天龍温泉おきよめの湯(長野県下伊那郡)“ペーパー9.5”の快適湯とリニューアルした施設でくつろぐ。
☆2020/08/06の愛知県緊急事態宣言前に訪れています。
◆2020年夏 三遠南信の旅
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(この記事は愛知県緊急事態宣言8月6日前の入浴記事です)
いつもは泉質重視で温泉施設を選択しています。
例えば、源泉掛け流し、加水・加温無しが基本で、溶存物質が10g/kg以上(温泉基準値は1.0g/kg)を目安として入浴施設を選択。
さらに、温泉基準値以上の成分濃度にも注目し、できれば療養泉基準値を超えている方が嬉しい。
もちろん、そのような温泉は少ないし、旅行ならともかく、ちょっと入浴してくるかという距離となるとかなり限られてきます。
それでも探せば愛知県でも東栄町の「花まつりの湯(とうえい温泉)」のように残存成分が6g/kg以上ある温泉もあるし、尾張温泉のように成分が6.3mg/kgで源泉掛け流しという良泉もある。
でもできれば非日常(山中あるいは海岸端等できるだけ都会から遠い場所)の中で入浴したいということで、三遠南信に地域を拡大し、温泉を探していると、ありました。
長野県下伊那郡天龍村にある「天龍温泉おきよめの湯」という日帰り入浴施設。
「三遠南信」は東海地方・甲信地方の県境を跨いだ地域の呼称で、東三河、西遠州、中遠州、南信州で構成される「三遠南信地域交流ネットワーク会議が1997年に組織化され、現在は「三遠南信地域連携ビジョン推進会議」において観光や地域の紹介をされています。
もともと、国土交通省の三遠南信自動車道の計画から周辺市町村が参画した組織であるが、歴史的には「塩の道」や天竜川を利用した水運、そして「徳川VS武田」等、かかわりの深いエリアではある。
特に東三河北部、浜松市天竜区、長野県下伊那郡、飯田市を結ぶ中馬街道(塩の道、現国道153号線)や天竜川、JR飯田線で結ばれた地域は三遠南信自動車道の開通までに県境を越えた活動により、個の観光ではない集合体としての観光エリアとしての存在感を示しておきたい。
さて、天龍村。
三遠南信エリアのほぼ中央に位置し、南側を愛知県と静岡県に接する。
三遠南信地域連携ビジョン推進会議(以下、三遠南信会議)に参画する39自治体のうち、人口は6番目に少ない1,365人(2015年)。
年間の商品販売額は2億2500万円で下から数えて3番目。
農業生産額は1億1千万円で下から数えて2番目(同額が他に2村ある)で、製造品出荷額は同じ南信州の平谷村、売木村、泰阜村と並んで0円。
そういった村だが、飯田線の駅が村内に5駅あるかわりに交通信号機がない(らしい)。
ここならば密を避けられるだろうと思い、天龍村の温浴施設を選定したが、国道150線の愛知県と長野県の県境(豊田市大野瀬町)から茶臼山北側を通過する県道45号線経由で売木村・阿南町を通り、約32kmで約40分程で到着。
↓ 愛知県・長野県境より天龍温泉おきよめの湯茶臼山ルート
尚、名古屋インターからの場合、距離的には猿投グリーン道路→国道153号線→天龍村ルートが距離102kmで約2時間だが、豊田市足助の香嵐渓付近が渋滞する秋の紅葉シーズンの時は中央高速道路で園原インター、あるいは飯田インターまで行って天龍村へ向かうルートの採用も検討しても良いかもしれません。
時間的には約2時間少々でほぼ同じながら距離は140kmで高速道路料金もかかるので、やはり国道153号線ルートがおすすめか。
↓ 名古屋インターから天龍村方面3ルート
周辺地域の観光も併せて計画すると良いが、遠隔地からこられる場合は長野県飯田市の“天空の里”下栗の里を中心に、中央構造線に沿うコースも検討して旅行日程や行程を検討しても良いかと。
