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●栂池自然園中部山岳国立公園(第一種特別保護地域)・開園時期 2016年は6月1日(水)~10月31日(月)・入園料 大人 300円、小人 250円・マップ
若い頃、高山ハイキング(時折登頂を目的とした山旅もあったが、多くは景色や植物をなどを眺める山歩きでした)を楽しんでいた頃は上高地や八方尾根、栂池自然園なんぞは下界の観光客の遊び場程度という認識だったが、この歳にな るとどこにいてもそれなりの楽しみ方を自分なりに紡ぎ出すことができます。例えば白馬三山の景色を眺めて「フォッサマグナ帯(面)の西辺(線)」 すなわち糸魚川静岡構造線(糸静線)や糸魚川静岡構造線活断層系のことを想起できたり、フォッサ・マグナ要素の植物の北限がなぜ八ヶ岳南部なんだろうかと 思考したりと、若い頃はさして興味のなかったことも景色や植物を眺めるだけでいろいろと想念したりして、どのような場所でもそれなりに賞玩できるように。↓ フォッサマグナ帯と要素植物分布の概念図 ※フォッサマグナは各構造線の範囲内一帯のことであり、糸魚川静岡構造線のことではありません。
・ハコネサンショウバラ(フォッサマグマ要素の植物)を購入した記事
今回は栂池自然園の第2話、そして白馬の旅第五話として「風穴(ふうけつ・かざあな)」の紹介。
ミズバショウ湿原の標高が1,860mで隣のワタスゲ湿原の標高が1,870m。すなわち約10mの登りなので楽勝ですが、小さな子供や少し足の弱くなってきた高齢の方々は充分安全に配慮しなくてはいけません。前回、私の子供もここでつまづいて一回転してます。ケガなしでホッとしたのですが。登山は登り優先で狭い場所は下り側がすれ違える場所で待機するのが基本ですが、観光客も多いためそういった基本を知らないか、無視する人が多いように思いま した。また、団体トレッキング客は前の人から遅れまいとして登ってくる人を待たせて、先を急ぐ光景も見うけられ、指導者というか案内者の指示がどうなって いるのかはともかく、あらまぁ~な人々もいて、これも他山の石。お互い、十分、配慮をしたいものです。
さて、ミズバショウ湿原で意外なほど多くの高山植物を発見することができたことで気分も上々。次の「ワタスゲ湿原」に向けて若干の垂直移動と水平移動をしなくてはいけません。
途中、「風穴」があります。「風穴」は火山岩や石灰岩の地帯でみかける洞窟からの風の出口。洞窟内部の気温差により空気循環が生じ、洞窟内部の冷気を吹き出す場所が「風穴」です。愛知県にも「古戸の風穴(愛知県設楽郡東栄町)」がありますね。風穴は大きいものは「鍾乳洞」等と呼ばれ、小さなものは「かざあな」と呼称。栂池自然園の風穴は“かざあな”サイズながら、“ふうけつ”と命名されています。こちらの風穴には残雪が残っていて、洞窟内より冷気が山歩きの火照った体を心地よく冷やしてくれます。14年前にはなかったかと思われる温度計も設置されていて、天然クーラーの気温を“見せる化”(このような場合、「視える化」ではなく“見せる化”と食彩品館.jpでは呼んでいます)。当日の温度計は「4℃」を指していました。↓ 2016年7月23日撮影
↓ 2000年8月5日撮影
天然のクーラーである「風穴」の周辺は当然、気温も下がってひんやりとしているのですが、ここで意外な景色というか植物を確認できました。自然園の他の場所よりも温度差があるため、他の場所では花が終わってしまっていたゴゼンタチバナの花が残っていたり、受粉直後のキヌガサソウも確認しました。前回訪れた2000年の時は、今年よりも約2週間遅い8月5日。↓ 2000年8月5日撮影(ミズバシヨウ湿原・他)・ゴゼンタチバナ(2000/8/5)
・キヌガサソウ(2000/8/5)
ゴゼンタチバナもキヌガサソウも白い花びらを残していた(キヌカサソウは受粉済の花色)のですが、2016年7月23日にはミズバショウ湿原だけでなく、その他の場所でもゴゼンタチバナの花は落花していました。
2016年7月23日の風穴周辺では天然クーラーの影響か日光の影響かは不明ながらゴゼンタチバナもキヌガサソウも白い花を確認することができました。★2016年7月23日撮影(風穴周辺)↓・ゴゼンタチバナ
・キヌガサソウ
1989年当時はデジカメではなくアナログカメラということもあり、ベストショットや記念写真を残すことしか考えていなかったため撮影枚数が少ないのが残念。2000年にはすでにデジカメを使って記念写真だけではなく記録画像としても残しているものの、記録媒体のメモリーカードの容量も少なく、現在のように“なんでもかんでもメモとして記録”というような使い方はできませんでした。よって保管枚数が少ないのが残念です。
毎回、旅を終えた後の記録整理には結構な時間を費やしていて、だんだん億劫になるのですが、こうやって過去との差異を比較していると、やはり「記録としての画像整理保管」は大切な作業だと痛感。今後もせっせと継続したいと思います。
★風穴周辺で特定した植物・コガネイチゴ
・ミヤマアキノキリンソウ
・ヤマハハコ
・ゴゼンタチバナ
・コバイケイソウ蕾
・エンレイソウ
・コメツガ
・ミズバショウ
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●6.栂池自然園part3。ワタスゲ湿原の景色 に続く
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6.栂池自然園part3 。わたすげ湿原の景色。「栂池自然園を堪能。2016年夏の白馬山麓の旅その6」 -NEXT POST >