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たまたま前を通過したら10組待ちだったので並んで「ひつまぶし 3,600円 (税込)」を食す。あった蓬莱軒松坂屋店(名古屋市)鰻。10年前の「あつた蓬莱軒本店(陣屋)」のことも。

食べログ記事をアップしました
あつた蓬莱軒松坂屋 ひつまぶし
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 うなぎ。若い頃、「修行」という名目で精肉、鮮魚、青果部門に配属され、現場で作業をしてていました。短い期間だけど鮮魚部門にいたおかげで国家試験の調理師免許を取得でき、ついでに専門学校へ派遣されて食肉技術士(技師?)とかいう資格というか認定を受けています。
また、バイヤーとして商品開発に携わり、市場で直接買参もしたことがあったりと、食にまつわる体験は一般の方よりは少しだけ豊富。
そんな中で今でも覚えているつらい修行がうなぎの串打ちと炭焼き等のウナギ調理作業。さすがに、1980年初頭には大量の活うなぎを自店で捌くということはしていませんでしたが、ウナギの串し打ちは店内作業で実施。土用の丑の日ともなると、深夜まで売場作業員全員で手分けして串を打ったものです。
そして本番当日は別建築の保健所認定うなぎ焼き場で早朝から閉店までウナギを炭焼き。
某スーパーのように、取引先や加工センターで、炭焼きの白焼したウナギを仕入れて、店舗でちょっとガスで炙ってタレつけて「自家製炭焼きうなぎ」なんてことはしていなかった時代です。
うなぎに鉄串を打ち、頭から尻尾まで焼く関西式の炭火焼うなぎ。外がカリカリで中がふわふわタイプですね。煙がひどくてスキーのゴーグルをはめて作業していました。
当時は罰則というかゲーム感覚で、うなぎをひっくり返した時にウナギの形をくずしてしまったり、炭の中に落としたりすると自腹で購入するというルールがあり、イヤというほどウナギを食べました。
そういった理由でウナギが嫌いになったのですが(笑)、その後、東京神田駅近くのウナギ屋さんでうな重を食べてウナギの美味しさに開眼というか、はまりました。私が焼いていた関西式(腹開き、頭付き1尾カリカリ焼き)ではなく、関東式(背開き、蒸し工程入り、頭無し)の食感に驚き、「ウナギって美味しいんだ」を実感した次第。(=^_^=)
※注: 現在、食彩品館.jpは関東風よりも関西風の方が好みです。

とはいえ、高額なうなぎを自腹で日常の昼食として食すほど裕福でもないので、本当にたま~に食すだけ。よって、できれば美味しいウナギを食したいと思っています。
ちなみにスーパーで販売しているウナギはトラウマになっていて、今でも食べる気にならない。

 閑話休題

 蓬莱軒松坂屋店の話に戻します。
 土日は通し営業なので時間帯によっては待たずに入店可能な時が稀にあったりします。
何年か前に本店(陣屋)へ行った時は順番を確保してからもう一度訪れるというお約束があって、当時、どうしても本店で食べないといけない事情(知人を案内する予定があったのです)があり、しかたなく順番待ちという食彩品館.jp御法度ルールに反してしまった過去があります。
尚且つ、その時はちょっとがっかりした鰻だったので、それ以来、蓬莱軒はご無沙汰。今回の実食、蓬莱軒グループとしては10年ぶりとなります。

 お昼と夕方の中間時間帯に南館10階へ行くと当日は待ち人が10組ほど。10組も待ち人がいると普通の店だったら絶対に待つことはないが、蓬莱軒ばかりはさにあらず。開店早々100人待ちなんてこともあったりするので、この待ち人数は前述の“稀”にあたります。2018年7月のリニューアルで座席数が拡大した恩恵。
それでも20分は待ったでしょうか。案内されて中に入ると「さすが老舗」的な接客を受けます。
久々の蓬莱軒なので普通に「ひつまぶし」。
席近隣は一人客、特に女性の一人客もチラホラ。あとは観光客でしょうか、せっかく名古屋へ来たのだからという風体の方が多い。
いつも思うが(といっても10年ぶりだけど)蓬莱軒は注文してから料理が出てくるまでが結構、早い時がある。あれだけの客数だと注文を受けてから店裏の活かしこみ桶へ鰻を取りに行って、締めて目打ちをして関西風なので腹から捌いて・・・なんてことをやっていたらとんでもないことになる。相当、流れ作業で焼きこんでいるんじゃないかと推測しているが、正確な事情は不明。
※捌きはセンターで集中作業しているようです。

で、今回。
結論として「良かった」という感想です。というよりは前回、10年前の鰻がイマイチだったので余計に好印象でした。
もともと名古屋の鰻店の中でも蓬莱軒は濃い味付けではないので鰻の養殖の出自や活かしこみの状態と焼加減がモロに感じる関西風は結構、その時その時で微妙に当たり外れがあります。自然のものなのでこれはしかたないですね。

また、ヒネではなく、新仔うなぎ(1年物で成長が早い鰻)を扱っているため少々、やわらかさが気になる。
そういった当たり外れを客側が解消する一つの手段として、ひつまぶしには「だし(店によってはお茶)」や薬味がついています。
まず、ルックス確認。さすが、蓬莱軒です。丸くうなぎを椀に収める技がすばらしい。美しいと感じます。これは本当に惚れ惚れする。

あまりひつまぶしが好きではないので食す機会少ないものの、作法通りに椀を4つに割って、最初の1/4椀はそのまま。
おっ。今回は良いですね。

続いての1/4椀は作法に従わず、薬味全部乗せでダシを入れてお茶漬けに。まあまあ。


今回はウナギの食感といい、味といい、香りが良いので、残りの1/2椀、すなわち半分はそのままいただきました。
椀の上だけでなく、ご飯の中からもウナギが登場するということで、やっぱ蓬莱軒はさすがですね。
ご馳走様でした。また10年後に訪れたいと思います。

◇資料

 

◇あつた蓬莱軒本店(陣屋)
↓ 撮影日 2009/10/17
当時のひつまぶしの価格は2,730円でした


↓ 当時のパンフ

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あった蓬莱軒松坂屋店
愛知県名古屋市中区栄3-30-8
松坂屋名古屋店南館10F
℡052-264-3825
営業時間
 平日 昼 11:00~14:30(L.O)
    夜 16:30~20:30(L.O)
 土日祝日 11:00~20:30(L.O)

◇同フロアの飲食店

2017/09/24春帆楼松坂屋名古屋店。ふぐ刺し

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