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世界遺産 金峯山寺の蔵王権現御開帳と吉野神宮の晩秋(奈良県吉野)

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総本山金峯山寺(きんぷせんじ)
〒639-3115奈良県吉野郡吉野町吉野山 
℡0746-32-8371  
奈良県吉野郡吉野町吉野山
山号 国軸山
宗派 金峯山修験本宗
寺格 総本山
本尊 蔵王権現3躯(秘仏、重要文化財)
創建年 7世紀後半
開基 (伝)役小角
・文化財
<国宝>蔵王堂、大和国金峯山経塚出土品
<重要文化財>銅鳥居、木造蔵王権現立像3躯

 宗教、特に修験道などの山岳信仰は山好きで“暦”男の食彩賓館としては大変興味のある対象であり、拠点地域は昨今話題のパワースポットとして食彩賓館でも度々記事に登場してきました。
以下、「修験道」について覚書的にいくつか記します。専門家の方や詳しい方はスルーしてください。
尚、食彩賓館は食にかかわる趣味的活動が中心です。宗教的な活動が本分ではありません。勧誘や論争はお断りします。日本人として歴史と自然に敬意をはらっているだけです。

・修験道は古来から日本に伝わる山岳信仰に仏教が取り入れられ、さらに道教を習合させた日本独自の宗教として成立。山岳修行を通じて験徳(霊力、験力)を得るのが目的。さらに密教の要素も取り入れ、江戸時代には「当山派(真言宗系・醍醐寺三宝院)」「本山派(天台宗系・聖護院)」に別れる。現在の拠点としては「金峯山寺・醍醐寺三宝院・聖護院」が有名だが、全国各地にある。
・開祖は「役小角(えんのおづぬ)、役行者(えんのぎようじゃ)と呼ばれ、「神変大菩薩(じんべんだいぼさつ)」を光格天皇より贈られる。大和葛城山、熊野~大峯で山岳修行し、金峯山寺で金剛蔵王大権現を感得・示現。「修行は難苦をもって第一とす。身の苦によって心乱れざれば証果自ずから至る」(役小角)。
・金峯山寺本尊 蔵王大権現。権現は仮の姿で現れた神仏の姿。金峯山寺の蔵王権現は「過去・現在・未来」を表す三躯で、それぞれ「釈迦如来、千手観音、弥勒菩薩」の仮の姿。
・真言は「蔵王権現 オン バキリュ ソワカ 」「金剛蔵王権現オン バサラ クシャ アランジャ ウン ソワカ 」。
・明治の神仏分離令・廃仏毀釈・により修験禁止令が出されたが、日本国憲法のもとでは信仰の自由が保証されている。

 という真面目な内容とは関係なく、“仏”男でもある食彩賓館は、本尊である秘仏蔵王権現の御開帳が平城遷都1300年を記念して9月1日(水)~12月9日(木)にあるということで、ずっと参拝したいと思っておりました。そう思っているうちに期日も迫り、12月5日になんとか拝観することに。
金峯山寺は3年ぶり二回目。大峯奥駆道を踏破する体力をもっていないので、熊野三山と吉野山を参拝し、かつ、奥駆道の途中の峠を横断し天川村へ入って、とりあえず、自己満足しております。(この件についてはすでに記事にアップ済み)
前回と逆周りで如意輪寺~金峯山寺と晩秋の吉野の景色を堪能。
如意輪寺(撮影)

 駐車場は寺から1km近く離れた場所にある。約10分少々歩かなければならないが、景色を眺めながらの朝の散歩は清清しい。紅葉も少しだが残っている。
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橋~黒門~銅鳥居と歩き、仁王門に到着。門をくぐって、本堂(蔵王堂)前に出る。
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8時30分開始で、8時45分到着。すでに参拝客は多い。御開帳最後の日曜日なので、混雑は覚悟の上。
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入口で記念のエコバック(靴入れも兼ねている)と護摩木ストラップをいただく。護摩木に願い事を記入して寺におさめるのだが、記念品として持ち帰ることに。
本堂正面で蔵王権現を見上げる。約7mの像が三躯。迫力に圧倒されながら、内陣に向かう。こちらは像の直下で参拝可能。約10人待ち。15分ほど順番を待つ。寺の方がマイクパフォーマンス、いや、マイク片手に金峯山寺や蔵王権現の説明をしてくれる。冒頭に記した覚書はその時にメモしておいたものと参考書から抜粋したものです。
順番が来ると仕切られた小スペース(全6か所)に案内され、記帳した後は一人でゆっくりと拝観できる。
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今までも何回か、秘仏御開帳で仏像を拝観した経験はあるが、この蔵王権現は、まず、大きさに圧倒される。三躯を順番に、じっくりと全身を拝観する。秘仏で大切に保存されているため彩色も見事。素晴らしい。
内陣参拝の列が増えてきているので、他の方より少し短め時間で席を立つ。
大変良い経験をさせていただいた。感謝したいと思います。
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御朱印は「蔵王堂」「千手観音堂」「愛染堂」の三種をいただく。熊野三山や天川村の龍泉寺でいただいた牛王宝印を求めたが、残念ながら「千人潅頂会」などの時に特別にいただけるものとか。
20101205_5 修験道の拠点の一つであることもあり、修験者を多く見かける。装束を揃える前に何回も通わなければならないことは天川で教えていただいた。「修験道体験コース」もあるらしい。一度、チャレンジしたいものです。
 

参道の途中で吉野和紙の店に寄る。少し値が張るが、今回の記念として綴じ本を購入。デザインは同じだが、一つ一つ微妙に異なる出来栄え。迷いに迷ってこちらを選択。
Jpg

 分け入っても分け入っても青い山

東京遠征に続いて、またもや種田山頭火の句が浮かんだ。次回も「南青山出身」を説明する時に使いたい。
●資料
Photo_2
Photo
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 前回の吉野行では如意輪寺にある後醍醐天皇陵は参拝できたのだが、後醍醐天皇を祭神とする吉野神宮へは参拝できなかった。
「建武の中興」と言うと、子供達から違うと指摘される。最近は「建武の新政」と教わるらしい。
とりあえず「♪ガンダ~ラ、ガンダ~ラ♪」と歌ってみた。
↑ そりゃゴダイゴじゃとセルフ突っ込みを入れてみた

吉野神宮

奈良県吉野郡吉野町吉野山3226
主祭神 後醍醐天皇
社格等 官幣大社・別表神社
創建   1892年(明治25年)
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橿原神宮同様に明治天皇による創建。神宮と名乗れるのは特別な由緒を持つ神社のみ。戦前は「神宮」と名乗るには勅許が必要だった。
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●醍醐寺三宝院でいただいた役行者の御朱印
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・2010/05/30熊野三山から天川村【その1那智山、速玉大社、神倉神社】
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・2010/05/30熊野三山から天川村修験道の旅【その3 天川編】
●前回参拝時の御朱印
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