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妻から珍しく温泉行をおねだり。北陸方面に行きたいという。
場所は「金太郎温泉」。
たまたま息子も休みがとれそうだということで、昨年の黒部~白馬~立山旅行に続いて同行することに。
夫婦旅行は2ケ月に1回ペースで、その間にそれぞれが行きたい場所へ旅行している。よって、月1回は各自が旅行していることになる。
夫婦旅行が年に6~7回、一人旅行が年に5~6回というペースで温泉旅行や温泉関連の勉強会等に参加しているが、私の一人旅の時は3泊~4泊で温泉のはしご旅となることが多い。
この一年では北海道1回、東北が3回で、長野方面が2回、群馬が2回、東京が3回、京都の日本海側が1回、兵庫の有馬温泉、四国方面が1回、九州が1回といったところで、北陸信越方面だけでも今年3回目となる。
入浴した温泉の源泉数は今年だけで100本近くになりそうな勢い。
今回の金太郎温泉。場所は富山県の魚津市にある。最近は車での遠征をほとんどしなくなったので、公共の交通機関でのアクセス。団体ツアーでははなく、個人手配の旅行。
最寄りの駅は「あいの風とやま鉄道」の魚津駅か電鉄魚津駅(新魚津駅,富山地方鉄道)の他に、黒部宇奈月温泉駅(北陸新幹線)もホテルの送迎がある。
当日は名古屋駅から高山本線で富山駅まで「特急ひだ」で移動し、富山駅で昼食を摂り、富山城址散策を経て、北陸新幹線で黒部宇奈月温泉駅まで移動した。
↓ 特急ひだ
切符は「北陸観光フリー切符」の「 往路は特急ひだ(名古屋→富山)、復路は特急しらさぎ(金沢→名古屋)」というルートを選択。
↓ 特急しらさぎ
金太郎温泉からの帰りは氷見方面に寄り道して金沢で食事という予定を立てた。
↓ 北陸新幹線
↓ 黒部宇奈月温泉駅(北陸新幹線)
↓ 隣接して新黒部駅(富山地方鉄道)がある。
新黒部駅の前に黒部峡谷鉄道のトロッコ電車が展示されていた。
聞くところによると、 展示車両の凸型電気機関車ED8と客車のハフ26と27ということで、私達夫婦が黒部峡谷鉄道を最初に訪れた1992年に見た懐かしい凸型車両。
昨年(2022年)30年ぶりに1992年の時に撮影したトロッコ電車の画像を見ると、今では珍しい左右2分割の前面窓タイプだった。
↓ 1992年撮影
↓ 2022年撮影。
この黒部峡谷鉄道は宇奈月温泉から欅平駅までで黒部ダムまで行くことはできない
さて、金太郎温泉の話に戻す。
創業は1965年と比較的新しい。1964年に開催された 1964年東京オリンピックの選手村を移築して建てられ、その後、改築・増築を経て、現在のような施設になる。
温浴施設だけでなく、レジャープールもあり、家族連れで賑わっている。
温泉は宿泊者専用の「壁画大浴殿」と、日帰り温浴施設の「カルナの館」がある。
壁画大浴場の九谷焼陶板の壁画は文化勲章受章者浅蔵五十吉氏の作。
▢壁画大浴殿
※浴槽は撮影機器持込禁止のため画像はホームページから
自家源泉は3本で、毎分1,500リットルの豊富な湧出量(※HPより)があり、含硫黄 – ナトリウム・カルシウム – 塩化物泉(硫化水素型)で、溶存物質は16,688mg/リットルと成分濃いめ(温泉基準と療養泉基準は1,000mgなので基準値の約17倍)。
食塩泉と硫黄泉を伴う泉質は日本でも珍しい部類に入り、温泉らしい 硫黄香と食塩泉の温もりを同時に浴することができる。
浴場に掲示されている表示を見ると、温泉法で義務付けられている内容(加水・加温・消毒等)がしっかりと表示されているものの、温泉分析表については成分の分量のみ表示されていて、温泉分析書マスターとして分析書を読み取る一番の楽しみの「ミリバル」の数値が表示されていないのが残念。療養泉は基本的にこの数値によって泉質名の表示順が決められているので大事な指標。
