タグ付,香住ベニズワイガニ。約1kgサイズ1,980円。「味はズワイ越え」という評価も頷ける逸品でした。活でないと本来の美味しさは味わえない。ズワイガニとの違い,そして黄金ガニとは。オークワ豊橋ミラまち店(愛知県豊橋市)のオープン特売で購入。

　紅ズワイ。

クモガニ上科ケセンガニ科ズワイガニ属ということで、ズワイガニの仲間だが、水揚地の評価と消費地の評価が大きく異なるの。

　鮮度劣化が早く、冷凍すると解凍時に味が極端に落ちるというのが消費地での評価ながら、実際に水揚げ直後の活紅ズワイを食べると評価が一変する。

　旨い。

いや甘いと表現すべきか。

特に甲羅の足の付け根付近の身は旨い。

さらに良いことはズワイガニに比べてはるかに安い。

今回、購入した紅ズワイガニは約1kgサイズで1,980円で、昨年末に越前で食したタグ付ズワイガニ(越前ガニ)は1.2kgサイズの足オレで3万円(いろいろな料理混みだったが)。
ものすごい価格差ですが、今回、購入したのはオークワ豊橋ミラまち店のオープン特売。

茹でる前からすでに紅いので紅ズワイガニ。

産地の販売価格は1kg同サイズで6000円～7000円といったところ。

同サイズが2万円以上する越前ガニ(ズワイガニ)や松葉ガニ(ズワイガニ)と比較しても格安。

それでは何故、そんなに価格差があるかというと、同じ1kgサイズでも身の入りが圧倒的に紅ズワイは少ない。

　ズワイガニの生息地は200m～600mの大陸棚に対して、紅ズワイガニは水深1,000～2,000ｍ(生息域全体からすると400m～2,700m)の深い場所に生息。
水温が低く、安定している海洋深層水で7～8年かけてゆっくりと育つ。これが美味しさの理由とする説があるが、何にせよ、鮮度の良い状態の活ガニを食さないと本来の美味しさは味わえない。
漁法もズワイガニが底引き網に対して、紅ズワイガニは網がとどかない深海に生息するため、カニかご漁(餌を入れたかごを海底に沈める漁法)で獲られている。
また、生息域が一部重なることもあり、ズワイガニと紅ズワイガニの交雑種「黄金ガニ」も生まれています。ただし、黄金ガニは1代種で生殖能力がなく、子孫を残せないのが残念。
通称“黄金がに”と呼ばれ、ズワイガニの身入りと紅ズワイの旨味の良いとこ取りした希少種で、私も未だに未食。

　産地まで行って食すべし。ということだが、今回、購入した紅ズワイガニは茹ででも冷凍でもなく、活状態で入荷したものと思われる。

鮮度としては産地で獲れたてというわけではないが、結構な鮮度感があり、味も上々。
前述の通り、旨味はズワイガニ以上で、特に甲羅の中の身の部分とカニ味噌が混じるあう部分が美味しい。
今回の購入価格は1980円ということで、大満足だが、正規価格の6,000円だったら、まず購入していないと思う。

　最後にブランドとしての「香住ガニ」について。
松葉ガニ同様に北陸から山陰の日本海でとれるが、京都府近辺での紅ズワイはほぼ香住に集荷されます。

ちなみにズワイガニも香住地区で水揚げされていて、ピンクは柴山漁港、緑は香住漁港と区別されています。

↓　2014/11/28ヨシヅヤ垂井店。香住漁港　松葉ガニ