食彩品館的地場産購入時の優先順位。そして「夕張メロンのたまり漬け(だて・たいよう庵)」と夕張キングメロン,夕張メロン,JA夕張の記憶,特秀・秀・優・良・個選,夕張IKメロン,夕張愛渓メロン,富良野メロン,ふらのメロン。上川総合振興局管内,天塩国,石狩国,
夕食後は旅行宿泊恒例のホテル売店で記念品と部屋飲みビールの買物。
当方、「地場産」購入時の優先順位として、
1.市区町村
2.令制国・律令国(尾張・三河等)
3.支庁・地方事務所管内(振興局,支庁,県民局等)
4.都道府県
と想定し、「地場産」あるいは「地元産」は1.の市区町村か2.の令制国・律令国くらいかなあと思っています。
ただし、北海道の場合、令制国の方が振興局管内よりも広い場合もあるため、そのあたりは臨機応変に想定(#^^#)。
市区町村であれば住所を見るとすぐに判断できるが、旅行先の令制国・律令国,支庁・地方事務所管内等は判断が難しい。
事前に下調べをしておかないといけません。
例えば、北海道であれば以下の区分があります。
◇令制国・律令国
渡島国(渡州),後志国(後州), 胆振国(胆州),石狩国(石州),天塩国(天州),北見国(北州),日高国(日州、高州),十勝国(十州),釧路国(釧州),根室国(根州),千島国(千州),
※戊辰戦争(箱館戦争)終結直後の1869年、北海道は大宝律令の国郡里制に依り北海道11国86郡が置かれた。
◇総合振興局と振興局
空知総合振興局,石狩振興局,後志総合振興局,胆振総合振興局,日高振興局,渡島総合振興局,檜山振興局,上川総合振興局,留萌振興局,宗谷総合振興局,オホーツク総合振興局,十勝総合振興局,釧路総合振興局,根室振興局,
※北海道の支庁は1897年に設置され、1922年には支庁再編により14支庁となる。その後、2010年に支庁から総合振興局・振興局に再編され、今に至る。
今回、訪れた上川町や旭川市、美瑛町などは上川総合振興局管内で、石狩国ということになります。
(塩狩峠以北は天塩国)
そういった観点で記念品を購入するためにホテルの売店内のお菓子、雑貨、その他地元製造の食品類やお酒等を見るが、残念ながら未飲酒の地ビールはみつからず。
当地のお隣の空知総合振興局管内で、同じ石狩国の夕張市産原料を用い、胆振総合振興局管内の伊達市で製造された商品を発見。
★夕張メロンのたまり漬け(だて・たいよう庵)
静岡県温室農業協同組合のクラウンメロン等アールスメロンは1株につき、優良な1個を残し、後は摘果、すなわち摘み取ってしまう。
夕張メロンの場合は1株につき3~4個を残し、後は摘果している。
(1985年にJA夕張を訪れた時の聞き取りメモを確認すると「1本に2~3個」と記録されているが、現在は3~4個のようです)
その摘果メロンを使ったお漬物が当商品。
他産地のメロンもそうだが、摘果時期になると大袋に詰められた摘果メロンが産地近くの道の駅等で売られている。
この商品の最大の特長は「JA夕張のお墨付き」という点。
農協のホームページでもこの「夕張メロンのたまり漬け(だて・たいよう庵)」が紹介されています。
夕張メロンの摘果メロン自体の販売価格は5kg1箱で1,200円程度で、大袋に入ったものだと数百円で購入できることもあるとか。
自分で作る場合のレシピも紹介されている。
一番、簡単なのは皮を剥いて、種をくりぬいて、一晩、浅漬けの素に漬け込むだけという食べ方もあるが、おすすめは以下のレシピ。
◆摘果メロンのからし漬
(摘果メロン5kg当り)
・塩 200g
・砂糖 600g
・洋からし 90g
・焼酎 180cc
洋からしは北海道産山わさび(ホースラデイッシュ)を使ったり、北海道産自然塩や甜菜糖を使うとより、雰囲気が味わえると思います。
今回購入した「夕張メロンのたまり漬け(だて・たいよう庵)」の使用原材料をは以下の通り。
・メロン、漬け原材料(ぶどう糖果糖液糖、しょうゆ、食塩、醸造酢)、調味料(アミノ酸等)、酸味料、甘味料(ステビア)、保存料(ソルビン酸K)、(原材料の一部に小麦・大豆を含む)