自分でミリバル値を計算※するのも面倒、ということで、2005年の表示にはミリバル値が記載されているので、参考として表にまとめてみた(食彩品館.jp作成2005年と2014年データ比較参照)
※ミリバル = 成分量(mg) ÷( 原子量or分子量) × イオン価数
また、p.H(〇ピーエイチ,×ペーハー)の表示が見当たらない。
・“p.H”をなんと読むかで世代がわかる
前述のように溶存物質が1万mgを超えていることと、泉温は73.5℃ということで「高張性・中性・高温泉」と表示されていることから、p.H(〇ピーエイチ,×ペーハー)は7.0前後と推定される。
<参考:食彩品館.jp作成2005年と2014年データ比較>
名前の由来は、創業者・石黒七平氏が「金太郎さんのように全身に力が溢れ、元気一杯に、健康になるように」という願いをこめて付けられたとか。
昭和40年創業当初は、東京オリンピックの選手村本部を移築したこともあり、大変話題に。
▢カルナの湯
※撮影機器持込禁止のため画像はホームページから
(昨今は盗撮問題から以前より一層厳しく規制・管理されています。浴槽画像は機器持ち込みの証拠となるため要注意)
日帰り入浴施設の「カルナの湯」は朝5:00~8:30までの間、宿泊者限定で入浴可能。
立山連峰をイメージして造った「立山連峰パノラマ大浴殿」は、全国各地の銘石を配置して立山連峰の姿を模している。
温泉の肝は成分の他に「お湯の鮮度」が重要。当然、深夜のうちにお湯が入れ替わった朝一番の湯に浸からないといけません。この新鮮なお湯を見逃しては、わざわざ宿泊する意味がない。
ヒトは温泉入浴にあたり、約0.5gの汚れを落とすとされている。汚れのない新鮮な湯は宿泊者の特権です。
気持ちが良いったらありゃしない。
面白いことに夕方の客が多い時刻に入浴すると、源泉は同じなのに白く濁っていたり、緑色になったり、あるいは色が薄かったりと、源泉は同じなのに浴槽別にお湯の色が変化する。
朝一番のお湯は若干の湯の華の影響はあるものの、ほぼ透明に近いお湯であることから想定すると、夕方のお湯はそれなりにエージングされたお湯、すなわち酸化されたりヒトの汚れの影響があったり浴槽の滞留の影響があったりするのではと勝手に推測。
これは宿泊客専用の壁画大浴場でもそうだった。到着した夕方に入浴した時は二つある浴槽のうち、一方は透明+湯の華で、一方は白濁していた。翌朝、お湯が入れ替わったであろう早朝に入浴した時はいずれの浴槽もエージング前の透明+湯の華という状況でした。
ところで、宿泊者専用の壁画露天風呂には「浴用」の他に「飲用」の掲示板もあったが、保健所の飲泉許可証が見当たらなかったため、飲泉はしませんでした。
保健所の飲泉許可はなかなかこういった温浴施設にはでないので、できれば飲泉許可証
高張性の成分が濃い温泉であり、硫黄泉という美肌効果だけでなく、外傷・火傷・皮膚病にも効能を期待できる成分を含むということと、俗に“熱の湯”と呼ばれる食塩泉の効能と合わさり、神経痛・婦人慢性病・リウマチ・腰痛などの効能も期待できる。
麻一番は新鮮な湯ということもあり、気持ち良く入浴することができました。
当温泉のおすすめ入浴法である「金太郎式入浴法」を抜粋転記。
・朝食、夕食前のおなかのすいたとき。
・ヘソから下だけ湯につかり、次に両手首を入れて5~6分。
・顔から汗が出るようになったらいったん湯から上がり、3~4分涼む。
・また同じように湯につかり、今度は5~6分入浴。
・充分汗をかいたら湯からあがり、5~6分からだを冷ます。
・たっぷり汗をかいたら肩までゆっくりつかり、それから上がる。
