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釣り竿の話。佐藤名人作

趣味その他|2008/08/23 posted.

 以前も記事にしたことがありますが、釣りが趣味の時代がありました。Photo_2
階段の下の物置スペースを整理していたら釣り道具一式が出てきて、手入れをしていたら「釣りに行きたい病」が再発(笑)
この数倍の本数の竿を持っていたのですが、弟や友人にあげたりして手元に残っているのはこれだけです。
 1番熱心だった時期は週に2回ほど、せっせと釣場へ通っていました。
竿は渓流竿とかメバル竿に自分でガイドやリールシートを巻いて作ってました。
竿が長いと重たくて疲れるので、軽量のメバル竿(7-8m)に穂先3本を渓流用のものに変えて改造。穂先が超軟調で食い込みが良い。
エサはアケミの丸貝。波に浮き沈みする穂先を見つめながら黒鯛のアタリを取ります。
スッと沈むときもあれば、コンコンと前あたりが来てから穂先が沈むときも。
大きなアタリじゃないと私には見分けがつきません。
この竿だと黒鯛でも40センチ位になると、釣り上げるのに一苦労。竿がやわらかいのでなかなか上がってこない。そのやりとりも楽しみの一つです。
 仲間と行くときには渡船で沖の堤防とかに行きますが、一人の時には砂浜のテトラのマイスポット。
四駆で砂浜を走って、テトラの密集地へ。テトラを這い登って、自分だけが知る秘密の場所へ。必ず釣れる場所というか「穴」を知っていたんです。
波の高さが1.5m以内でないと釣場までいけません。釣れる時間は満潮前後の一時間だけ。
1~2枚釣ったら帰ります。往復車で3時間+釣りが2時間。
楽しかったなあ。みんなで行く釣りも楽しいけど、私は一人の釣りが好きだった。
   それでも飽きやすい性格なので半年もしたらそんな釣りに飽きてくる。
そこで、次に凝りだしたのが、前回記事に書いた「カセ釣り」。
自作竿も何本か作りました。漆の重ね塗りをして紙ヤスリで研ぎながら色をつけます。
難点は穂先の削り。この自作竿は何回作ってもダメでした。
そんな時、三重県の釣具屋さんで出会ったのが、この竿です。
Photo 佐藤安夫さん作のイカダ竿。
みごとな仕上がりです。特にこの竿に変えてから、釣果が伸びました。繊細なアタリもなんとなくわかるようになりました。
二本購入したんですが、上の竿はフカセでエビとかボケとかのエサで釣る時に、下の竿はアケミ貝のエサの時に使います。
 二年前に川口和竿 山野正幸さんに手元の竹の部分とガイドを手直ししてもらったのですが、ここ数年、釣りはご無沙汰。もう少し涼しくなったら三重県の英虞湾か的矢湾へ行こうかな。
 さて、"名人"佐藤安夫さんですが、残念ながらすでに亡くなられています。
もう二度と新品では手に入らないイカダ竿。大切に使いたいと思います。