夕張メロンを使用していること以外は特に特長もなく、食品添加物もしっかりと添加されていて、添加物に過度な拒否反応をしない人にとっては、長期保存・賞味期限に対応し、腐敗や商品劣化について安全・安心なタイプの商品となっています。
味については普通の摘果メロンの漬物同様ながら夕張メロンの香と雰囲気が味わえる。
ここからは夕張メロンの話。
「スパイシーカンタローブ」を父、「アールスフェボリット(アールスメロン)」を母にもつ夕張メロン。
静岡県のマスクメロン(麝香の香がするメロンの通称)は「クラウンメロン」のブランド名で販売されているが、品種は「アールスフェボリット(アールスメロン)」を主品種としている。
通称やブランド名称と品種名をごっちゃにしている人もいるので要注意。
例えば、同じ北海道で人気の「ふらのメロン」は富良野で栽培されているメロンのブランド名称で、品種は赤肉計や青肉系があり、レノン,ルピアレッド,ティアラ28,R113U,R113,妃といった品種をJAふらのが流通させていて、その総称として「ふらのメロン」という名前をつけている。
↓ フラワーランドかみふらの
統一名称での「ふらのメロン」ブランド化は2018年からと、歴史的には新しいが、実際には古くから富良野近郊の富良野市、上富良野町、中富良野町、南富良野町の各旧JA地域単協の部会で栽培・出荷して「富良野メロン」として販売されていたものを統一したという経緯がある。
ということを念頭に、以下、夕張メロンの覚書を記す。
品種名は「夕張キング」であり、「夕張メロン」は登録商標名。
同じような赤肉系のメロンが北海道内で販売されているが、本物の夕張メロンとそうではないものを見分けるのは非常に簡単です。
メロンに添付されたシールで見分ける。
類似商品にも北海道の形をしたシールが貼られてあるが、名称が「夕張メロン」とは表示されていないので一目瞭然。
ただし、味については料理同様に好き好きなので夕張メロンが北海道を代表するブランドメロンであっても、当然、それよりも美味しく感じるメロンはあると思います。
実際に、北海道旅行に行った知人から夕張メロンをお土産としていただいたことがあるが、それは夕張メロン、すなわち「JA夕張管内で栽培された夕張キングメロンで、且つ、JA夕張の規格に合致したもの」ではないメロンでした。
まさか、知人に「それニセモノだよ」と指摘するわけにもいかず、ありがたくいただいたのだが、これが美味しいのなんのって。
本州では時間経過して追熟しすぎた夕張メロンを食すことが多いので、あまり印象がよくないという事情はあるものの、夕張メロンとしてはニセモノであっても、赤肉メロンとしてはすばらしく美味しいということはあります。
食彩品館がバイヤーになったのは入社4年後の1985年で、それまでは売場担当として宮崎県等の産地をバイヤー同行で訪れたこともあったが、自分が調達担当者として産地を訪れたのは北海道が最初。しかもその時にJA夕張を訪れることができたのはまさしく、僥倖。
しっかりと夕張メロンの歴史と当時の流通事情をうかがいました。
・1961年夕張メロン誕生。
・1979年産直販売開始。
・1982年宅配「フットワーク」と提携し、全国出荷開始。
ということで、当方が訪れた1985年は全国に大ブームが起こり始めた頃で、夕張メロンはまさしく「幻」扱い。大変、貴重な商品で、一見さんには敷居の高い産地を訪れることができたのは案内していただいた某団体の方のおかげなんですが、その方とは偶然、20年後に偶然、ある会合で再会することになり、食彩品館活動にも多大な影響を受けることになる・・・・という話はまた後日。
夕張メロンの話を続けます。
以下は1985年に産地で聞いた話と、現在の状況を交えた話となります。
当然、当方の思い違いや記憶違いもあるので転記等はナシということで。
