食彩品館.jp

日東醸造長期熟成琥珀しろたまり,千門家たまり,三年熟成 相生本みりん 相生桜,加藤醸造 家内味噌 豆粒

 ☆醤油サミット開催記事↓
2016/11/12愛知県碧南市で醤油サミット開催
2016/11/17碧南醤油サミット訪問記
2016/11/29碧南醤油サミット購入商品

===============================

★この記事は「2016醤油サミットin碧南記事」の続きです

 まず、今回の出店のメインは「白しょうゆ」。
ご存知のように大豆を主原料とする他の醤油と違い、白しょうゆは小麦を主原料としています。琥珀色で糖分が多いということで、見た目から「白」と呼ばれますが、京料理等で用いられることが多く、少し高級な料理に使われることが多いイメージがあるものの、うどんの出汁等、結構、身近でも使われています。
白醤油の発祥は愛知県碧南市(新川、山崎付近)で、日本の白しょうゆ製造会社10社のうち、3社が碧南で創業・操業されています。
 愛知県でも碧南市は醸造業の盛んな地域で昭和初期には30の醸造会社の工場があったそうです(三州地場産業発達史より)。
そして1970年には15社となり、そのうち、白醤油専業会社は3社、すなわち、ヤマシン(1802年創業)、日東醸造(1938年創業)、七福醸造(1950年創業)。
大豆を煎って皮を取り小麦を蒸して製麹して仕込む碧南市特産の白醤油は、発酵を抑えて糖分を残し麹の酵素作用のみで短時間に製品化。
また、日東醸造のように大豆を使わずに小麦と塩のみで製造する「しろたまり」は、大豆を使わないため「小麦醸造調味料 」と表示されているのも特長。
現行法上では「醤油」と表示するには大豆を使うことが必須のため、多くの白醤油には原料の10%~5%の大豆を使用されているようです。

 さて、各ブースを一通り回って購入したのは以下の商品。ヤマシン醸造、九重味醂、角谷文次郎商店等の有名なというか、少しでも調味料の品揃えに気を使うスーパーマーケットならばどこでも購入できる商品ではなく、今まで見かけなかった、あるいは気付かなかった商品を中心に購入。
当然、この他にも購入したい商品が多数あったことを付け加えておきます。

★三年熟成 相生本みりん 相生桜

%e2%98%85%e7%9b%b8%e7%94%9f%e6%9c%ac%e3%81%bf%e3%82%8a%e3%82%933%e5%b9%b4%e7%86%9f%e6%88%90%e8%b3%bc%e5%85%a5%e5%95%86%e5%93%81%e3%81%8b%e3%82%82%e3%81%97%e3%83%95%e3%82%a7%e3%82%b9%e3%82%bf20161113

三年熟成の本味醂として知っていたのは「御所櫻(九重味醂:愛知県碧南市)」と「福来純本みりん(白扇酒造:岐阜県加茂郡川辺町)」
今回は初購入。
本みりんを何箇所かで試飲させていただいたが、一番の収穫は焼酎とアルコールの使い分け。単純に原価の関係でアルコールを使っていると思っていました。違いがわかって非常に有意義な訪問になりました。
熟成した本みりんは本場浙江省紹興で飲んだ熟成された紹興酒にも似た風味を感じました。台湾で飲むような砂糖を入れたような紹興酒の味です。当然、本みりんには砂糖は入っていません。
すばらしい技術だと思います

中川醸造 千門家たまり
愛知県刈谷市小垣江町塩浜50番地
℡0566-22-3170
創業 1920年
「千門家」でブランド化。大変丁寧な商品説明をいただけたのでお礼に購入。レシビで教えていただいた通り、野菜をしょうゆ漬けにして使っています。

%e2%98%85%e5%8d%83%e5%95%8f%e5%ae%b6%e3%81%9f%e3%81%be%e3%82%8a%e3%80%80%e8%b3%bc%e5%85%a5%e5%95%86%e5%93%81%e3%81%8b%e3%82%82%e3%81%97%e3%83%95%e3%82%a7%e3%82%b9%e3%82%bf20161113-11

 ★日東醸造長期熟成琥珀しろたまり
・碧南市にある同社が豊田市足助の地で白しょうゆを作っている「足助しろたまり」のことは全国のスーパーマーケットの調味料バイヤーならば誰でも知っていますが、専門家以外の方にはあまり知られていない「長期熟成琥珀しろたまり」を購入。
ベースの白醤油は「足助しろたまり」同様に、愛知県産の小麦と海の精の塩を原料に使用して。というか、足助白たまりを18ケ月間程、長期熟成して風味とまろやかさを向上させた商品です。限定1000本。今回が2回目の販売となります。
長期熟成のきっかけが使用している客からの意見だったというのも同社の姿勢を伺わせる逸話ですね。
食彩品館.jp的には安易に“無添加”という表示をパッケージに使っていないのも好印象。農薬、うま味調味料(旧称“化学調味料”)ともに、表示するとしたら“無”ではなく“不”ですね。
熱意だけでなく、立派な姿勢を持った会社だと思います。先代の蜷川さんには大変、お世話になりました。

%e2%98%85%e6%97%a5%e6%9d%b1%e9%86%b8%e9%80%a0%e7%90%a5%e7%8f%80%e7%99%bd%e3%81%9f%e3%81%be%e3%82%8a%e8%b3%bc%e5%85%a5%e5%95%86%e5%93%81%e3%81%8b%e3%82%82%e3%81%97%e3%83%95%e3%82%a7%e3%82%b9%e3%82%bf20

 

加藤醸造 家内味噌 豆粒
愛知県碧南市中町5-1
℡0566-41-0619
営業時間 8時~18時
定休日 日曜日

 西三河~東三河、特に海岸沿いのスーパーマーケットを回ると見かける「家内味噌」。西尾の「すずみそ」さんの記事は以前、紹介しましたが、こちらの家内味噌にも豆粒をそのまま残した「豆つぶ」という商品を販売しています。

%e5%8a%a0%e8%97%a4%e9%86%b8%e9%80%a0%e6%89%80%e3%81%8b%e3%82%82%e3%81%97%e3%83%95%e3%82%a7%e3%82%b9%e3%82%bf%e4%bc%9a%e5%a0%b420161113-33

カップに入った粒味噌ではなく、手詰めで袋に入れる粒味噌は同社だけだと思います。

%e2%98%85%e5%8a%a0%e8%97%a4%e9%86%b8%e9%80%a0%e3%80%80%e5%ae%b6%e5%86%85%e3%81%bf%e3%81%9d%e3%80%80%e8%b3%bc%e5%85%a5%e5%95%86%e5%93%81%e3%81%8b%e3%82%82%e3%81%97%e3%83%95%e3%82%a7%e3%82%b9%e3%82%bf20

記念購入。
製造工程で蒸した大豆をつぶさずにそのまま使うことで豆粒ができます。手詰めをするのはその豆粒をつぶさないようにするためですが、スーパーマーケットで見かけた時はかなりつぶれているので、今回の購入品は粒がしっかりと残っているということで、なかなかレアということが理解していただけるでしょうか。
熟成期間は約1年6ケ月。非加熱。原料に愛知県産大豆を使用して長期熟成した商品もありますが、それは直営店まで行かないと。
=============================
2008/01/10野田味噌・枡塚味噌訪問記
2014/08/17すずみそ醸造場(愛知県幡豆郡)

==========================