食彩品館.jp

「名古屋コーチン」と「名古屋種(岐阜地鶏×バフコーチン)」。そして「純系名古屋コーチン」とは。地鶏肉の日本農林規格(特定JAS規格)の「地鶏」は在来種純系と交雑(血液百分率が50%以上)のいずれも地鶏。

地鶏」という看板を掲げた料理店。

地鶏肉の日本農林規格(特定JAS規格)に該当する鶏肉かどうかは実際に訪れて表示をしっかりと確認しないとわからないことが多いし、実際に訪れてもよくわからないことの方が多い。

以下、過去の地鶏の飲食店記事から抜粋。

 ~日本で流通する食用鶏肉は、「ブロイラー(若どり)」「地鶏」「銘柄鶏」の3つに大きく分けられ、この中で「地鶏」の流通量は鶏肉全体のわずか1%と超希少(日本食鳥協会HPのデータより)。

いままで実食した経験でいうと、ほとんどの飲食店が銘柄鶏と地鶏の区別を理解していないか、知らない店が多かった。

ただし、特定JAS規格に該当していなくとも、以下の①から④の基準に合致していれば特定JAS規格の地鶏と同等と推測されます。

飼育の対象となるひな鶏

 在来種由来血液百分率が50 %以上であるひな鶏。
(在来種からの系譜、在来種由来血液百分率及びふ化日等、出生の証明ができること)

□在来種
会津地鶏、伊勢地鶏、岩手地鶏、インギー鶏、烏骨鶏、鶉矮鶏、ウタイチャーン、エーコク、横斑プリマスロック、沖縄髯地鶏、尾長鶏、河内奴鶏、雁鶏、岐阜地鶏、熊本種、久連子鶏、黒柏鶏、コーチン、声良鶏、薩摩鶏、佐渡髯地鶏、地頭鶏、芝鶏、軍鶏、小国鶏、矮鶏、東天紅鶏、蜀鶏、土佐九斤、土佐地鶏、対馬地鶏、名古屋種、比内鶏、三河種、蓑曳矮鶏、蓑曳鶏、宮地鶏、ロードアイランドレッド

飼育期間

 75日間(平成27年改正。以前の80日間から短縮)
 (ブロイラーは約50日で出荷される)

飼育方法
 28日齢 以降は平飼い(自由に動ける)

飼育密度
 28日齢 以降は1㎡当たり10羽以下

 ~(以上、食彩品館.jp記事より)

 そういった「本当に地鶏なんだろうか?」という心配をしなくても良い場合もあります。
品種名を表示していて、きちんと特定JASマークと認定機関名をきちんと表示していてくれると安心して購入することができる。
どのようにしたらそういった「地鶏」という表示ができるかというと、JAS規格の認定取得ガイド(農水省)を確認していただくと、より理解することができると思います。

生産方法に特色のある表示をして商品や料理を提供する飲食店や販売店の方には是非とも知っておいて欲しい情報です。

 ようするに「特色を表示するにはそれなりの手間と経費がかかる」ということであり、逆に手間と経費をかけずに特色を表示するのは注意が必要。

消費者や利用者もそういう知識をきちんとつけておかないと地鶏ではない銘柄鶏を「美味しい地鶏」とか間違ってSNSで紹介してしまうこともあるので要注意。

 今回、購入した地鶏肉には「名古屋コーチン」と表示されていて、売場には特定JAS表示もきちんと掲示されています。



 名古屋コーチンは地鶏の中でも有名なブランド鶏肉だと思うが、比内鶏、薩摩地鶏と合わせて「日本三大地鶏」と評価され、誰もが地鶏として認知されている。

元の品種は、現在の愛知県小牧市付近の民間養鶏業で「岐阜地鶏」と中国から輸入された「バフコーチン」から明治初期に作出されたということは一般にはあまり知られていない。
その「岐阜地鶏×バフコーチン」を愛知県が品種改良、大正時代に固定化したのが「名古屋種」で、これが品種の正式登録名称だが、鶏肉としては「名古屋コーチン」の名称が有名。

それも理由があって、昭和後期になると外国産の親鳥に養鶏場がシフトされ、名古屋種(名古屋コーチン)は衰退し、飼育数が激減。その対策として1984年(昭和59年)に愛知県が「肉用名古屋コーチン」として改良普及を始めたところ、見事に復活したという経緯があります。

また、平成に入ると今度は「卵用名古屋コーチン」の改良品種もあらたに導入され、「名古屋種」という在来種ネームよりも「名古屋コーチン」という改良品種名がさらに定着。

 ちなみに冒頭の「特定JAS規格」の説明の中で、「在来種由来血液百分率が50 %以上であるひな鶏」ということを紹介したが、簡単にいうと「ハーフまでは地鶏と名乗ってよい」ということであり、多くの流通地鶏品種は基本となる在来種に大型化傾向の外来種を掛け合わせたひな鶏を飼育していることが多い。

名古屋コーチンの場合は「在来種の名古屋種(岐阜地鶏×バフコーチン)」がもとになり品種改良されているため、地鶏本来の奥深い味わいが残されているのが最大の特徴

 今回、購入した名古屋コーチンは「純系名古屋コーチン」と表示されている。

純系名古屋コーチン愛知県(畜産総合センター種鶏場)が生産・供給する名古屋コーチンの種鶏から産まれたヒナを、愛知県内及び愛知県境で飼育した地鶏の呼称で、要するに「由緒正しい名古屋コーチンを地元愛知県で育てた」という商品。

たとえば、トレーサビリティもしっかりしていて育成期間毎に使用飼料が一般公開されていたり、非常に素晴らしい取り組みをされています。
今回、購入した内藤農場の紹介ページ
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 いやあ勉強になります。
飼育履歴を眺めながら、ありがたくいただいています。
さらに美味しく感じるから不思議。

「地鶏」と看板やメニューに表示した飲食店もこういった使っている食材の情報公開をしてくれないかなあ。


純系名古屋コーチンの過去購入商品

純系コーチンのガラ

↓ 純系名古屋コーチンを自分で解体してみた件


錦爽名古屋コーチンの過去購入商品

名古屋コーチンを使った料理

↓ 山本屋総本家 名古屋コーチン親子味噌煮込み

↓ 志那そばや 名古屋コーチンのたまご

↓ 加工食品

◇料理店


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