・下栗の里 天空ビューポイントから
茶臼山の北側の標高1000mを超えるルートに少々、不安はあったものの、すれ違いに困るようなこともなく、平谷村の国道153線と天龍村を結ぶ国道418号線に合流。
阿南町通過時に「国道418号線足瀬バス停~戸口バス停の間、崩落により通行止め」の表示が気になったが、おきよめの湯までは行けるようで一安心。
正月3日に行われる地元の向方お潔め(おきよめ)祭り(国の重要無形民俗文化財に指定)から命名されたということで、まずはお風呂に入ってお清めしてから食事を摂ることに。
内部は入口正面に売店(当日は農産物直売あり)、その奥に食堂「レストラン湯とり」を配置。
浴室は建物右側奥から入るようです。
入浴料は500円/人で、JAF会員カード提示で400円/人で入浴可能。
券売機から浴室入口までの通路壁に「ブッポウソウ」の写真が。
★村鳥 「ブッポウソウ(仏法僧)」
長野県の天然記念物。毎年5月初旬に村に渡来。
名前の由来はフクロウの「コノハズク」の鳴き声である「仏法僧(ぶっぽうそう)」をこの鳥が鳴いているという思い違いで間違って「ブッポウソウ」と命名されたいう。
実際の鳴き声は「ゲッゲッゲッ」と鳴く。
ちなみに「鳳来寺山のブッポウソウ」に出てくる「ブッポウソウ」はコノハズクのことなので要注意。
リニューアルされたばかりの浴室は6月まで休業していたこともあり、大変、きれいで美しい。
内湯も露天も空いていて快適。
どちらも貸し切り状態で利用できました。
サウナもあり、そちらは「密にならないように」という案内が表示されていたものの、密になりそうな気配はありませんでした。
洗い場にはシャンプーその他が用意されていて、いずれも使い勝手が良い。
内部はHPで紹介されているのでそちらをご確認願います。
↓ 内湯と露天風呂
肝心のお湯。
無色透明、微硫黄味ということだが、飲用不可で、掬って臭いをかぐとわずかに次亜塩素酸の香り。
源泉温度は29.3℃と温泉基準値の25℃以上は満たしているものの、湯温が低いため加温あり。
加水はされていないのは好印象だが、循環あり。
入浴剤の添加なしだが、消毒はあり。
温泉好きは消毒を嫌う傾向にあるが、当方はレジオネラ属菌の方が怖い。
ガンガン消毒してください。特に循環浴槽は。
消毒湯が嫌いな方は条例で塩素消毒を義務化していない遠くの自治体の温泉にでも入っていただくことをお勧めします。
さて、泉質の話に戻ります。
残存物質総量が320mg/kgと温泉基準の1,000mg/kgに遠く及ばない薄い温泉ながら、ペーパーが9.5と、県内では昼神温泉並みの高いアルカリ性。
入った瞬間にお肌がヌルヌルで入浴後もスベスベ維持。
女性には大変うれしい温泉ですね。
ちなみに当方が入浴した温泉で一番、ペーハー値が高かったのは白馬八方温泉のペーハー11.5。しかも源泉掛け流し。
その白馬八方温泉や白州塩沢温泉(山梨,p.h.9.8)よりもヌルヌル感強めでした。
天龍村の隣の阿南町にある「ゆぅゆ~らんど阿南 かじかの湯」はペーハー10.2と、おきよめの湯よりも高ペーハーの強アルカリなので、次回はそちらの源泉も試してみたいと思っています。
★併設売店「唐辛子の辛さ別提案売場」編に続く
★併設レストラン「レストランゆとり」編に続く
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●天龍温泉おきよめの湯
長野県下伊那郡天龍村神原5786番地14
℡0260-32-3737
入館料/大人(中学生以上)500円
小人(4歳~小学生まで)200円
定休日 毎週火曜日 (祝日の場合営業・翌日休館)
営業時間 10:00〜21:00 (最終受付20:00)
泉質
アルカリ性単純温泉(アルカリ性低張性低温泉)
