巡礼とCRM,FSP

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   店舗訪問を兼ねて寺社を訪れることが多く、私は大きな寺社の場合は朱印をいただいています。
朱印帳」という蛇腹に閉じられたノートに書いていただけます。お礼として300円ほど。これがいい記念になる。
お寺は毛筆で独特の書体で書いて朱印を押していただけますが、神社は朱印と日付だけの場合が多い。
もともと納経(写経、あるいは本堂や大師堂での読経)の印として頂くものなのですが、最近はスタンプ帳のように思っている方が多いということです。私は、般若心経を唱える程度ですが、一応、納経はしています。
ちゃんとした方法は詳しく理解していませんが、作法としては最低「開経偈→般若心経→札所本尊真言→ご宝号→廻向文」くらいしなくちゃいけないということを聞いたことがあります。
 この朱印をいただくということを旅の記念にしているのですが、四国八十八ケ所とか西国三十三ケ所など巡礼地では巡礼した回数ごとに「先達」から「大先達」とか「特任先達」とか公認先達制度があるのです。
西国で言えば、一回で「先達」。先達として2回で「中先達」、中先達として3回で「大先達」。以下略。
何回も巡礼することにより、資格があがるという制度。登録料1万円~ほどかかりますが、袈裟、頭陀袋、先達納経軸、名札などがいただけます。この一式を身に付けて納経帳で朱印をいただくと、詠歌護符をいただけます。
  ということで、リピートしたくなります。その他にもJRと巡礼会がタイアップした「散華」配布キャンペーン(西国三十三所巡礼の旅)というイベントも巡礼のきっかけの一つになったりしています。
 極楽往生、願掛けなど宗教的意味合いの巡礼から、旅行のついで、心の安らぎなど巡礼のきっかけもさまざまになっているようです。
最初は観光気分で参拝していても、仏像などの歴史的な遺産や静かな雰囲気など、仏教に興味を持つ機会になればと各お寺も努力されています。

 そういう努力をスーパーでもしていますが、その一つがFSPではないでしょうか。一時期大流行しましたが、最近はあんまり聞かなくなりましたね。

 私は以前、CRMとかFSPとか顧客管理と優良顧客の維持と継続という仕事をする部署にいました。
直接な仕事にはタッチしていませんでしたが、丁度、導入後5年経過した分析ソフトの入替期に所属していたので、部下から提案される各社の分析ソフトの使い勝手を試したり、実際に分析してみたりして導入決定をしたことがあります。
 最初の導入が早かったため、入替前の分析ソフトはそりゃひどいものでした。何がひどいといって「どのような分析をして、それをどのように活用するか。そして成果をあげるか」ということを想定していない、「こういう分析ができます」っていうソフトだったからです。
さらに追い討ちをかけるようにその顧客分析ソフトを店長に分析させようとした。これはイカン。そんな暇は店にない。私は最初の導入当時、店長だったので、この分析ソフトの教育をいやいや受けていたのを覚えています。
ところが、一度分析しだすと面白い(笑)。でも分析しだすとキリがない。時間もない。スピードが遅い。
 で、店舗の部長になったときに専属を一名配置して分析を専門にやってもらいました。
 カード顧客が●0%と異常に高いので、相当な精度が期待できたのです。
 まずは定期調査で優良顧客の継続・離反を調査して、優良顧客減少店に絞り込んで、さらにデシル分析をしていきます。必要に応じて部門→品種→単品→組合(バスケット分析等)をするわけですが、ソフトの機能も悪かったことと、対策実行を目的としたので、分析と対策は優良顧客の離反と再来店に重点をおいて実施しました。
 「優良顧客」今まで、週2回以上来店され、1回の買物が◆千円以上買われていた客が来なくなっているので大変なことです。
それでDMやら超優良顧客の場合は訪問などいろいろとやって見ると、これが結構効果が出てくる。
 来店されなくなる原因はいろいろですが、再来店を促すきっかけとなる手段を考えるには分析ソフトが有効でした。
アメリカとかの先進企業で実施されている個人別のDMまではできませんでしたが、目先の効果を上げるにはこの離反優良顧客対策が一番だと思ってます。
 そういう経験があったので、新規の分析ソフト導入時には「早い」「簡単」「機能限定」をポイントに選定。
 マトリックスで分析内容別に頻度と重要度を分けて、「誰が」「何時」「何の目的で」使うのかということも明確にしました。
実験段階でパスケット分析やら販促・チラシ分析など荒利と組み合わせてできる分析機能も確認しました。これは専門にやらないと分析も効果も出ないと思って、参考程度の「非定期分析」として位置付けました。
 優良顧客の維持・継続に効果があったのはFSPプログラム、「来店頻度と購入頻度に応じてお皿や鍋がお値打ちに買える」という販促です。これは絶大な効果を発揮しました。優良顧客の購入単価と来店回数が一気に上昇。
ところが、うまくいかないもので、商品を数ヶ月ごとに変更しましたが、お客に飽きられました。
 ポイント制度や顧客分析は経費がかかります。
「客が望む商品をタイムリーに(季節・曜日・給料日前後・午前午後等)提案できる」
「品質が良く、価格的にも価値がある」
「客にとって有効でわかりやすい情報提供(調理・料理・商品説明)ができる」
「接客が良い。レジ通過に時間がかからない」
ということを全員が徹底できて、しかも繰り返しムラなく実行できる。
 あたりまえですが、お客様が「購入後に後悔することがない。買ってよかった。また行きたい」と思っていただける。そういう店作りをするための確認と反省の仕組みが「顧客分析」ではないかと思います。
FSPで出した効果(バスケット分析を活用した売場作りや販促提案、顧客別のクーポンなど)を実際に目にしたり、聞いたりしても、やっぱ経費がネック。
 ITは金食い虫です。減価償却期間が5年ということもあって、機器やソフトの更新が5年おきにやってきます。
無くて済むものな

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