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マルマン淡水(滋賀県長浜市)“琵琶湖の宝石”ビワマス刺身,氷魚(ひうお),活ふな,湖産しじみ,こけら寿し,氷魚の釜揚げ,。湖北の天然真鴨を鮮魚店で扱う理由。天然ビワマス,養殖びわサーモン,

フタバヤ長浜店の敷地内別棟の鮮魚店。

琵琶湖産の鮮魚を扱う店だが、店頭看板に「湖北の冬の味覚 天然真鴨」表示をみつけて入店。

残念ながらマガモは見つけられなかったが、代わりに鮮度バツグンの湖魚と郷土料理を見学させていただきました。

 何故、マガモが気になったかというと、鮮魚店でマガモを扱うのは長浜周辺の特異事項であるからというのが理由。

もともと、琵琶湖の魚を獲るための魚網にマガモがかかり、それを漁師が販売するようになったというのが始まりとか。

琵琶湖の鴨猟はもともと、鉄砲を使わないで、藤蔓に鳥もちを塗り湖上を流す「とりもち漁」という漁法だったが、網で生捕する方法のみ残っていました。
鉄砲で撃つよりも生け捕りの方が痛みも少なく、血液の損傷もない。
鴨は締める時に、豚や牛のように血抜きをしないので、血液保存、すなわち生体保存による鮮度管理は大事なんです。

 マガモを家禽化したアヒルならともかく、天然マガモは野鳥なのに狩猟しても良いのかという方もいらっしゃる。
法的には鳥獣保護管理法により、狩猟免許を取得した上で、狩猟をしようとする都道府県に狩猟者登録し、狩猟ができる区域・期間・猟法など、法令で定められた制限を遵守すれば可能。
日本に生息する野生鳥獣約700種のうち、48種類が狩猟鳥獣として選定されていて、マガモもそのうちの一種。(環境省HP狩猟制度の概要)

例年、11月15日から翌年2月15日まで狩猟が解禁。
昨今は合鴨の味も向上し、処理の拙い天然マガモよりもアイガモの方がはるかに食べやすく美味しいという評価もあります。

天然だから美味しいというわけではなく、天然だけど処理がしっかりしているので美味しいと言い換えた方が良いかもしれません。

もっとも、ジビエ臭さ(天然だからこその匂い)やしっかりとした歯ごたえなどを嗜好する人には野生の味に軍配を上げるかもしれませんね。

 昨年、和歌山県太地町でニタリクジラの刺身を食べた時も思ったのですが、絶滅種のように法的に規制されたものでない限り、地元の人々の貴重なタンパク源としての食文化なのか、金持ちの食道楽なのかの判断は個人に委ねるべきで、他人や他国からとやかく言われたくないし、言いたくもありません。

法律に違反しない限り多様な食文化・食習慣に対しての配慮は必要だと思います。


 という前提を踏まえて、冒頭の「湖北の冬の味覚天然真鴨」表示について。

琵琶湖の鴨漁は1971年に琵琶湖が全面禁猟区になって途絶えたと聞いています。

長浜の老舗料理店でも琵琶湖ではなく、新潟産など他地域産表示の天然真鴨を扱っている。
「湖北」がどの地域、例えば湖北町の禁猟区外の場所でとれたのか、それとも琵琶湖北部周辺にある場所で獲れたのだろうか。
気になって店内へ入ったものの、活や生鮮湖魚、そして湖魚惣菜の品揃えに目を奪われて天然真鴨を確認するのを忘れてしまった(笑)。
もう一度、看板を見ると「湖北の味覚」となっているが、どこにも「湖北産」とは書かれていない。
湖北の冬の味覚は料理紹介のことであって産地のこととは限らないということをこの時、理解した。

新物 氷魚(ひうお) 

氷魚の釜揚げ

活ふな

もろこ

琵琶湖産しじみの鮮度が良い

びわますのこけら寿し

 ビワマスに蕪などの野菜、ご飯と麹を入れて14日から30日ほど発行させた馴れずし。
語源としては諸説あるが、薄く切ってにならべた材料が屋根をふく「こけら板」に似ることから命名された説が一番有名。

昨年食したラーメン店の梅花亭でも見かけたが、最近は販売する店も少なくなっていると聞く。
2020/01/12梅花亭(滋賀長浜)梅香らーめん

 琵琶湖産ビワマスを流水解凍していた。

活ビワマスもフナと一緒に遊泳している。

ビワマスは「刺身」「ビワマス煮」「ビワマスこけら寿し」として提供。

記念にビワマスの刺身を購入。

店内製造で且つ対面で販売しているので、販売商品に表示していない商品が多い。

天然・養殖・解凍表示はない。


ビワマスはサケ科の琵琶湖固有種

琵琶湖周辺河川で孵化した稚魚は琵琶湖へ下り、琵琶湖を「海」として育ち、3~4年後の10~11月頃(ビワマス禁猟期)に生まれ元の河川に戻り、一生を終える。

主として琵琶湖北湖の水深の深い低水温(水深15~20mの水温躍層)に棲んでいて、時折、餌の小魚を捕獲するため水温躍層より上にやって来る。
これを細網で捕らえる。

 料理はサケ同様に刺身、焼物、煮物、鍋、エスカベージュ、ムニエルなど幅広く利用可能。
郷土料理としては産卵直前の「アメノウオ(アメノイオ)」と呼ばれるヒメマスを使ったアメノイオご飯(滋賀県無形民俗文化財)が有名。

養殖魚は「びわサーモン」のブランド名で販売されていることもある。

天然ビワマスの漁獲方法は細い網で獲ると紹介したが、鮮度を維持するために、少し水深の深い場所に網を仕掛けたり、漁獲後、マグロのように船上で神経〆をしたりするなどの方法が取られている。

神経締めにより死後硬直を24時間遅らせることが可能。

神経締めの外にも、季節や魚の状態に応じて船上腹抜き船上活〆も実施されています。


天然のビワマスは生け簀で飼う「活け越し(活かしこみ)」ができないということで、このような鮮度管理の手法が採用されているようです。

 ところで、安定供給に必須の養殖ビワマスについて。
当初は親魚を捕獲して採卵・受精・ふ化・稚魚飼育・放流により固体数の増加に取り組んでいたが、1993年に高成長系ビワマスの作出に成功したためビワマスの養殖に取り組むことに。
高成長系ビワマス系統は24ヶ月で成熟するものの、成熟後に死亡するという欠点を克服するため、3組の遺伝子を持つ「全雌3倍体魚」(すべて雌で成熟しない)を作出に成功し、養殖ビワマスが評価されるようになりました。

成熟しないので、成長すればいつ出荷しても味の変化がないということと、市場の要望に応えられるサイズ(例えば塩焼きサイズ等)での出荷も可能となりました。
醒井養鱒場(滋賀県米原市)を事務局として設置された「びわサーモン振興協議会」によって、いろろいな取り組みがされ、普及活動に取り組まれています。

★購入商品
・ビワマス
・氷魚の釜揚げ

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マルマン淡水
滋賀県長浜市八幡中山町1141-1
℡0749-62-0496
営業時間am10:00~pm5:00

 

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