・最後の仕上げは入浴後、冷たい牛乳又は水をゆっくり飲む。
↓ <ご参考:田中流通総合企画温泉記事>
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それでは夕食。
最近、温泉旅館に宿泊して一番、困るのは食事。「量が多すぎる」のが難。
特に懐石料理で次々と出される料理は小食の私にとってはさながら拷問のように思われることも。
それなりに美味しければ良いが、大抵は団体食向けの事前調理品なので美味しいと思えない。特に刺身は最悪・最低と言ってよいものが並ぶ。
だったら、逸品料理を一品でも良いのにと思うが、客の中には品数優先で評価する人も当然いるので、提供側もなかなか難しい。
今回は、そういったこともあって食事は「リーズナブル会席プラン」を選択した。
結構、お値打ち価格で宿泊することができたが、意外や意外、料理が充実していて、結構、満足。
以下、夕食。
★活蛸と蓮根の黄味酢掛け
★鮑おどり焼き
★白えび唐揚げと刺身
★造り盛り合わせ 鮮度感はイマイチ。
★太刀魚と茄子揚げ出し
★冷やし玉〆モロヘイヤ餡掛け。これグッド。
★牛鍋すき煮
★富山産コシヒカリ
同行の息子が大盛でおかわり4杯。
★抹茶ムースと季節のフルーツ
この中では推定韓国産と思われる「鮑」がグッド。名物の富山産白エビは剥きやすいように冷凍しているので解凍品なのが残念。
解凍だったら白エビは刺身よりも加熱した方が美味しくなるのは先刻承知。今回も唐揚げが美味でした。
今回の「リーズナブル会席プラン」のように、各メニューが“少量”というのが当方のような小食家にはありがたい。
続いて朝食。いつものバイキング。
最近のホテルのバイキング、特に観光地の大型ホテルは充実していて、地場の商品や地元のメニューを提供してくれるのが嬉しい。
朝食から富山ブラックラーメンや芋かいもち(源七)、べっ甲玉子、サス(カジキマグロ)の昆布〆め等、“ここならでは”を楽しめた。
ただし、団体食提供メニューなので味はそこそこ・・・。
★売店及び当日に沿線で購入した商品
・金澤麦酒ゴルトバッハ
ビール酵母を仕込の度に自家培養されている「金澤ブルワリー」製造。上面発酵タイプのペールエールは以前、飲んだ記憶あり。少々の苦みと金沢や日本海のお肴の味を邪魔しないタイプだった。
今回の「ゴルトバッハ」は同社の新製品。金沢ブルワリー初の下面発行タイプのラガービール。より、コクとキレが増したらしい。「コク,キレ,コク,キレ」と言いながら飲むとそう思えてくるから不思議。
・金沢百万石ビールペールエール
ラガータイプのゴルトバッハを購入したので、味変を兼ねて「わくわく手作りファーム川北」製造のペールエールを購入。自社栽培の六条大麦。ペールエールは飲みやすいのでついついグビクビといってしまう。やはり金沢や日本海のお肴の味を邪魔しないタイプ。
・湯涌ゆずエール
「オリエンタルブルーイング」製造。“湯湧(ゆうわく)”は醸造所のある地名。金沢の奥座敷、開湯千三百年(伝)とされる“湯湧温泉”がある地。
その湯湧地区で栽培される“金沢ゆず(JA金沢市ゆず部会)”を使用したフルーツウィートスタイル。ゆずの香りが本日、最後のビールとしてふさわしい。
他にも同社では“加賀棒茶”“能登塩”“金沢の軟水”など地元にこだわった製品がある。好感の持てる意欲的なクラフトビール製造会社です。
・富山ブラックラーメンと白エビラーメン食べ比べ(生麺)
お湯はブラックラーメンは270mlで白えびラーメンは250mlと利用方法表示するこだわりに感心。後で画像確認したら2022年にも黒部峡谷で購入していた。
↓2022年購入
・ほたるいか素干し
一言、「旨いッ」
・富山湾の王者 ぶりっ子
