食彩品館.jp

陳列商品の抜き打ち検査と器具備品のふきとり検査

流通業界・用語|2008/07/18 posted.

 この季節になると商品の品質管理が気になります。
この間のブログにも商品の品温が下がらないということを書きましたが、賞味期限内でも一般細菌数が増えて商品の販売中止ということがありました。
 ある大手企業では売場で白衣(薄いブルー)を着た方が消費期限や鮮度チェックをされている光景を見ます。
第三者が確認するのはいいことだと思いますが、見た目だけのチェックではわからないのが菌数。
特に一般細菌数が増えてチェックに引っかかるのが「野菜の入った刺身」。
以前は滅菌処理していても野菜を使った生食商品(カルパッチョ等)は一般細菌検査・大腸菌群数検査などで度々引っかかって販売禁止になってました。
最近は、きちんと品質管理された工場で作ったカット野菜を採用したことによって菌数問題をクリアしたようです。
 時々、囲いのない売場内の作業場でパインの芯抜き催事やカットフルーツ・カット野菜をセットしている企業がありますが、大丈夫かなと心配してしまいます。
 どう見ても青果売場から持ってきたサニーレタスやパセリなんかをちょっと水洗いしただけで使っているような刺身を見ることもあります。
 また、野菜を切る包丁と果物を切る包丁が同じ包丁入れに納まっているのを見たことがあります。
まあ、カボチャ切る包丁でスイカを切ることはないと思いますが、包丁入れが同じだったり、包丁入れに殺菌装置がついてなかったりするのは時々見かけます。

 菌数検査は商品だけでなく、売場の人の手指やまな板などのふきとり検査も抜き打ちで実施していました。
私は店舗を統括する責任者だったころ、品質管理担当と一緒に店舗をまわって衛生点検をしていました。
幹部が衛生について神経質に配慮しないと、店長、ましてや売場の担当者が注意を払うことは少ないと思います。
品質管理部がしっかりしている(つまりウルサイ)企業では許されないようなことを平気でやっているのを目にすると、どんなに見た目の鮮度が良くても、「衛生事故発生候補店だな」とか思ってしまいます。
 食中毒事故を起こしたらそりゃ大変です。「経験あるみたいな口ぶりだ」と思っているでしょ。内緒です(笑)