とうとうこの日が来ました。ジョージハリスンの来日コンサートへ行ったのが1991年12月。その前年の1990年3月とその後の1993年11月、2002年11月とポール来日コンサートに行かなかった理由は「名古屋公演がなかった」から。
ちなみに1980年の某事件の時には愛知県体育館で講演が予定されていたのですが、残念ながら当時、私は京都に在住。切符さえ購入していないのです。
音楽の記事を度々取り上げているように、音楽が趣味。特に、30歳を超えてからは新しい音楽ではなく、古い時代の音楽をさらに好むようになりました。
簡単に主たるフェバリットの推移を紹介すると・・・
1. 10代初 ザ・ビートルズ
10代中 ジミヘン、クラプトン
ディープパープル
レッドツェッペリン、他
10代後半 洋楽全般。レゲエ・民族音楽
ドゥビーbros.オールマンbros.
イーグルス、リトルフィート
ザ・フー、ロキシーミュージック
デビッドボウイ、ルーリード他
2. 20代初 ザ・バンド&ボブディラン
70年代全般のロックと
ジャズ・クロスオーパー
20代中 ザ・ローリングストーンズ
ジャズとブルース全般
20代後半 ザ・ビートルズ
ザ・ローリングストーンズ
ジャズとブルース全般
3. 30代 ザ・ビートルズ
ジャズとブルース全般
クラッシック
4. 40代 10代から30代に聞いた音楽
5. 50代 同上
要するに30代以降、進歩がないのです(笑)。特にザ・バンドとザ・ビートルズ関係は現在でも聞き続けています。私の車のハードディスクにはあらゆるジャンルの100枚分の音楽CDが録音されていて、遠征に出かける時は一日中、繰り返し聞いています。
ビートルズについては、リアルタイムで購入した青盤・赤盤から始まり、過去にさかのぼってLPレコードを収集。そしてレコードからCDになった時にも買いなおして、リマスターが出ると購入。そうやっていろいろと聴いていると、自分の聴覚だけでなく機器の向上もあいまって、過去、聴き取れなかった音が、あるいは雰囲気というかサウンドというか、そういった詳細な音の発見ができるようになります。
特に、ビートルズは聞くたびに新しい発見があります。
今回、どんな新しい発見をすることができるかということでポールマッカートニーのコンサートへ行くことにしたのです。
ここで、ビートルズとの関わりを書こうと思ったが、以前、書いたような記憶があるので、今回はポールマッカートニーのコンサートのことだけにしたいと思います。
今回のコンサート行はビードルズのファンクラブから
案内が届いたことから偶然がかさなり実現しました。
私は20代から30代前半にかけてビートルズのファンクラブに入っていました。当時は「ビートルズシネクラブ(BCC)」という名称でしたが、年会費の高さについていけず、現在は脱会しています。そのファンクラブのおかげでジョージハリスンが来日した時に良席をゲットすることができたのです。
今回のポールの東京公演に際しては、いつものように私のような脱会者へも案内が届きました。その案内をビートルズ仲間に紹介したところ、大盛り上がりで東京行きが決定してしまったのです。私一人だったら、東京へは行ってないと思います。仲間に引っ張られるようにして東京行が決まったのでした。
東京へはいつものようにJR東海の50プラスで「新幹線こだま切符付格安宿泊セット」を4人分頼みましたが、私だけ別行動。スーパーマーケット巡り!(^^)!。
そして、運命の11月21日、東京ドームでビートルズ仲間と待ち合わせして会場へ入場。
チケットはファンクラブ手配とはいえ、座席はアリーナの真ん中より少し前程度。顔はかすかに見える程度です。
ちなみに一列目のVIP席は9万円。Aブロック中央VIP席は8万円。サウンドチェックのみ入場可チケットは6万円。S席16,500円、A席14,500円、B席12,500円。
東京ドームの外野バックスクリーン付近が舞台で、私達の席はセカンドベースのあたり。
ポールの会場入りが遅れて、当然、有料リハの時間も遅れて、入場時間も1時間近く遅れましたが、開演は予定時刻を20分ほど遅れただけで「カール・ヘフナー・500-1」をイメージした映像が巨大スクリーンに映し出されました。
待ちに待ったポールの登場です。その前にキャロライン・ケネディ駐日大使がアリーナに登場するというおまけ付。
ポール登場前からアリーナ総立ち。結局、このまま3時間近く立ちっぱなし。
この会場全体の興奮度は私の行ったコンサートでは経験したことのないものでした。平均年齢は50代オーバーじゃないかと思われる。そんなおっさん・オバハン連中が顔を引きつらせて両手を挙げてポールの登場を待っている。
ポールが出てきた瞬間、体が震えました。五万人の興奮と待ち望む声を打ち消すように一曲目のエイトディズ・ア・ウィークが始まりました。隣のおっさん集団が全員でメインボーカルのポールに合わせて、3度~5度上でハモるんです。この大声ハモリはビートルズの曲を演奏する度に発生。まいったなあ~と思いつつ、ポールの歌に集中する努力を続けたのです。
ピアノの前に座ったポールがザ・ロング・アンド・ワインディングロードを歌いだしたとき、不覚にも涙を流してしまいました。私の葬式の時に流す予定の曲です。息子には「霊柩車が出発する時に鳴らすクラクションが途切れかけたときに曲を流すように」と遺言を残しているほど思い入れのある曲。14~15歳の頃、お年玉で始めて購入したLPレコードであるビートルズのアルバム「青盤」に入っていました。
