gtag('config', ''); 麺屋 久兵衛(愛知県高浜市)醤油ラーメン。“無化調”と表示していないのが良いところ。化学調味料ではなく「うまみ調味料不使用」としている。「もみじ鶏」と「さくら卵」に高浜とりめし学会公認の「鶏めし」。 | 食彩品館.jp

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麺屋 久兵衛(愛知県高浜市)醤油ラーメン。“無化調”と表示していないのが良いところ。化学調味料ではなく「うまみ調味料不使用」としている。「もみじ鶏」と「さくら卵」に高浜とりめし学会公認の「鶏めし」。

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麺屋 久兵衛
愛知県高浜市稗田町3-2-32
℡0566-87-9882

●20140804麺屋 久兵衛(高浜市)

メニューを眺めていたら店主のこだわりが表記されていました。
「醤油・味噌といった調味料までも旨味調味料は一切使っておりません」という表示に注目。
食彩品館では“無添加”“無農薬”というような“無”を使った表現をしてほしくないといつも言っています。なぜなら表示する側は「使っていない」という意味で使用しているのですが、受け取る側は「検出されない」という意味に受け取ります(特に“無農薬”は農水省でも表示不可の判断がされています)。
ラーメン業界では普通に使われている“無化調”も同様に、店側の人には使ってほしくないと思っています。
前述の「旨味調味料は一切使っておりません」という表現に注目したのは、店主が「化学調味料」という表現を使わずにわざわざ「旨味調味料」とした理由が気になったからです。
一般的に「うまみ調味料」というと化学調味料を意味しますが、当方の感覚としては自然抽出物であっても加工(原料以外のモノを添加したりするだけでなく、素材に手を加えて加工したり、個袋包装したり)している場合は「うまみ調味料」に入るのではないかと思っています。
よって、店主の言うところの「旨味調味料」が世間一般で使われている「化学調味料」のみを指すことなのかがいまいち不明なんですか、実際にスープを飲んだところ、鶏ベースのほかにカツオ風味を感じました。このカツオ風味も鰹節を削りだして店内で調理したものを使用していると勝手に解釈しました。
<ご参考>日本うま味調味料協会HP
・「うま味調味料」はグルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸などのうま味成分を水に溶けやすく使いやすくした商品です。
・「化学調味料不使用(無添加)」表示は誤ったイメージを抱かせる表示として問題意識を持っています。
~「化学調味料無添加」という表示は、化学調味料という定義のない言葉を用い、 さらに無添加と表示することによって、消費者の購買動機に誤った影響を及ぼしている~
~(化学調味料)無添加と謳うことで、添加した商品より優れているような誤解を与えかねません(優良誤認)。このような表示は、一般消費者の方々に対して、安全性が確認されている食品添加物についての誤った認識をさらに助長する可能性もあり、好ましくないと考えております~
(日本うま味調味料協会HPより)

ということで、食彩品館では今まで、「無添加ではなく『化学調味料不使用』として欲しい」と言っていましたが、ここで訂正させていただきます。
×表現
・無添加、無化調、化学調味料不使用
○表現
・うま味調味料(化学的に合成された加工調味料)を使用していません。
ということを推奨する所存。

うま味調味料協会がナンと言おうと当方の希望としてはできるだけ原材料から抽出された旨味成分だけを使ってスープを製造して欲しいということと、最終的な味の調整にはうま味調味料に頼っても良いのではないかと思っているのが理由です。理由は後述します。

「そんなコトどうでもエエっ」

というお叱りの言葉が聞こえてきそうなので肝心の実食感想。

★醤油らーめん20140804麺屋 久兵衛(高浜市) いつものように、こういったうま味調味料に頼らないスープの特徴として「物足りなさ」があります。ただし、最初はそう感じても、それは普段、うま味調味料の味に慣れてしまっているからなんですが、スープを飲み続けると原材料から長時間かけて抽出された旨味成分が口の中にたまり、旨味を感じる成分同士が融合され良い感じになってくるのです。
ご参考・味の感じ方の説明
2014/06/08 味蕾、味神経線維、脳幹(延髄孤束核)、大脳皮質の味覚野、大脳皮質の感覚野、大脳皮質連合野、扁桃体、視床下部

ただし、今回はランチサービスの鶏飯をオーダーしてしまっていたので、これがラーメンのうま味成分を感じることを邪魔してしまったようです。

★とり飯20140804麺屋 久兵衛(高浜市) (3) 結局、最後まで物足りないまま。
でも、ここからがこのスープのすごさなんですが、後から利いてくるのですよ。旨味が。店に出てから、口の中に旨味成分がようやく蓄積されて「良いじゃないですか」の印象に変化。

どうしても店内で味の変化を感じたい方には店主から以下の案内がメニューに表記されていました。

・「其のままでお召し上がりください」→「自家製七味とうがらしで変化を楽しむ」→「仕上げに特製しょうがを加える」

へぇ~。自家製七味とうがらし。ということで瓶を見るとたしかに七味とうがらしに何やら入っている。こういったところにも店主のこだわりがあるんですね。

ところでサービスの鶏飯。少し柔らかくてイマイチでした。
当方の好みはおとうふ工房いしかわの鶏飯の素先代バージョンです。
2013/04/13おとうふ市場大まめ蔵。高浜とりめしタレ
2013/06/03高浜とりめし。でんまぁと安城西部

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【追記】食彩品館.jpのいわゆる化学調味料に対する考え方

・農薬、添加物に限らず、「使っていない」ことよりも「何を使っているか」の表示の方が重要。最悪が「無添加」「無農薬」などの“無”の表示。使っていないものを明記してあるならともかく、不明確な表現はしていただきたくないと思っています。
もう一度言います。化学調味料を使おうが、使うまいが店の勝手ですが、原材料や使用した調味料は秘密にしておきたい場合を除き、積極的に開示していただきたい。
使わない場合は“無”ではなく、「○○は使っていません」と事実のみ表示するようにしましょう。

・「化学調味料」について。
味の最終調整が困難な場合もあるし、原材料によっては旨味成分抽出に不向きな組み合わせもあります。よって料理として味を完成させるために最終工程で調整用に使うのは良いのではと思っています。

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