ビールが進むくんです。柔らかいっていうのがグッド
▢館内・館外風景
・蜃気楼もおわら風の盆も見ることはできないので館内写真を撮影する(^ー^)。
◇ホテル室内からの景色
◇石の展示
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・金太郎温泉
所在地〒937-0013 富山県魚津市天神野新6000
電話番号0765-24-1220
▢日帰り温泉カルナの湯
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◆温泉に関する記事
・2023/08/17温泉分析書マスターが語る。“p.H.”を「ピーエイチ(ピーエッチ)」と読むか「ペーハー」と読むか。「ピーエイチ(ピーエッチ)」と読まないと若者には通じない?。
・2023/02/22東北秘湯4日間復路欠航顛末記
(不老ふ死,谷地,酸ヶ湯,新玉川,乳頭温泉鶴の湯)
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▼北海道
・ウトロ温泉 ・釧路川温泉幣舞の湯
・旭岳温泉 ・白金温泉 ・湯川温泉
・うずら温泉 ・芦別温泉 ・ニセコ昆布温泉
・我虫温泉 ・礼文島温泉うすゆきの湯
・利尻島利尻富士温泉
▼東北 ・黄金崎不老ふ死(青森)2023/01/29~01/30
・酸ヶ湯温泉 2023/01/30~01/31
・谷地温泉2023/01/30
・大鰐 島田温泉 ・岩手 八幡平温泉 ・仙台秋保温泉 ・十和田湖蔦温泉
▼関東
・鬼怒川温泉 ・塩原大網温泉
・伊香保温泉 ・行田温泉
・草津温泉地蔵の湯、煮川の湯
・草津温泉西の河原露天風呂
・四万温泉積善館 ・四万温泉湯元長静館
・箱根温泉
▼北陸・越後
・赤倉温泉 ・越後湯沢温泉
・黒部峡谷名剣温泉 ・立山みくりが池温泉
▼信州・山梨 ・上高地温泉 2022/07/29-07/30
・白州塩沢温泉
・上高地中の湯温泉(旧)
・北志賀よませ温泉 ・小谷温泉
・野沢温泉 ・馬曲温泉
・奥蓼科渋御殿湯 ・奥蓼科渋川温泉
・奥蓼科明治温泉 ・奥蓼科明治温泉
・渋川温泉 ・海ノ口温泉
・稲子湯温泉 ・諏訪湖温泉
・乗鞍高原温泉 ・小谷温泉
・白馬八方温泉 ・白馬姫川温泉
・奥白馬温泉(グリーンプラザ白馬)
・白骨温泉 ・新穂高温泉
・志賀ほたる温泉(熊の湯)
・地獄谷温泉 ・渋温泉外湯巡り
・湯田中 ・海ノ口温泉
・渋温泉(金具屋と外湯)
↓ 金具屋 文化財 大広間
↓ 金具屋 文化財 斎月楼 蓬莱軒
↓1989年
▼岐阜・愛知・三重(紀州除く)・静岡
・三保はごろも温泉 ・土肥温泉
・濁河温泉 ・下呂温泉・奥飛騨温泉
・尾張温泉
・三重片岡温泉
▼紀州(三重・和歌山・奈良各県南部)
・熊野入鹿温泉・熊野湯の口温泉(新・旧)
・田辺本宮わたらせ温泉・田辺本宮川湯温泉
・田辺本宮湯の峯温泉・湯の峯温泉つぼ湯
・十津川温泉
・南紀 勝浦温泉 ・田辺 龍神温泉
・みなべ温泉
・上北山温泉薬師の湯・上北山 小処温泉
・下北山温泉
▼関西(紀州除く)
・京都市竹の原温泉 ・丹後奥伊根温泉
・天の橋立岩滝温泉 ・赤穂温泉
・丹後温泉2023/01/01問人蟹
・有馬温泉 古泉閣2022/11/07-11/08
▼中国
・三朝温泉 ・玉造温泉
▼四国
・道後温泉本館2023/02/12朝6時入浴
・道後温泉椿の湯2023/02/11
・道後温泉別館飛鳥乃湯泉2023/02/11
・奥道後温泉(ルナパーク)
▼九州 ・由布院温泉2022/12/11-12/12
・黒川温泉2022/12/12-12/13 湯峡の響き優彩
・鉄輪温泉
・雲仙小浜温泉
・雲仙小池地獄温泉
▼海外 ・サンモリッツ(スイス)