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今回は「農園産ブドウ使用の樽ワイン」。生鮮ブドウは「ベリーA」と「アレキサンドリア」を生産圃場隣接売店で購入。平岩農園(愛知県幸田町)。「樹上熟成完了(老化開始直前収穫)」,追熟型,非追熟型,クライマテリック型,

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▢前回記事
幸田平岩農園農薬不使用巨峰

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 以前、JAファーマーズマーケットで表面が荒れて、且つ脱粒した状態の平岩農園の巨峰についての記事をアップしています。
今まで味わったことがない美味しさであり、追熟しないハズのぶどうが売場で追熟しているのでは?という疑問を持つにいたり、今回は平岩農園(幸田町)を訪れて収穫直後のブドウを味わい、前回の購入品との比較をするというのが目的の訪問。

 農産物の多くは 畑で熟すと流通時に過熟となることが多い。
よって、販売時を想定して収穫を調整して出荷する。

ところが天候や外気温によっては想定外の形態で入荷することがある。
昔のトマトやバナナがそうでした。
現在では品種改良や流通改善、加工追熟技術の向上等により、そういったことが少なくなっています。

 果物に絞ると、「追熟型」と「樹上完熟型(追熟しない)にわかれる。
ぶどうは収穫後に劣化はするものの、「樹上完熟型」で追熟をしないというのが通説。

その他の果物を収穫後に追熟して味が良くなるものと、追熟しないものに分けると、

追熟する果物
・ハナナ
・リンゴ
・キウイ
・モモ
□追熟する理由
・収穫後の呼吸増。結果、酸っぱく感じる有機酸を減少させ酸味が減る。
・エチレンが増え、追熟によりデンプンが糖へ変化し、やわらかくそして甘くなる。

追熟しない果物
・ブドウ類
・梨(西洋梨以外)
・柑橘類

 ところが、品種特性により、追熟というか老化というか、それぞれの特性によって、収穫後でも味や食感の変化があり、一概に「追熟型」「非追熟型」と区別するのは難しい。

品種ごとに特性が異なるので詳細は割愛するが、ぶどうは前述の通り「非追熟型」で、さらに巨峰は貯蔵性があるため、自治体の農業センターでの実験では0℃~5℃で20日ほど保存しても劣化は見られなかったというデータ※が紹介されています。(実験は種あり巨峰で検証しているようです)
※食彩品館記事は学術論文ではないため引用先等の紹介はしていません。

水分が抜けて粒の形状が悪くなるものの味の変化はなかったという報告がされていることから、水分は抜けても味の変化がないということになります。
面白いことにぶどうでも、巨峰やシャインマスカットは冷蔵保管での日持ちが20日から30日で、且つ味の変化もないが、水分の多い品種(藤みのり,竜宝等)は劣化が早いという報告もあり、品種特性に応じた保管が必要となります。
もちろん、常温保管ではそこまで日持ちはできないようだが、冷蔵保管で日持ちがするということは農家にとってもありがたい品種となります。
広い畑で栽培したブドウが一気に完熟状態になっても、出荷量を調整することが物理的には可能ということで、需要が高まる時期に合わせて出荷をすることも可能になる。
もちろん、出荷調整をせずに収穫、即出荷ということもあるため、流通時の日数も想定しながらできるだけ劣化が遅く、且つ食味も程よい状態での出荷を目指している、あるいは努力していると思われます。

 それでは追熟せずに劣化(老化)し始めた平岩農園の巨峰が美味しいかった理由はなんだろうか。
現地を訪れていろいろとお話ししたり園地圃場を確認(もちろんハウス外から目視のみ)した結果、「樹上完熟に尽きる」という結論に至りました。
すなわち、食彩品館が当初、想定した「非追熟型の巨峰が売場で追熟する?」ではなく、単に、「収穫時の状態の味が良い」という理由のようです。

「樹上完熟」と表現すると“完熟”は食彩品館NGワードではないかという突っ込みがありそうなので「樹上熟成完了(老化開始直前収穫)」とでも表現しましょうか。

 今回は「種あり」にこだわって栽培されている平岩農園産のマスカットベリーAとアレキサンドリアを現地圃場隣接の売店で購入。

 

 

もぎたてを試食させてもらったが、少々若く感じるものの、旨味はグッドな逸品。
ただし、前回、購入実食した脱粒巨峰ほどの美味しさではない。あの巨峰は別格的存在なので比較は無理。

甲斐路はフレームトーケー×ネオ・マスカットの交配種。1977年登録。
名前の通り、全国の90%はオー山梨県で栽培。皮が薄く、皮ごと食べる人も多い。
この品種は収獲後の劣化が比較的早いため、今回のように収獲地の直売店での購入がおすすめ。

アレキサンドリアは「マスカット・オブ・アレキサンドリア」で、通常“マスカット”と呼ばれる。岡山産が日本では一大産地。
この品種の起源は古く、古代ローマ帝国まで遡る。エジプトのアレキサンドリア港から出荷されたことにちなんで命名。
ジベレリン処置による種無化ができないというのも特徴。

今回はせっかく産地まで訪れたので記念品を購入。
ワインです。
当農園では赤ワインは「カベルネ・ソーヴィニョン」。
白ワインは「セミヨン」,「マスカットオブアレキサンドリア」。
1988年にスイスやフランスを訪れてヨーロッパワインに魅せられて以来、少々ワインにはこだわりがあるものの、自称“違いのわからない男。ダバダ~♪”なので、ここはわかりやすく、一番販売価格の高いものを購入。
樽熟成」。
樽の香りがする。

この農園では「下田」という日本種もある。

いゃあ、面白いというか興味深い生産者に出会って感謝感激です。
(ご本人にはお会いしてませんが)

◇資料

 

 

 

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幸田平岩農園
愛知県額田郡幸田町坂崎鍛冶屋下1
℡0564-62-0869

・ブルーベリー
 ティフルブルー・ブライトウェル・オースチン
・ぶどうジュース ナイアガラ
この商品は「減農薬」という表示が気になる。
・ぶどうジュース ベリーA
・ぶどうジュース 甲斐路
・ぶどうジュース 巨峰
・ぶどうジュース デラウェア、キャンベル
 (キャンベルやピオーネブレンド・その年で変わります)
 この商品は「減農薬」という表示が気になる。
おそらく、農薬散布
・ぶどうジュース セミヨン
・梅ジュース
その他、マスカットオブアレキサンドリア

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