見えてくるのと見えているについて
私は日本野鳥の会の会員でした。バードウォッチングが趣味だったんです。もう20年くらい前ですが。
鳥を見ても最初は全部スズメやハトに見えます。そのうち、身近な場所で、スズメくらいの大きさでも羽の一部が黄色の鳥(カワラヒワ)がいることに気付きます。また、スズメよりもちょっと大きい鳥(ムクドリやヒヨドリ)がいることにも気付きます。
山に行っても最初は声を聞いても姿を見つけることができません。
そのうちオオルリは木のてっぺんで、キビタキは木の中ほどで、コルリは木の下の藪の中にいることがわかってきます。
珍しい鳥を見たり、判別のつきにくいオス・メスなんかの違いがかってくるとバードウォッチングが楽しくなってきて、休みのたびに出かけることになります。そして「この時期はその場所に行けばあの鳥が見れる」というポイントを発見できるようになります。
経験を積むことによって「見えなかった(わからなかった)モノが見えてくる(わかるようになる)」。
そして、「どうすれば見えるのか(わかるための努力の方向性)」を実行できるようになる。
バードウオッチングの面白さは経験を積むことによって、情報を集めることによって「見えなかったものが見えてくる」ことだと思ってます。
仕事に置き換えると、新入社員がOJTなどの教育を受けて仕事覚え、そして自分なりの目標設定をして自発的な勉強もしながら、経験を積み仕事の楽しみが理解できるようになる。仕事のコツがつかめるようになる。
余裕ができると管理者の仕事にも興味を持つようになる。そして昇格してさらに上位の仕事ができるようになる。
まあ、こんなにうまく行くことは少ないと思います。
ずっと同じ職場で同じことをしているならともかく、スーパーマーケットでいうと、バイヤーになったり、経理に行ったり、人事で人を採用したりといろいろな仕事があります。全部の仕事を経験して上位者になるならともかく、未経験の部署の管理職になったら本人も部下も大変です。
個人の経験は大事ですが、不足している社員がいれば、それを皆で助け合うのが組織だと思います。
そういった手法の一つに「目で見る管理」があると教わりました。
「目でみる管理」とは狭義では
●役員や上級管理職など、現場と日常 関わっていない人が現場を見るだけで、現場の事情(現実)がわかり、さらにその問題について指摘でき、対策を指導・指示できるような管理のことを言います。
重要なことは管理者のための管理ではなく、また現場の人たちがやらされている管理であってはいけないということです。また、全体のマネジメントとしての活用がされていなければなりません。
●現場の人たちにとっても暫定的・恒常的な対策をするために正常・異常が目で見るだけでわかにるようにする。
●職場の全員が共通の目標に対して自発的に参画しようとする管理になっている。
ということが重要だと思います。
当然、PDCAサイクルでさらにスパイラルアップしていくのですが、簡単に教えてもらったことを並べると、
1. 計画
(1)目標の明確化・・どこまで到達するか
(2)スケジュール・・・いつまでにやるか
(3)組織・予算・・・・・誰が(人材の投入)、いくらで(経費の使用等)やるか
2.実施・確認
(1)全員参画・チームワーク強化・士気高揚・雰囲気作り・教育
(2)作業計画・・・平準化(忙・閑がない)と標準化(誰でも間違いなく)の推進
(3)推進状況把握・・・予定と実績の進捗
(4)異常の確認とその原因追求と改善
3.修正
(1)ムリ・ムダ・ムラ防止のための目標の修正と平準化
(2)異常再発防止のための改善の標準化
という感じになると思います。
「誰でも一見してて問題(進度・不良)が見てわかるようにしておくこと。そうすれば問題もすぐわかり、皆が改善案を考えつく」(O氏の言葉)
ここで重要なのは自発的な全員参加。押し付けはいけません。
また、長続きしないのは計画と実績にムリ・ムダ・ムラがあるから。
ということで「修正」が1番大事かなと思ってます。
スーパーマーケットにとって1番辛いのは、作業の標準化はできても、お客さんの需要が季節、天候・気温、曜日、競合店の販促、その他家庭の事情によって増減するので「平準化」が難しいことでしょうかね。
この標準化と平準化に成功すれば、もっと儲かって給料も増やしてもらえると思うんですが。
ねぇ 社長さん。
P.S.
久々に新店オープンを見てきますので週末は留守にします。
コメントの返事が遅れる場合はご容赦を。
メッサオークワ高松店
松源貴志川(移転)
コスモス久居インター店