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熊野と伊勢志摩の正月(2011年)。魚介類その他お土産。伊勢神宮、熊野三山、きんこいも、あこや貝の貝柱、牡蠣、てこね寿司、イセエビ、横山周辺でとれた新米、地衣類、茶粥、さんま干物、さんま寿司、めはり寿司等々

 かって食彩賓館が営業関係の部署にいたころは、正月は休みなし。年末も31日深夜まで仕事。営業関係から異動した現在は、正月に家族揃って両方の実家に帰省できるようになり、今年も熊野~志摩と行ってきました。
 買物と食事が楽しみなのですが、食彩賓館の記事にも度々登場する娘(もうすぐ大学生)と私以外は刺身や魚介類が苦手ということで、我等二人に比べて、帰省の恩恵が少ない。
特に、食べ物とオシャレに興味のない中三息子にとってはつまらない旅。
そうはいっても、彼も「親(祖父母)孝行とはなんぞや」がわかってきた年齢なので、とりあえず今のところ参加してくれる。
 熊野では、まず、位牌に線香をあげてから買物に出発。お墓は私の住んでいる場所近くの寺に移しているが、普段のお世話が大変なので位牌は実家に置いてある。愛知県の食彩賓館家の仏壇にはご本尊の仏像のみ。
 行く先は和歌山県新宮市のスーパーセンターオークワ南紀店。途中、ジャスコ新宮店もあるのだが、イオン系は全国どこでも買える。せっかくなので、地元スーパーをいつも選択。
この時の買物記事はすでにアップ済み。割愛。さらに、その後の回転寿司もアップ済み。
ということで、地元食材について。

【熊野編】
●茶粥
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 食彩賓館は紀州名物と思っていたが、奈良県(の僧坊)が発祥。紀伊半島で広く常食されるが、和歌山県から大阪南部までは食されるものの、三重県中北部ではスーパーの売場では「茶粥用ほうじ茶」などはあまり見かけない。
年老いた母に旅行を勧めるが、「おかいさん(茶粥)が旅館で食べられないから」という理由で一泊以上の旅行に出かけることはない。茶粥を出す観光旅館もあるが、口に合わないらしい。
弟一家(4人)は誰も食べず、食彩賓館家でも、私と娘だけ食す。つまり、娘の子供が食さないと、我が家の茶粥の歴史が娘の代でストップする。娘が小学生の頃、母(娘にとっては祖母)にレシピを書いてもらって、それを見ながら茶粥を炊いてくれたことがある。不思議なもので、母と同じ味がした。
愛知県で食べるとあまり美味しくないのだが、熊野へ来るとなぜか食べたくなる。
昔は木綿の小袋に茶葉を入れて炊いたのだが、今はティーパックに入ったものがスーパーに並んでいる。奈良県(特に南部)や和歌山県のスーパーではどこでも普通に見ることができる。
ちなみに他家の茶粥はマズイ([E:coldsweats01])。茶袋を鍋から出すタイミングや塩の量により家独自の味になる。
夏の時期は茶粥に焼きトオモロコシの粒を入れて一緒に炊く。これが大好物。新米で炊くと最高に美味しい。さらっとしているのが特徴。
●さんまの干物
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 何回も記事にしているので説明は割愛。熊野沖で獲れたものを七里御浜で、熊野灘の寒風で干したものが一番美味しいと思う。
●めはり寿し
 「俵型」「具は何も入れない」が自論。中にいろいろな具を入れたり、あるいは黒米などを混ぜて「めはり寿し」として出す料理屋やスーパーもあるが、食彩賓館に言わせると文化に対する侮辱だと感じています。そういうのは「めはり寿し」という名称でなく、「高菜巻き寿し」とでも名乗ってもらおうか。
ちなみにオークワでも和歌山市方面にいくほど俵型が丸俵型に変わる。岐阜のオークワは丸俵型。もう一度、言うが、めはり寿しは「俵型」で「具は何も入れない」で欲しい。
●さんま鮨し
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 頭付、具が入った物等いろいろあるが、ハレの日は頭付。それ以外は頭なしが多い。オークワの食品工場産は奈良、和歌山、御浜とそれぞれ商品作りが違う。
●地衣(ちい)類
熊野に限らず、紀州南部は菌類の宝庫。あの南方熊楠氏2009/8/19記事の研究でも有名。
実家周りにもいろいろな地衣類を見ることができる。事典片手に暇さえあれば這いつくばっています。でもご近所の人から見ると、かなり怪しいかも。
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●神社仏閣
熊野三山はじめ、日本最古(社伝)の御神体を祭る神社花の窟記事もあったりします。
ちなみに、今回は母から今年の伊勢神宮のお札を渡されました。
ということで、伊勢神宮参拝過去記事は後日ということにした次第。片詣りがどうのこうのは言い訳です。ハイ([E:wink])
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【鳥羽編】
●きんこいも
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さつまいもを煮て、切り干す。熊野の冬の風物詩の一つがサンマ干しだとすると、志摩の冬は「きんこいも」作り。というほど、干しているのを見かけることはないが。
品種は隼人芋で作ったものがイチバン好き。これには懐かしい思い出がある。
妻の祖母が、この「きんこいも」作りの名人でした。結婚して最初の正月に祖母が「にいさん(祖母は私をそう呼んでくれていました)これ口に合うかな~」と志摩地方のアクセントで渡してくれたのが「きんこいも」。一口食べると、そこら中を走り回りたくなるほどの美味しさ。
当時は青果のバイヤーだったので、国