ゲンキー社の“G-PRICE”をコレクション購入して、「仕組みとしてのディスカウント」と「品質相応な低価格商品なのか」を考えてみた話。
ゲンキー社の低価格PB“G-PRICE”シリーズに注目しています。
G-PRICEと聞くとすぐに思いうかべるのが、山梨県の「日向」。そのディスカウントフォーマットの店舗ブランド名称が「日向Gprice 」(外観記事) だったりする。
閑話休題
ということで、“ディスカウントのプロ”を自称するゲンキー社が、自社の既存PBがあるにもかかわらず、なぜ今更(と言ってもだいぶ前からだが)、“G-PRICE”なるものを発売しだしたのか。
たとえばイオンの「トップパリュ」内での価格訴求ブランドである“トップバリュベストプライス”とは違い、“ディスカウントのPB”がさらに安いPBを作る理由を考えてみた。
すぐに思い浮かぶのは現存の自社PBが他社の低価格PB(例えば先例のイオンの“ベストプライス”)やバローの500mlペット飲料48円などに対する価格的な優位性がなくなったことへの対応。
または、現存のPB商品はすでに包装資材や商品の原料手配、その他年間販売契約などが結ばれていて、簡単には廃盤・変更にはできない事情があり、せっかく低価格PBを開発しても差し替えができないとかの事情で「とりあえず別ブランド出しちゃえ」なんだろうか。
いずれにせよ、今、一番の興味はゲンキー社が大黒天物産社のような製造小売業を目指して、その第一歩としての“G-PRICE”商品なのかということが知りたくて、せっせとお試し購入をこの数ヶ月、訪問する度に繰り返してきました。
<結論>
仕様書発注かどうかはともかく、購入した食品に関しては現存する商品を単にラベル張り替えただけというイメージの商品が多い※。
すなわち、大黒天物産社が目指すような「仕組みとしてのディスカウント」ではなく、「自社内販売管理費低減や取引先や自社内物流経費削減等で運営経費のコストダウンをはかり、品質相応の低価格商品をさらに安く販売できるようにした」のが“G-PRICE”なんだと推測。※
ということで、これからもどんどん“G-PRICE”が開発されると思うが、今後は、「何時、本来のディスカウント型PB※」に変化するのかというのが楽しみ。
※の部分 食彩賓館の印象なので「違う」というご意見は不要です。
●ご参考記事
・2009/09/09PBとSBについて
・2011/10/19ディスカウンティングを考える(タチヤみなと店)
・2011/12/06ディスカウントを語る
・2012/03/18EDLPとEDLC、EDSLPと平準化
・2012/05/07「価格は慣れる。品質も慣れる」
・2010/04/06西山和宏氏の「EDLPについて」
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●ゲンキー関 東新店
岐阜県関市東新町6-314-1
℡0575-21-5610
開店日 2012/01/26(part2記事1/26)
大店立地記事 2011/06/01(part1記事6/1)
訪問日 2012/05/26
店舗面積 2,392㎡ 駐車場124台
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●ゲンキー瑞浪稲津店
岐阜県瑞浪市稲津町小里1390-1
℡0572-66-1920
開店日 2012/05/24(part2記事4/28、5/24)
大店立地記事2011/08/02(part1記事8/2)
訪問日 2012/06/24(part3記事)
・3連ロースハム 198円
・ポークウィンナー 198円
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●ゲンキー社に関する食彩賓館記事