夕張メロンの誕生は1961年と前述したが、最初のきっかけは1957年に夕張農協管内の生産者による自宅栽培用の「スパイシー」という品種のメロンでした。
「スパイシー」は赤肉系だが、アールスのようなネットが張らず、果肉が赤いという特徴を持つメロン。
欠点は「甘くない」。
この甘くない瓜のような赤肉のメロンは麝香の香がすることもあり、なんとかオリジナル品種ができないかと試行錯誤。
苦労してメロンの原種を手配。
「アールスフェボリット(アールスメロン)」
夕張で栽培されていた「スパイシーカンタローブ」に、原種の「アールスフェボリット(アールスメロン)」を交配して作出した「夕張キング」。
交配も大変ながら、品質管理がさらに大変。
夕張メロン専用ハウスで光量調節をしながら、温度管理を含めて農家が徹底的に品質管理をした結果、素晴らしいオリジナルメロンの栽培に成功するに至る。
そうやって作出された夕張メロン。1963年の夕張炭鉱閉山を受けながらも、販路を拡大し、夏のプロ野球開催時のホームラン賞の提供などが功を奏し、知名度が東京でも上昇し、夏のギフトとして著名百貨店でも取り扱われることに。
ただし、最大の欠点である日持ちの悪さが災いし、店頭陳列からのギフト販売では贈呈先到着時にはメロンは追熟を通り越して腐敗することも。
これを解消するのが、百貨店で注文を取り、夕張メロンを産地から贈呈先へ直送する方式、今では普通に行われている「産地直送便」をいち早く取り入れることにより、夕張メロンは大ブームとなりました。
産地から消費者へ直接発送するということについて、当時のバイヤーは難色を示すも、夕張メロン開発当初から産地では厳しい選別チェックが実施されていたこともあり、百貨店側も産直に同意したという話を伺ったことがあります。
前述の通り、食彩品館.jpが最初に夕張を訪れたのは1985年で、当時はすでに夕張メロンは“幻”扱い。流通各社での夕張メロン争奪が激しくなった時期でした。
門外不出の夕張メロンを元に、あらたに作出された夕張IKメロン(夕張愛渓メロン)は、小林2号(I.Kメロン)と夕張キング(夕張メロン)の交配種で、1985年に北海道を訪れた時にJA夕張の他に、IKメロンの産地も訪れている。
その後、夕張メロン(夕張キングメロン種)を何回も取り扱うことになるが、どうしても下位等級のみの取り扱いとなることが多く、愛知県の隣の静岡県のクラウンメロン(アールスメロン種)と比べると贈答品としては見劣りするため、北海道内の知人を介して、上等級(特秀品)の夕張メロンを手配したことがあります。
それは今まで見たものとは別格のような高品質で高鮮度の状態で愛知県に届き、「これが最高品質の“特秀”夕張メロンか」と感動したのを覚えている。
そんな思い入れもあり、北海道を夏の時期に訪れる度に夕張メロン売場を確認するのが恒例となっています。
↓ 夕張メロン共選シール「良品」
※収穫直後
↓ 夕張メロン共選シール「秀品」
※贈答品で追熟し食べ頃になっている
このシールには意味があり、ネットの密度や形状の他、特秀品は糖度13度~、秀品は糖度12度~、優品は糖度11度~、良品は糖度10度~の4等級に選別され、それ以外の生鮮出荷品は「個選シール」に生産者名を表示して茶色の箱で出荷される。
自宅で食べる夕張メロンも美味しいが、やはり、旬の時期に北海道で景色を眺めながら、適熟したものをいただくのが最良。
↓ 「プロの食の集い」という催しでいただいた適熟の夕張メロン「秀品」
●JA夕張
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□大雪山白金観光ホテル
北海道上川郡美瑛町白金温泉
℡0166-94-3111
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◇初日
◇日本一早い紅葉を巡る錦秋の大雪山紅葉3日間
▫初日
・日本最北端のサービスエリア。砂川SA
