ミニホワイトセロリのこと。「セロリ(celery)とは俺のことかとセルリ(céleri)いい」正式名称は「セルリー」。野菜の日の「嫌いな野菜,ゴーヤ,芹菜(きんさい),スープセロリ,中国セロリ,辛黄芹菜,セルリアック(セロリアック),
野菜の中で苦手なもの。
大人も子供も大抵は「ゴーヤ」と「セロリ」と答えるし、毎年、野菜の日(8月31日)の前にタキイ種苗が調査して発表している「嫌いな野菜」のツートップもこの二つの野菜。
2019年度調査ではセロリが第一位でゴーヤが第二位。
ゴーヤは嫌いな人が前年は27%いたのに2019年は7.5%下がって20%に下がったのがランクダウンの原因。
セロリも同様に3%ダウンしているものの、24%の方による「嫌い」回答により、第一位に。
(ちなみに私の嫌いな野菜第一位はシャンツァイ(香葉),パクチー,イタリアンパセリ,コリアンダー)
確かにセロリはクセがあるし、ミックスサラダに入っていると「ここにいる」を主張する野菜の一つ。
主張は香り成分の「アピイン」「セネリン」。
葉には「ヒラジン」という成分を含む。
●セリ科オランダミツバ属セロリ
(塘蒿、芹菜)
セロリは大きくわけて3種。
□緑色系の「グリーンセロリ」
・ミニセロリ,
□薄緑色の「コールネル系セロリ」
・コーネル619幸、みどり
□白色の「ホワイトセロリ」
以前は香りの少ない黄色種の品種も見られたが、現在は中間種である薄緑色タイプが主流。
アメリカは香りの強いグリーンセロリが主流で、輸入品は葉っぱが切り落とされているのですぐに見分けがつく。
さらに東洋在来種系もあります。「芹菜(きんさい)」は「スープセロリ」「中国セロリ」の別名を持つ。
またセロリの風味がある根茎をもつ「セルリアック(セロリアック)」は「根セロリ」と呼ばれることがある。
セルリーの2018年日本国内の出荷量は年間29,500トン。
生産量の多い順とその国内構成比を記すと、
1. 長野県 44%
2. 静岡県 20%
3. 福岡県 10%
4. 愛知県 8%
上位4件で83%を占めています。
ちなみに農林水産省の統計上の品名は「セルリー」です。
これが正式名称。
セロリは英語表記の“celery”から、セルリはフランス語表記の“céleri”から。
「セロリ(celery)とは俺のことかとセルリー(céleri)言い」
当方も、子供の頃はセロリが苦手というよりも食べる機会はほぼ無し。
セロリの存在を知ったのは就職してから。
変な匂いがするし、食べても美味しくないし、何故、こんな野菜を食べる人がいるのかと不思議でした。
バイヤーになった25歳のとある時、会社から派遣されて勉強会に参加。
コンサルタントの先生からセロリの販売方法について、ゴボウは切って小さくするパッケージするが、「セロリは切らずに1本のまま商品化する」と教えられた。
理由は「買い物した後にセロリが買い物袋の上から顔を出して他人から見えるようにする」。
若き食彩品館.jpは、ゴボーはダサくて、セロリはカッコ良いのかと思ったのでした。
今思うと赤面の至り。
そんな時に大手マヨネーズ会社から協働提案があり、長野県の某農協から産直しないかと提案がありました。
物流費を仲介会社が負担し、長野県から野菜をトラックで運ぶという計画。
商売というよりも大手マヨネーズ会社の広報宣伝の企画。
早朝に生産地を出発し、センターを経由せずに各店へ納品。
驚いたのはセルリーの鮮度。
当時はまだ産地へ行って商品を確かめるなんてしたことなかったので、初めて見る「採れたてのセルリー」。
葉はみずみずしく、茎もしっかりとしていて美しく輝いている。
香りが良い。変な匂いではない。
歯ざわりもシャキシャキ感があり、何より美味しい。
セルリーを侮っていました。
しかしながら、この時より、セルリーがフェバリットになったかというと、そうは単純ではなく、今のように、産地からセンターや店舗までのコールドチェーンも発達していない35年前の話なので、美味しいセルリーがいつでも味わえるようになったのはもっと後のこと。
さて、今回はグリーンセルリーではなくミニホワイトセロリのこと。
葉柄が純白でスープに浮かべたり、サラダにしたり。
POPの「食欲をそそるマイルドな香りで、食味はクセがなく、用途が広い」はタキイ種苗の品種カタログからのパクリですね。
タキイ種苗の「ミニホワイト」という品種です。
中国の「辛黄芹菜」から選抜・育成された品種で、主として水耕栽培で育てられている。
水耕栽培のミニホワイトは香りが柔らかく、セルリー入門には最適だが、これでも子供にはちょっと嫌われそう。
こういったクセのある味は大人にならないとわからない。
子供が「嫌い」とか言ったらこう言ってあげましょう。
「黙れ小童(こわっぱ)」by 室賀正武
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