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【頑張れ観光地】全国に唯一現存する郡代・代官所「国史跡高山陣屋(岐阜県高山市)」青海波,紗綾形,白砂のない白洲,真向き兎,板返し,郡代と代官,将棋名人戦,

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 前日に高山入りして新穂高温泉郷に宿泊し、翌日は新穂高ロープウェイと高山観光。
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あいにくの雨模様のため、予定していた「飛騨民俗村・飛騨の里」へ行くことはせずに、徒歩で高山の古い町並み方面へ向かう。

前日も徒歩でミシュラン掲載店へ行っている。
平日とはいえ、駅から古い町並み中心部へ向かう古い町並みは閑散としていた。

当日は土曜日。前日と変わらず、閑散。
古い町並み周辺はさすがに賑わいを感じるが、それでも過去の高山観光時と比較しても閑散。


ただ、20年から30年前、冬の高山市内はこのような状況だったので、ここ数年の賑わいに貢献していただいたアジア系インバウンド観光客が減っただけ。
それにしても少ないなあ。

 古い町並みへ行く途中、ちょっと寄り道して高山陣屋へ入場。

国史跡高山陣屋
岐阜県高山市八軒町1−5
℡0577−32−0643(官理事煙所)
□開館時間
・3月1日〜10月31日(8月除く)8:45〜17:00
・8月1日〜8月31日8:45〜18:00
・11月1日〜2月28日8:45〜16:30
・休館日12月29日・31日・1月1日
□入場料金
・個人(〜29名)440円
・高校生以下 無料

 さすがにこちらは少々、賑わっているが国内観光客がほとんど。

 「陣屋」は江戸時代の幕領の代官居住地であったり、大名領である藩の政庁だが、通常は3万石以下の城を持たない大名が陣屋を持っていた。

建物が現存する陣屋は少なく、この高山陣屋の他に、名張陣屋(三重県,藤堂家)、園部陣屋(京都府)があるくらい。

 高山陣屋の貴重性は天領直轄地の陣屋として主要な建物が現存していること。
岐阜県の高山陣屋公式ページでは「全国に唯一現存する郡代・代官所」と紹介されています。

江戸時代中期には全国に郡代は4ケ所。高山はそのうちの1つ。
↓ 郡代と代官所マップ(1839年天保10年)

代官は5~10万石規模の支配地であり、郡代は10万石以上の支配地を治める。

最初に陣屋がこの地に置かれたのは1692年(元禄5年)。
それまでは6代107年に渡り金森氏の領土であったが、この年に幕府直轄領に変更となり、幕府の出先機関がおかれ、その後、高山陣屋と呼称されるようになる。

直轄領としたのは飛騨の資源である山林や鉱物に幕府が魅力を持ったというのが理由。
同様に全国には最大、60ケ所あった郡代・代官所だが、主要建物現存は前述の通り、高山陣屋のみとなっています。
もともとは金森氏の下屋敷だったが、陣屋として郡代・代官が居住し政治を176年間行なった。
明治維新後は各地で廃城や接収により、城や幕府関連施設が壊されたりして現存していなかったが、岐阜県では16年の歳月と20億円の経費をかけて1996年(平成8年)に修復復元されて今日に至っています。

 陣屋玄関前にも砂で模様が得かかれていたした。

この模様は郡代の格式を示す「青海波(せいがいは)」模様。
海の波を模した縁起物で徳川幕府の末永き繁栄を願う。

もうひとつの砂模様は「紗綾形(さやがた)」。
卍を入れることで線が途切れず、「不断長久」家の繁栄や長寿を願う縁起物。

入口から靴を脱いで入場すると、正面にこの模様の壁があります。

 建物内部には御役所、御用場、大広間、役宅、吟味所、白洲があり、特に白洲を見るの初だった家人は興味深く見入っていました。
当方、学生時代に江戸時代の法制度を研究している先生のゼミにいたので、こういった江戸時代の責め具は詳しいが、実物にお目にかかるのは学生の頃以来。
ちょっと嬉しいが、あまり詳しく説明すると、そっち方面の趣味があるのかと誤解を受けかねないので写真を撮影してスルー。
なのに屋内にあったり、白い砂のかわりに小石が敷かれているという内陸部らしい特徴の白洲です。

また、「御居間」には平成27年の将棋名人戦(羽生名人×行方8段戦)が開催されたと紹介されていました。

高山陣屋では時折、内部で演奏会などのイベントも開催されているようです。
 それぞれの部屋にも見所があり、例えば畳みの違い。
身分の上下によって座る場所の畳の縁に柄があったり、無地だったり、縁がなかったり。

あと、珍しい仕掛けというか工夫で、柱に使われた釘隠しのための「真向き兎(うさぎ)]。

うさぎは子沢山、そして除難の力があるとされ、大きな耳で民の声を聞くというメッセージもある。あちこちに使われているのですぐに気付く。

 そして何よりも建物の構造で興味深いのは屋根。

飛騨に木幕府直轄領とした理由となった豊富な木材資源があるものの、雪国のため瓦拭き屋根だとが傷みが早い。
そこで、木材を使用して、その上に石を置くだけの板葺き屋根を採用している。

そして、時折、その板の表裏をひっくり返して傷みを少なくする工夫である「板返し」をするため、釘止めをしていないという。
下から見ると木材の色がまちまち。

 

 最後は米蔵

展示品は撮影禁止ながら、こちらの内部の展示物もかなり楽しめるもので、江戸時代の庶民にかかわるものが多くあり、とても楽しめました。
今まで訪れた江戸時代の展示施設と比較しても上々。
何回も高山に来ているのに、陣屋の中まで入らなかったことをチョッビリ後悔。

 時代劇や歴史物に興味のある人には絶対にお勧めです。

ちなみに館内は一部を除き撮影フリーであることが嬉しい。撮影禁止場所には「撮影禁止」と表示されています。
 記憶はすぐに忘却するが、記録ですぐに蘇る

◇資料

 

 

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