あら川のもも果汁60%入の桃ドリンク(和歌山県紀の川市桃山町)桃源郷,ジュースとピューレの違い,オークワ豊橋ミラまちオープニングで購入。

01スーパーマーケット, 05東海地方, 06関西地方, 愛知県, 郷土・特産品｜2020/04/16 posted.

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(2020年4月7日東京都緊急事態宣言前の訪問記事です)
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西国巡礼で和歌山県を訪れる機会がチョコチョコあり、粉河寺のある紀の川市から和歌山市内へのルートとして、国道24号線ではなく国道424号線で貴志経由で紀三井寺方面へ向かう時がある。

その途中、紀ノ川にかかる竹房橋を渡り、対岸へ入ると桃畑が目立つように。
すると「あら川の桃」の看板があちこちに掲示されていることに気付く。
・2011/01/15撮影　JA紀の里流通センター付近

桃の旬の時期にJA紀の里ファーマーズマーケットめっけもん広場を訪れると、売場に「あら川の桃」等ギフト用の桃が大量に箱積みされて販売されているのを見かけたことがあり、ずっと気になっていました。

◇訪問記
・2018/02/18めっけもん広場(紀の川市)訪問記
・2016/09/07ﾌｧｰﾏｰｽﾞﾏｰｹｯﾄめっけもん広場
・2010/10/12ﾌｧｰﾏｰｽﾞﾏｰｹｯﾄめっけもん広場
・2009/08/05JA紀の里めっけもん広場

　今回、オークワ豊橋ミラまちのオープニングで和歌山県桃山町のあら川のももを使った桃ドリンクの試飲販売をしていたので1杯いただき、200mlを1本購入。
「ジュース」ではなく「桃ドリンク」となっているのは桃果汁60%のため。

　桃山町の桃が人気なのは安定した品質。食味が良いことが一番だが、当たりはずれが少ないということがギフト需要では大事。
安定した品質を保つには生産者とJA、行政などがタイアップして、生産から流通までスルーで管理していることが大事であるが、やはり栽培に関する管理が最重要。
農産物は「氏(品種)」、「育ち(栽培)」、「ころ(旬)」、「たて(鮮度)」のうち、どれが欠けても良い品質のものはできません。
また、良い品質の農産物を生産したとしても、前述のようにそれを適正な方法で管理して流通させなければ消費者に評価され続けることは難しい。

　さて、桃の起源は中国陝西省。
“桃源郷”の語源となる「桃花源記(陶淵明)」や、高校の漢文の授業で習った「詩経の“桃夭”」に「桃の夭夭（ようよう）たる灼灼たる其の華。之の子于（ゆ）き帰（とつ）ぐ。其の室家に宜しからん」という漢詩にも「桃」が登場しています。
我が国でも古事記や日本書紀で伊邪那岐命(イザナギ)が亡妻の伊邪那美命(イザナミ)を黄泉の国に訊ねた際に、雷神と黄泉軍に追われて、逃避時に桃を3個投げて退散させたという記載があり、これが桃を用いて鬼を退治するというモモタロウの話につながる。
桃は邪気を払い、不老長寿の仙木とされていました。

　全国的に見ると桃の生産量は山梨県が第1位(シェア34%)、次いで福島県、長野県と続き、和歌山県は4位で全国シェアは約8%。(2014年度データより)

　生産地としての桃山町は紀ノ川流域の砂れきを含んだ水はけの良い地質と温暖な気候で、水はけの良い場所が必須の桃栽培に適している。
桃山町の全身である「安良川(あらかわ)」で桃栽培が始まった起源については諸説あるようだが、産地では1782年頃に現在の大阪府池田市から桃の木を導入したのが始まりということになっているようです。

　あら川の桃は6月中旬から8月の盆需要の頃まで出荷されるが、桃の花の満開時期は4月初旬で、時期には「桃源郷」と呼ばれる紀の川左岸堤防(井阪橋南詰から上流に約１～２ｋｍの間)に花見客があふれ、終日混雑。
この4月初旬の満開時期から品種別に収穫時期が異なるため、6月から8月まで出荷することができるわけですが、主な品種別の出荷時期は下記の通り。

□6月初中旬～6月中下旬

・「はなよめ」満開後72日前後で収穫。
　　山梨系品種で、1玉200g前後。

□6月中旬から6月下旬

・「桃山白鳳」満開後75日前後で収穫。
　　地元品種で1玉220g前後。

□6月中下旬から7月初旬

・「日川白鳳」満開後80日前後で収穫。
　山梨系品種で1玉230g前後。

□6月下旬から7月中旬

・「八幡白鳳」満開後84日前後で収穫。
　山梨系品種で1玉250g前後。

□7月上旬から7月下旬

・「白鳳」満開後90日前後で収穫。
　神奈川系品種で1玉270g前後。

□7月中旬から8月中旬。

・「清水白桃」満開後106日前後で収穫。
　岡山系品種で1玉300g前後。

□7月下旬から8月中旬

・「川中島白桃」満開後115日前後で収穫。
　長野系品種で1玉330g前後。

　果実の大きさは収穫時期によってだんだんと大きくなる。
早生系品種の200g前後から始まり、7月のギフト需要から8月の盆需要にかけては大玉中心の品種となります。

　今回、購入した桃ドリンクは「あら川の桃」を原料とし、桃果汁を60%使っている。

“桃ジュース”ではなく、“桃ドリンク”とするのは果汁100%ではないためだが、これはJAS法「果実飲料の日本農林規格において」で「ももの果実の搾汁若しくは還元果汁又はこれらに砂糖類、蜂蜜等を加えたものをいう」と定められているためで、「あら川の桃ドリンク」は100%ではないため「果汁入り飲料」に区分される。

◇原材料
白桃(和歌山産)、砂糖、酸化防止剤(V.C)、酸味料

100%にしないのは、原料に使うブランド産地である「あら川の桃」が高価であることや、飲みやすくさっぱりとした味に仕上げたかったからと推測。
60%である理由は、JA紀の里で販売している「白桃ドリンク」(紀州食品株式会社)が50%であるため、差異化として60%にしたと勝手に推測。

原料はピューレ状にすり潰して裏ごしした果汁を使用しているため、桃の実をそのまま食べたような果実感を味わえるというのが生産地の弁。

確かに美味しい。100%も50%も飲んだことがあるが、100%よりも飲みやすく、50%よりも美味。

そして何よりプランド産地である「あら川の桃」の風味を時期外れに味わえるというのが良い。

すぐに飲み干してしまった。

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●あら川の桃振興協議会
和歌山県紀の川市桃山町元３７６番地
紀の川市役所桃山支所内
℡0736－66－1259
◇地図

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◇オークワ訪問記(一部)　

※記事は下の方の日付の新しいものから読むことを強くお勧めします

★2011/08/26ｵｰｸﾜ熊野店は本店発祥地説の検証記事