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赤穂市坂越産生牡蠣を収獲当日にプロトン凍結。サムライオイスター(播磨灘産),イクタフード食彩館(愛知県碧南市)で購入

 牡蠣は美味しい。
特にふっくらとしたプリプリの生牡蠣を産地で旬の時期に刺身でいただく幸せは格別。
ただし、牡蠣等の二枚貝にはノロウィルスがいることがあるため要注意。
もう10年以上、生食をしておりません。
牡蠣自体も厚生労働省がカキ調理における大量調理施設衛生管理マニュアルの改正(平成29年6月16日)を行ってからは市販品は食しておりません。
例外的に家人の実家で出される伊勢志摩近郊で知り合いから分けてもらったという牡蠣はいただいています。リスクよりも気持ちを大事にしているので。

 大量調理施設衛生管理マニュアル(同一メニューを1回300食以上又は1日750食以上を提供する調理施設)では以下の「加熱調理食品の加熱温度管理」が求められています。
~加熱調理食品は中心部温度計を用いるなどにより、中心部が75℃
で1分間以上(二枚貝等ノロウイルス汚染のおそれのある食品の場合は85~90℃で90秒間以上)又はこれと同等以上まで加熱されていることを確認するとともに、温度と時間の記録を行うこと~。
すなわち、牡蠣は中心温度が85℃以上90℃に到達してから、さらに90秒、その中心温度を維持しながらの加熱調理が求められている。
実際にやってみるとコゲるかあるいは味が損なわれるかのいずれかになってしまう。
それぐらいの加熱をしないと牡蠣はリスクがありますよと厚生労働省は言っている。
間違えてはいけないのは表面温度ではなく、中心温度なので、到達までの調理時間を想定すると・・・・・。

ノロウィルス対策に関してはそれほどの高温調理をしないとリスクがあると厚生労働省が言っているのにあえて食べたいとは思わないというのがその理由。
我が家ではノロウィルス食中毒になった者が2人います。
一人は松山市のホテルでの食事が原因(原因食材は牡蠣ではありません)で、もう一人は牡蠣の生食でした。
4日間、ベッドから起きれない状態が続き、その間、体内の上から下から大騒ぎという状態。
あれを経験するとノロウィルス食中毒はもう二度と体験したくないと思うようになる。それほど強烈な症状でした。

 で、今回、久々に牡蠣を食べてみようと思ったのはイクタフード食彩館(愛知県碧南市)の鮮魚売場でたまたま見かけた興味深い商品があったのが理由。
缶入りという特殊な形態と「サムライ・オイスター」というブランド名称。
そして「プロトン凍結」。

 まず、「サムライ・オイスター」。“三姉妹の牡蠣屋”さん。中広船曳商店

赤穂市坂越産ということで、名称は赤穂浪士にちなむということですが、当方、2019年に赤穂市を訪れた時にこの坂越産の牡蠣に惹かれて、かなり迷って注文を断念した経緯があります。

2019/04/20鹿久居荘(赤穂市)水族館料理

今回はその時の未食の後悔が購入理由のひとつ。
海外進出を意識した“サムライ”という商標はともかく、播磨灘のブランド牡蠣である“坂越産”は魅力的。

且つ、「プロトン凍結」。
原料の牡蠣は兵庫県赤穂市漁業協同組合坂越支所でその日に水揚げされた牡蠣を養殖場から1時間以内に工場へ直送し、滅菌冷却水洗浄
この後、生で出荷されるものとは別に急速冷凍する。
同社工場は「水産加工施設HACCP」認定工場。

 

原料の牡蠣も生産工場も衛生を高度に担保したシステムが確立しているようですね。
安心して食すことができますね。

さて、「プロトン凍」ですが、菱豊フリーズシステムズによる高鮮度維持冷凍のことで、同社のプロトン凍結機」で凍結(冷凍)されたものをいう。
同社のHPから抜粋すると
~急速凍結の環境下に均等磁束と電磁波を加えて凍結(冷凍)することで、食品・食材の鮮度や食感、風味を維持する冷凍技術~
これによりドリップと離水による食品・食材の品質低下を押さえられることができるという。
要するに、通常の急速凍結よりも氷結晶を小さくし、凍結時のドリップ流失を他社事例の7%流失から2%に抑えるというのが特徴。
さらに解凍後の製品の弾力も残るという技術らしい。

当方が興味を持ったのはこの「プロトン凍結機」だけでなく、同社の「プロトン解凍機」。
蒸気が水になる時の凝縮潜熱を活用した解凍機で、低温蒸気で食品の芯まで急速に解凍するというのがこの製品の特長。

 このサムライオイスターを食して思ったのは、三重県鳥羽市の浦村や桃取、三陸赤崎、北海道厚岸、島根隠岐、長崎小長井を現地で食すというほどではないにせよ、通常チルド流通のむき身パックよりも味が良いということ。
坂越産が理由なのかそれともプロトン凍結が理由なのかはわからないが、刮目に値する製品であることは理解できた。

もっとも、市販の牡蠣自体を食すことがここ10年はないので当方の味覚経験が相当、古くなっているというのも要因と思われる。

冷凍技術や解凍技術の進歩でわれわれは大きな恩恵を受けている。
現在は一次産業だけでなく、飲食業界においてもこういった高度な解凍技術を取り入れていると思っている。

生よりも美味しい冷凍」はすでに実現しているが、やっぱり「旬時期に」「旬の産地で」「採りたて・獲りたて」を「景色や空気、そして現地の雰囲気」を味わいながら料理をいただくのが自分にとっての理想です。

購入商品(解凍表示はないがおそらく解凍したサムライ・オイスター)

 

 

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