国宝 松江城を行く(島根県松江市)入母屋破風・下見板張りの天守閣に登城。宍道湖を眺め、国宝指定の由来と石積みの見事さを知る 2024 6/25 神社仏閣 2024年6月25日 URLをコピーしました! ===食彩品館.jp記事検索=== ↓ 調べたい店・商品・場所・建物等を入力↓ ===食彩品館.jp記事検索=== ◆姫路・三朝・境港・出雲・玉造・安来遠征記事 ・2016/03/09国宝,松江城を行く(島根県松江市) ・2016/02/25国宝,姫路城を行く(兵庫県姫路市) ・2016/02/19大漁市場なかうら(鳥取県境港市) ・2016/02/17水木しげるロード(鳥取県境港市)訪問記 ・2016/02/12出雲大社参拝(島根県)国宝 ============================ 松江城 別名 千鳥城 築城 堀尾忠氏 築城年 1611年(慶長16年) ◇経緯 1600年(慶長5年)堀尾忠氏が月山富田城に入城し24万石で松江藩となる 1607年(慶長12年)末次城址に築城開始 1611年(慶長16年) 冬、松江城落成 1633年(寛永10年)堀尾忠高が没。嗣子なく堀尾氏改易 1634年(寛永11年)京極忠高が松江・隠岐両国で26万石。 三の丸造営。 1937年(寛永14年)京極忠高が没。嗣子なく廃絶(のち再興) 1938年(寛永15年)松平直政が18万6千石で明治維新まで。 1873年(明治6年)廃城令 1875年(明治8年)民間払下げ 1935年(昭和10年)“旧”国宝指定(国宝保存法) 1950年(昭和25年)5月重要文化財(文化財保護法) 2015年(平成27年)国宝指定 城主交代は大きくわけると「堀尾氏(1600~1633年)」「京極氏(1634年~1637年)」「松平氏(1638~1871年)」。 関ケ原で功績のあった堀尾氏から、近江源氏・佐々木氏につながる名家の京極氏へ移り、最後は譜代の松平家という形で終わるわけですが、継嗣のいない大名は過去の功績・名家にかかわらず改易・廃絶というのが江戸時代の慣わし。子作りは大名としての最大の責務であったわけですが、本人・正室・側室の皆様方のプ レッシャーは並大抵ではなかったかと。 城のある亀田山は宍道湖の北側に位置し、堀の水はその宍道湖につなっがっていて汽水域。その堀川を遊覧観光することができるのですが、当日はあいにくの雪模様ということもあり、観光客もまばらでした。 私たちの滞在予定は天守閣登城をする時間しかなかったため、目的の場所へ移動。 国宝指定の城は全国に5城。そのうち、5番目に指定された松江城の面積は姫路城に続いて2番目。高さは3番目(姫路、松本に続く)。立派な現存天守でありな がら国宝指定が遅れたのは「歴史的な証拠がはっきりしなかった」というのがその理由。今回の国宝指定は「歴史的な証拠の発見とそれが松江城の創建を示すも のだと証明された」のが大きな要因でした。 それは創建時に松江城の中に貼られていたと伝えられる「2枚の祈祷札」でした。 重要文化財から 国宝指定を目指すために取り組まれた長い期間の捜索の末、近くの松江神社で発見されたのですが、その祈祷札は「慶長十六」という創建年の文字は書かれてい るものの、「松江城」とは書かれていなかったため、松江城の歴史的な証拠としては採用されませんでした。祈祷札の釘跡やシミなどから松江城内をくまなく捜 査したところ、地階の井戸の傍らに同型の釘穴が見つかり、確かな証拠として採用されることになったのです。 それが国宝指定の理由ということの説明を受けたのですが、井戸の傍らを通り過ぎた時にうっかり確認するのを忘れました。 4重5階天守、1階付きの平山城である松江城の天守閣は姫路城とは対照的にこじんまりとしているものの、数々の戦火や自然災害等の危機を乗り越えてきたツワモノ。さすが国宝の風格をたたえています。山陰地方唯一の現存天守閣です。 白壁の姫路城とは違い、こちらは「下見板張り」と呼ばれる黒い板が張られています。古い様式ながら、この城にふさわしい重厚な印象を見る人に与えます。 鯱鉾は木造で高さ約2m。現存の木造鯱鉾としては日本最大。 天守の側面を眺めると千鳥が羽を広げたように見える「入母屋破風(いりもやはふ)」で桃山時代の様式。別名「千鳥城」の由縁でもあります。 さて、天守閣の入口は鉄板張りの戸があり、中に入っても二段式の土間があり簡単に侵入できないように作られています。 井戸が現存する天守は稀。井戸の深さは24m。 地階は籠城用物資の保存庫になっていたそうです。 2階には石落としが設置され、入口の鉄板張り等、江戸時代の築城でありながら防御についても配慮された造りになっています。 姫路城のことを思うと登城は比較的楽。でもお年寄りには急な階段はお気の毒。 各階にはこの地方に残されて寄贈された鎧甲冑その他武具が展示され、それもなかなかの見所でした。 天守閣の最上階には高欄を巡らす「望楼式」の展望台で四方を眺めることができます。 宍道湖や大山方面の眺望 ↓ ↓ 石垣は 「野面積み」「打ち込み接」で積み上げられ、築城工期5年のうち、石積みだけで3年を費したとか。 ↓ 石積みの技法説明と石に刻まれた目印 ↓ 宍道湖の風景 ================================== ================================== ◇国宝の城 ●松本城 長野県松本市丸の内4−1 ℡0263-32-2902 ・別名 烏城 ・築城主小笠原貞朝、石川数正・康長父子 ・築城年1504年(永正元年) 年末年始を除き無休 開場 8:30~17:00(最終入場 16:30) *時期により変動あり **************************************************** ●犬山城 愛知県犬山市犬山北古券65−2 ℡0568-61-1711 ・別名 白帝城 ・築城主 織田広近 ・築城年1469年(文明元年) 営業時間9:00-16:30 (閉館は17:00) 定休日12/29~31 ************************************************ ●彦根城 滋賀県彦根市金亀町1−1 ℡0749-22-2742 別名金亀城 築城主 井伊直継 築城年1622年(元和8年) 営業時間8:30~17:00 ※天守観覧は17:30まで休業日無休 ***************************************** ●姫路城 兵庫県姫路市本町68番地 姫路城三の丸広場北側 ℡079-285-1146 ・別名 白鷺城 ・築城主 赤松貞範 ・築城年1346年 開城時間9時~16時(閉門は17時) ※夏季(4月27日~8月31日)は9時~17時(閉門は18時) 定休日12月29日・30日 ↓ 撮影日 2016/01/21 ↓ 撮影日 2010/05/01 ↓ 撮影日 2009/05/04 *********************************************** ●松江城 島根県松江市殿町1-5 ℡0852-21-4030 ・別名 千鳥城 ・築城主 堀尾忠氏 ・築城年1611年(慶長16年) □本丸開館時間 ・4月1日~9月30日午前7時~午後7時30分 ・10月1日~3月31日午前8時30分~午後5時 □登閣時間 ・4月1日~9月30日午前8時30分~午後6時30分 (登閣受付は午後6時まで) ・10月1日~3月31日午前8時30分~午後5時 (登閣受付は午後4時30分まで) □登閣料金 ・大人560円(団体440円) ・小人280円(団体220円) ・外国の方280円(小人140円) ・3館共通券大人920円小人(小・中学生)460円 ・2館共通券大人840円小人(小・中学生)420円 ↓ 撮影日 2016/01/22 =============================== ◇城・城址に関する記事 ・2009/01/28亀山城址(愛知県新城市作手) ・2009/05/18丹波篠山城址(兵庫県篠山市) ・2010/01/10小谷城址(滋賀県長浜市) ・2010/04/04史跡(国指定)高取城(奈良県) ・2010/04/17金ケ崎城と敦賀の春(福井県) ・2010/06/19松阪城址と御城番屋敷(三重県松阪市) ・2010/07/18上田城跡(長野県上田市)、真田神社 ・2010/10/24躑躅ヶ崎館(山梨県甲府市) ・2011/08/07国宝 有楽苑如庵と犬山城(愛知県犬山市) ・2011/12/18武田信玄最後の城攻め野田城址(愛知県新城市) ・2012/06/24千早城址と千早神社。楠木正成(大阪府南河内郡) ・2012/07/15高天神城址(静岡県掛川市) ・2012/11/18神岡城(岐阜県飛騨市) ・2012/12/31苗木城跡(岐阜県中津川市) ・2013/02/09名張藤堂家邸跡と伊賀上野城(三重県名張市) ・2013/07/29関ヶ原古戦場巡り(岐阜県不破郡) ・2014/05/17岡崎城(愛知県岡崎市) ・2015/03/20道の駅もっくる新城訪問記・馬防柵・長篠城(愛知県) ・2015/05/03小山城と能満寺山公園(静岡県榛原郡吉田町) ・2016/02/25国宝,姫路城(兵庫県姫路市) ・2016/03/09国宝,松江城(島根県松江市) ・2016/11/08金華山 岐阜城(岐阜市) ================================= 神社仏閣 下見板張り 入母屋破風 国宝 国宝指定の由来 天守閣 宍道湖 島根県松江市 松江城 石積み 観光 URLをコピーしました! 養老の滝と養老駅散策記。養老改元1300年を記念して現地訪問。 二見興玉神社(三重県伊勢市)参拝記。30年ぶりの夫婦岩。(ふたみおきたまじんじゃ) この記事を書いた人 shokusai 関連記事 国宝 朝光寺と播州清水寺、花山院の風景(兵庫県加東市・三田市) 2024年6月25日 世界遺産 金峯山寺の蔵王権現御開帳と吉野神宮の晩秋(奈良県吉野) 2024年6月25日 遠江国一宮 事任八幡宮とお茶にまつわる掛川の思い出 2024年6月25日 中山寺と宝塚大劇場、手塚治虫記念館の風景(兵庫県宝塚市) 2024年6月25日 奈良の都で中谷堂(なかたにどう)杵つき餅(動画,ハイスピードパターンとスローモード)と興福寺南円堂の夜景,movie 2024年6月25日 サンデイ大津衣川店と日吉大社、西教寺。琵琶湖西岸を巡る 2024年6月25日 西国6巡目の旅。新散華を求めて石山寺~園城寺(三井寺)~元慶寺~醍醐寺~三室戸寺~善峯寺~穴太寺(滋賀・京都) 2024年6月25日 日本海側(舞鶴・宮津)から太平洋側へ(姫路・加西・宝塚)西国巡礼の旅。先達として4巡拝完了の巻。松尾寺、成相寺、一乗寺、圓教寺、中山寺、播州清水寺、花山院、勝尾寺 2024年6月25日