小さな緑色の実をつける。味はキウイフルーツみたいな感じ」と解説。 な んで知っているんだろうという不思議な顔をしたので、「家にあるよ」と、よく知っている理由を説明。家人が良く使う洗濯干し用のベランダは家の2階の南西側のベランダで、 植物を植えてあるのは同じ2階でも南東側のベランダ。植物の管理は家の周囲の庭を含めて、食彩品館.jpが担当しているので、植物に興味のない家人はほと んど何が生えているか知りません(笑)。 今回の旅行でも、「それは家でも育てていた」という話がしょっちゅう出てきます。 ↓ 栂池ヒュッテ
↓ 「おやき」を購入
この他、「さるなし」ソフトクリームを食す。 「さるなし?」という妻に、食彩品館.jpの返事は「家にあるよ」「もう10年以上」。 ↓ 栂池ヒュッテ入口の売店
↓ 栂池山荘
↓ ビジターセンターは工事中。
↓ 旧栂池ヒュッテ記念館
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========================== ◆白馬の夏
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栂池自然園(長野県小谷村)へ。ゴンドラリフトとロープウエー。前回は落雷で宙吊り1時間弱。今回は・・・・。「栂池自然園を堪能。2016年夏の白馬山麓の旅その2」 -PREV POST <
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