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ティラノからサンモリッツへ戻る。シェンゲン協定内のイタリアからスイス再入国。標高2000mオーバーの峠で渋滞の理由。マドンナ大聖堂,Basilica della Madonna,聖母教会,Chiesa di Santa Perpetua,サンタペルペトゥア教会,アッダ川,ポスキアヴィーノ川,放牧されている牛は「シンメンタール種」と「プラウンスイス種」が多い。そしてカウベルのこと。

↓ ベルニナ線乗車時の映像と画像
2019/08/27レーティッシュ鉄道ベルニナ線でイタリア


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 31年前のスイスからイタリアへの入国はロープウェイとリフトを乗り継ぎ、クラインマッターホルンとマッターホルンの間にあるテオドールパスからイタリアのチェルビーノへスキーで降りて入国。

イタリアで昼食をとった後、もう一度、ロープウェイとリフトを乗り継ぎスイスへ再入国。さすがに標高4000m近い場所では入国審査もなく、念のため持参したパスポートも使わずに出入国。
その後、スイスからフランスへ出国した時は列車内で入国検査を受けたものの(当時はフランス入国にビザが必要)、周囲を海で囲まれた日本とは国境の感覚がまったく異なることは体験済み。
でも、さすがにイタリアとスイス、あるいはスイスとフランスの間の国境の検問所に人がいなかったりするのを現実に見ると、シェンゲン協定内での危険人物の往来に対する安全性はどうなっているんだろうかといろいろと心配になってしまう。

 

 レーティッシュ鉄道ベルニナ線でスイスからイタリアのティラノへ入国した帰りは山岳地帯の一部を除いてほぼベルニナ線と同じルートを走る。
↓ 濃い線が鉄道(ベルニナ線)ディアボレッツアからティラノ。薄い線は自動車ルート↓

↓帰りのバスルート(青い線)ティラノからサンモリッツ

↓ イタリア鉄道 ティラノ駅下を歩いてバスターミナルへ

↓ ベルニナエクスプレスバス(ルガーノ行)を横目に

↓ サンモリッツへ戻るツアーバス。横3列で15名乗車のみ

↑ ちゃんとバスが来ていました(コレ大事♡)

まずはティラノ基礎自治体(コムーネ)内の風景
・PEREGO バス会社

・マドンナ大聖堂Basilica della Madonna
 16世紀に建築された聖母教会。

・大聖堂の前を路面電車のように通過するレーティッシュ鉄道ベルニナ線の電車

・丘の上のChiesa di Santa Perpetuaサンタペルペトゥア教会

・ティラーノのAddaアッダ川
 この時期は氷河の雪溶け水が増える。

・イタリアとスイス国境
 スイスへ通算5回目の入境。係員不在でスルー通過で待機無し。

・ポスキアヴィーノ川とイタリア語圏のスイス領風景

 ↑ スイス領に入る。なんとなく雰囲気が変わる

↓午前通過したプルージオのループ橋を道路側から眺める

↓ こちらは列車内から撮影

 

ポスキアボを越えて山岳地帯に入ると29号線はベルニナ線と分かれる。午前中は山の中の線路をジクザクに降りてきた。よく見るとベルニナ線の鉄橋が風景画像に写りこんでいる

↓ 29号線から撮影した風景。

 アルペンローズが咲き誇り、カウベルをつけた牛の群れが放牧され、周囲は3,000m級のイタリアとスイスの山に囲まれ、遠くには4000m級の山々が見える。スイスに来たなあを実感できる風景ですね。目安として森林限界が標高1,800m~2,000mで残雪が多く残っているのが標高3,000m以上の山(旅行時の状況)。

 この付近の牛のカウベルは小サイズです。リーターっぽい牛が少し大きめのカウベルをつけています。このリーダーの移動音に従ってほかの牛も行動を起こすとか。

カウベルについては科学者からウシの難聴を引き起こす可能性や首周りのカウベルの重さによって餌をかむ回数が減るなど、聴力と適切な食性を維持できないという研究が発表され論議が起こったことは記憶に新しい。
伝承ではカウベルの音は牧場を悪霊から遠ざける力も持っているとされていて、地域の大事な文化の象徴でもあります。
そういったスイスの風景を彩る牛の放牧について少し調べてみました。
スイスの農業はGDPの0.7%しかないが、酪農は農業の中では最大の23%の生産高を占めるようです。
スイス酪農の特徴として、スイス国産生乳の仕向け先で、チーズが42%を占める。牛乳はわずか11%。対して、日本では生乳から飲用牛乳が全体の50%以上を占め、チーズはわずか6%弱という構成になっています。数値で言われなくともなんとなくわかりますね。

 スイスで飼われている牛は乳用専用種ではなく乳肉兼用種(乳をとり、肉は食用)が多いようです。多い品種としては、スイスバレー州原産の「シンメンタール種」が全体の50%を占め、次いで「ブラウンスイス種」が37%で、この2種がツートップ。その他「スイス黒班牛」「エリンガー」となるようです。
当方が見た感覚だとイタリアに近い方の山岳地帯ではブラウンスイス種を、その他の地域ではシンメタール種を多く見かけた印象があります。
シンメタール種は「顔は白く、四肢も白く、背などにも白班がでる」。色が薄いのはジャージ種のように見えますが、あれがブラウンスイス種です。

ちなみにシンメンタール種が多く飼われている理由として、山岳酪農では高度の影響を受けやすいブラウンスイス種よりも足腰が頑丈で高度が上昇しても産乳能力が落ちないシンメンタール種に人気があるとか。
我が国の和牛には「黒毛和種」「褐色和種」「無角和種」「日本短角種」の4種があるが、このうちの「黒毛和種」が日本在来種とデポン種・ブラウンスイス種を掛け合わせて定着された品種で、「褐色(赤毛)和種」が阿蘇牛とシンメタール種を掛け合わせて明治以降に定着された品種です。
黒毛和種だけでなく、日本の和牛は日本固有の体格の小さな在来種に外国の種を掛け合わせたものであることはあまり知られていないかもしれません。大体、和牛(前述4種)と国産牛(日本で育った期間が一番長い)の違いさえ知らない人が結構多いことに驚きます。食彩品館.jpの読者にはそういう人はいないと思いますが!(^^)!。

 

 29号線をバスで峠越えをする私達の前に自動車が渋滞しているのが見えました。ティラノからサンモリッツまでは列車で2時間少々、車なら1時間30分程度で到着する距離ながら、この峠の通過に45分程度かかりました。原因は事故ではなく、自転車レースの通行規制でした。
↓ 標高2200mでの自転車レース。放牧牛はレースに興味ないようです。↓

 峠を越えると午前中に通過したラーゴ・ビアンコが見えてきました。4000m級のベルニナアルブスと氷河。日本では見ることができない景色です。素晴らしい。

 29号線をどんどん下っていくと朝一番で観光したディアボレッツァが見えてきました。あと少しでサンモリッツ到着。

↓ サンモリッツ

サンモリッツ散策編に続く
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