無色透明、微硫黄味
溶存物質 0.32g/kg
湧出量 130ℓ/分
pH値 9.5
源泉温度 29.3℃
飲用 不可
1993年オープン 2015年リニューアル
掛け流しなし
温泉法の表示
加水なし・加温あり・循環あり・入浴剤の添加なし・消毒処理あり
施設案内/露天風呂・サウナ・休憩所・飲食
入浴情報/〔有料〕タオル・バスタオル 〔無料〕ボディソープ・シャンプー・コンディショナー
you湯会員/大人500円→会員400円
公共交通機関/JR平岡駅から村営バス利用で30分 温泉前下車すぐ
アクセス情報/中央自動車道 飯田山本IC経由三遠南信自動車道天龍峡ICよりR151号経由〜阿南町新野からR418号で約1時間
↓ 周辺の景色と信州サーモン、ブッポウソウ
◇資料
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◇関連記事
●三遠南信2020年初夏
・天龍温泉おきよめの湯
・その他後日アップ予定
●信州 遠山郷の旅(長野県上村2013年夏)
・その1 キラヤ黒田店(飯田市)
・その2 下栗の里 はんば亭(食事編)
・その3 下栗の里 はんば亭(買物編)
・その4 下栗の里山のみのりや(下栗いも編)
・その5 下栗の里 天空ビューポイントから
・その6 遠山郷 しらびそ高原(南アルプスドライブ)
・その7 南信州喬木村から上村の直売所訪問
・その8 JAみなみ信州およりてふぁーむ(飯田市)
・その9 Aコープあいぱんいいだ店(飯田市)
●南アルプスジオパーク
・2017/06/19白州塩沢温泉フォッサマグナの湯(山梨県)
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◆温泉に関する記事
・2019/04/10赤穂パークホテル(兵庫県)
・2019/01/30三保園ホテル(静岡)冷鉱泉掛流
・2019/01/27湯ノ口温泉(熊野)源泉掛流
・2018/09/28濁河温泉湯元館(岐阜県)
・2018/09/06新湯ノ口温泉(熊野)入浴記
・2017/12/26蔦温泉と蔦沼(青森県)
・2017/12/06青森ワイナリーホテル宿泊記(南大鰐)
・2017/04/26紀州南部ロイヤルホテル温泉
・2017/04/21白浜温泉外湯巡(和歌山)
・2016/10/11アクアイグニスの温泉源泉掛流
・2016/09/08八方温泉源泉掛流グローリアス
・2016/06/17礼文島温泉うすゆきの湯
・2016/07/18北国グランドホテル(利尻島)
・2016/03/31玉造長生閣(島根松江市)
・2016/03/24三朝温泉(鳥取県)
・2014/01/05 猿投温泉金泉閣(愛知)
・2013/08/19秋保温泉(宮城県)
・2013/06/15きよもん湯(和歌山湯川温泉)
・2013/06/08紀伊勝浦港(和歌山県)で周辺の風景と温泉宿泊施設。勝浦漁業協同組合 魚市場、勝浦漁港にぎわい市場(朝市)、足湯 海の湯、南紀勝浦温泉 越之湯、南紀勝浦温泉ホテル中の島、ホテル浦島、他
★・2013/05/04 湯の峯温泉 世界遺産登録の温泉「つぼ湯」入浴。川湯温泉、渡瀬温泉(和歌山県田辺市) 本宮温泉郷。その他周辺の入浴済み温泉施設(龍神温泉、十津川温泉、湯ノ口温泉、入鹿温泉、上北山温泉、小処温泉、南紀勝浦温泉ホテル中の島)
・2013/01/03下呂温泉露天風呂(岐阜県)
・2010/04/24 城崎温泉(兵庫県)
・2009/05/06白浜温泉と南方熊楠(和歌山県)
・2008/08/17越後湯沢 雪の宿 高半(新潟県)
・2008/07/17温泉(過去からの第一回まとめ的記事)
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