・あさひかわラーメン村天金正油
・スーパーアークス ウエスタン北彩都(旭川市)訪問記
・北の森ガーデン熊牧場(上川町)
・朝陽リゾートホテルの温泉(上川町)
・セブンイレブン上川層雲峡店(上川町)訪問記
・層雲峡 朝陽亭の食事(上川町)
・層雲峡 朝陽亭の温泉(上川町)
▫2日目
・大雪山黒岳の紅葉。ロープウェイ
・三国峠の景色(道内国道最高地点)
・然別湖の紅葉(然別湖遊覧船乗船)
▫3日目
・美瑛,白金の青い池
・大雪山旭岳の紅葉とミニハイク
・四季彩の丘で食事と観光の丘
・フラワーランドかみふらの
・ファーム富田となかふらのの思い出
・道の駅自然体感しむかっぷ(占冠村)
・島の人新千歳空港。礼文島秋鮭筋子
・味処 きくよ食堂 新千歳空港店
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◆北海道礼文島と利尻島に各一泊する旅2016年6月~7月記事
・その1 念願の食品館あいざわさん訪問記2016/06/08
・その2 セイコーマート利尻店・稚内駅前店訪問記2016/06/09
・その3宗谷岬からサハリン,間宮林蔵,最北端2016/06/10
・その4ゲストハウス アルメリア(稚内市)宗谷黒牛ハンバーグ2016/06/13
・その5礼文島観光。ホテル周辺と北限の夕陽2016/06/15
・その6礼文島プチホテルコリンシアンの夕食と朝食2016/06/17
・その7礼文島久種湖散策(クロユリ、他)2016/06/20
・その8礼文島ストコン岬(チシマフウロ、利尻昆布ソフト他)6/21
・その9レブンアツモリソウ群生地(礼文島)6/22
・その10礼文島スカイ岬(イワベンケイ雌,ネムロシオガマ)6/23
・その11礼文島桃台・猫台,金環日食観測記念碑6/27
・その12海鮮処「かふか」でキタムラサキウニ丼と海鮮丼6/30
・その13JF香深マリンストア(北海道礼文島)漁協直営スーパー7/1
・その14姫沼(北海道利尻島)利尻富士と植物7/5
・その15オタトマリ沼(利尻島)、利尻甕一、リシリアザミ7/7
・その16仙法志御崎公園(利尻島)ゴマフアザラシと昆布ラーメン7/8
・その17稚内港,JR稚内,稚内公園,ノッシャプ岬<野寒布岬>,稚内北防波堤ドーム(北海道稚内市)。雨の中の最北端近くを観光
・その18稚内空港公園メグマ沼,稚内市大沼野鳥観察館でオジロワシ
・その19「日本料理 雲海」ANAクラウンプラザホテル稚内ランチ弁当
・その20北国グランドホテル(北海道利尻郡利尻富士町)夕食と夕日
・その21夢食館北市場(稚内市)ツアー無料提供の毛ガニ、イクラ、ホッケ
・その22礼文~利尻~稚内旅行時のフェリー行程4時間20分
・その23北海道産の昆布について覚書。真、利尻、日高、羅臼、長、細目、厚葉、がごめ、天然・養殖促成等々
・その24北海道からお勧め商品が届く7/26
◆北海道遠征に関する記事
(2014/3/11~3/13)
・JR札幌駅周辺の商業施設風景
・札幌三井JPビルディング
・三越札幌北館改装工事
・大通交流拠点地下広場
・明治安田生命札幌大通ビル
・旧北海道庁~時計台~テレビ塔
・藻岩山へ登る
・北海道大学エルムの森散策
・イオン札幌桑園SC訪問記
・六花亭イオン札幌桑園店訪問
・ツルハドラッグ桑園店訪問記
・北海道どさんこプラザ札幌店
・丸井今井札幌本店訪問記
・セブンイレブン北海道ST大通店訪問
・コープ札幌琴似24軒店訪問記
・セイコーマートぎょれん店訪問記
◇北海道札幌で食事
・らーめん一粒庵(札幌市中央区)
・紀州寿し(札幌市北区)
・こうひいはうす(札幌市中央区)
・マルサン三上商店(札幌市)で毛蟹
・マルハのカルビ丼(札幌市北区)
・カルビープラス新千歳空港店訪問記
・釧路ふく亭イオン札幌桑園店
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