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ミズバショウ(水芭蕉)の花が咲いている。でもそれは“苞”。鬼久保ふれあい広場(愛知県新城市作手)仏炎苞,花序,湿原の森,新城市ミズバショウ園,モリアオガエル,ヨコタ博物館,本宮山スカイライン,,実生から育てた苗。

(2020年4月の愛知県緊急事態宣言前の訪問記事です)
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◇新城市作手訪問記
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2020/05/08古宮城(新城市)続100名城
2020/05/11鬼久保ふれあい広場(新城市)
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 新城市北部の作手高原(標高500m)。
東名高速豊川I.Cから約50分。
東海環状自動車道豊田松平I.Cから国道301号線経由で約40分。
新東名岡崎東I.Cから「くらがり渓谷」経由で約30分。

出発地点から近いインターチェンジを選択することになるが、「くらがり渓谷」経由ルートはくらがり渓谷から作手までの道路が少々狭く、ワインディングで高度を稼ぐタイプの道。ただし、大型車同士でなければすれ違いに困ることはない。

 国道301号線沿いの道の駅から向かう場合、交差点で県道37号線(岡崎作手清岳線)に入り、岡崎市と新城市作手町との境界手前に位置する「本宮山スカイライン」入口手前の大きな看板を目印に左折し、しばらく道なりに進むとヨコタ博物館が見える。

そこで、目的地「ミズバショウ園」に最も近い駐車場へ向かうため、新城市作手B&G海洋センター方面の少し細い道路に入る。

運動場を左に見ながら、少し進むと、今回の目的地である「湿原の森」駐車場がある。

今回はミズバショウが目的なのでこの駐車場をナビ登録したが、目的に応じて、施設に近い駐車場を選択しないと、歩く距離が結構、長めになるので要注意。

 ミズバショウが咲いている湿原の森がある「鬼久保ふれあい広場」は周囲を自然に囲まれたスポーツ、文化施設。
屋内スポーツ、屋根付プール(夏季のみ)、屋外スポーツ、文化活動などが行えるリゾートライフゾーン」(新城市HP)ということらしい。
夏場には巴湖でカヌー、ボート等の体験(要予約)もでき、隣接地には東南アジアの民族資料を集めたヨコタ博物館もある。
この広場にあるグラウンドの土は甲子園球場や、ナゴヤ球場で使用されている黒土を採用した本格的なもの。夜間照明もあったりして本格的な気分を味わえる。
従来のテニスコートをリニューアルし、人工芝2面のフットサルコート(テニスコートと兼用)が利用できるようになり、競技利用の幅も広がっているようです。


 今回は湿原の森の中にある「新城市ミズバショウ園」を訪れました。

この園地は旧新城市と宝来町、作手村の合併10周年記念事業として開園。
約200㎡の園内には地元有志が植栽した約700株と、地元の県立新城東高校作手校舎と市立作手中学校の生徒たちが協力して実生から育て、そして植栽した300株合計1000株が2016年時点ではあったようです。

今年の新聞記事を読むと「800株」となっていたが、実際に咲いているというか、白い苞である「仏炎苞(ぶつえんほう)」が伸びているのは100株くらいでしょうか。

ミズバショウ(水芭蕉)はサトイモ科ミズバショウ属。



白い「仏炎苞(ぶつえんほう)」は花ではなく、葉が変形したもの。

中央の円柱状の部分が花で、小さな「花序(かじょ)」が集まっている。

自生ではなく、人工による植栽のようだが、ここのミズバショウは太平洋側にある群生地として珍しい。
自生っぽいミズバショウは、愛知県では標高1500mの茶臼山まで行かないと見ることができないが、標高500mで見ることができるのは貴重。
実はもっと低地の愛知県豊田市の松平郷でも50株+30株が植栽されている。
ちなみに太平洋側としては箱根湿生花園 (神奈川県)でも見ることができ、愛知県近隣では三重県松阪市飯高町でも400株ほど植栽されているようです。

 自然種の南限は兵庫県養父市で、1970年代に花粉分析の結果、自生であると確認されている。
それ以前の南限は岐阜県ひるがの高原でした。
新旧南限の距離が300km近く離れているということに驚く。

 前述のように、当地のミズバシヨウの何株かは地元中高校生が植栽したものだが、種は6月~7月に採取して、それを発芽させ、育ったら苗として地植えする。
自生環境(高原の湿地)から想像すると、気難しそうなミズバシヨウだが、家庭栽培は比較的他の高山植物よりも容易らしく、難易度は中ランクといったところとか。

 ただし、実際に育てると大変手間がかかるようです。
夏は半日陰で水を切らさないように、気温にも注意しながら管理しないと枯れてしまう。
特に水については最重点管理が必要で、常に受け皿の水が切れないないようにしたり、外気温の影響で水が温かくなったりしないように注意して栽培。

冬は地上部の葉が枯れてしまうが、潅水作業を継続し、その水を凍らせないような工夫も必要。
ここでふと思ったのは、寒冷の湿地で自生しているのに、水を凍らせてはいけないというのが不思議だが、そういうところが自生と人工の違いなんでしょうね。

 だいたい苗から花が咲くまで3~4年かかるというので、中高生は卒業してから自分の育てたミズバショウの開花を見たのでしょうね。


 

 ↓ ミズバショウ園の入り口隣地にはモリアオガエル生息池もあります。

ハッチョウトンボの生息地もあり、夏にはサギソウが咲き、湿原が賑やかになるとか・・・・。
↓ ホウジロ

↓ キランソウ

↓ シデコブシ

↓ アセビ

↓ ショウジョバカマ

↓ ミズゴケ

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↓ 北海道礼文島の巨大なミズバショウ(花後)

↓ 信州乗鞍高原のミズバショウ

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鬼久保ふれあい広場
愛知県新城市作手白鳥字鬼久保5番地23
℡0536-38-1431
午前9時から午後5時
・新城市ミズバショウ園「湿原の森」
◇つくで観光
マップ 
◇地図






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