この後、数回の泣きが発生するのですが、それは割愛。クライマッスに突入します。
ヘイジュードの瑞々しさは本当に不滅です。お約束の「LALALA DADADA NANANA」も「ダンセイ~」「ジョセイ~」と男女交代で歌うように指揮。その他、サービスとユーモアセンスたっぷりのステージは飽きさせることなく、会場全体を大いに盛り上げて進行。
ジョンがメインボーカルをとった楽曲の再演は冒頭のエイトディズ・ア・ウィークとビーイング・フォー・ザ・ベネフィット・オブ・ミスターカイト。特に後者は(ユーチューブ等で)聞く機会が少ない曲だったので個人的には大変嬉しい。そしてやっぱサージェントペパーは名盤だなあとあらためて痛感。
ウクレレサムシングを聞いていると、ジョージのコンサートを思い出します。しんみり。
レット・イット・ビーやゲット・バック、バック・イン・ザ・USSR、オール・マイ・ラヴィング、アンド・アイ・ラブ・ハー、オブラディ・オブラダ、バンド・オン・ザ・ラン等、名曲の数々もポールのコンサートではコンサートの中のただの一曲。贅沢なコンサートです。
ポールのソロからの楽曲で嬉しかったのは「1985」。16~17歳の頃に購入したLP「バンドオンザラン」の最後の曲で、大変印象深いこの好曲を40年近く経過した今、本人歌唱で聞くことができる幸せ。いかん。また涙が出てきた。
二回目のアンコール前に観客が全員ゴソゴソしだしたのは赤いサイリュウム(ケミカルライト)を取り出すため。入場時にポールへのサプライズとして主催者のキョードー東京が全員に配布しました。
説明書付です。「イエスタディの2コーラス目の始めくらい~」なんて説明書を無視して、イエスタディが始まる前から赤色で場内が染まる。
(自分が)生きてきてよかったなあ。そして(ポールが)元気でいてくれていて良かったなあとつくづく思った東京ドームの夜でした。
そんな感傷もぶっとぶ曲がイエスタディの後に飛びだしました。
「ヘルタースケルター」。
最後から二番目に、この元祖ヘビメタ楽曲を演るという71歳の体力にただただ脱帽。
でも手に持った赤いサイリュウムをどのように振れば良いのかとまどう私です。
最後の37曲目はおなじみアビーロードB面メドレー。ゴールデンスランバーのサビの部分の声がややかすれているとはいえ、しっかり声が出ている。ありがたいなぁ。嬉しいなぁ。良かったなぁ。
終わったらしっかり水分とってくださいね(アンコールで引っ込んだ時以外は水も飲まず、休憩なしで歌いっぱなし)。
なんという満足感。なんという幸運。こんなに充実したコンサートは今まで経験したことがない。16500円チケット+ファンクラブ会費+新幹線名古屋東京往復+ホテル代がかかったけど、充分、満足しました。まだおひねりを投げたいくらいです。
その日は宿泊したホテル近くの居酒屋さんで深夜まで飲み、そしてビートルズを語った私達でした。
感動・感激させてくれたポールマッカートニーに対しての感謝だけでなく、彼と私を同時代に存在させてくれた神仏その他にも感謝。
追伸: サイリュウムを家に持ち帰って家族に見せたら、娘(20歳)より「指の間にもはさんだの?(娘の行くコンサートではサイリュウムを片手に4~5本持つらしい)」と質問。
「(娘が行くようなオタ系)コンサートじゃない」と苦笑い。
※会場ではデシカメや動画の撮影は禁止でしたが、携帯電話での撮影はOKということで、今回はバシバシ取りました。ありがとうポール。
◇11/21セットリスト
01.Eight Days A Week
02.Save us
03.All My Loving
04.Listen To What The Man Said
05.Let Me Roll It/Foxy Lady (instrumental)
06.Paperback Writer
07.My Valentine
08.1985
09.The Long And Winding Road
10.Maybe I’m Amazed
11.I’ve Just Seen A Face
12.We Can Work It Out
13.Another Day
14.And I Love Her
15.Blackbird
16.Here Today
17.NEW
18.Queenie Eye
19.Lady Madonna
20.All Together Now
21.Lovely Rita
22.Everybody Out There
23.Eleanor Rigby
24.Being for the Benefit of Mr. Kite!
25.Something
26.Ob-La-Di, Ob-La-Da
27.Band on the Run
28.Back in the U.S.S.R.
29.Let It Be
30.Live And Let Die
31.Hey Jude
encore①
32.Day Tripper
33.Hi, Hi, Hi
34.Get Back
encore②
35.Yesterday
36.Helter Skelter
37.Golden Slumbers / Carry That Weight / The End
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◇今回の記事はシリーズ記事で別途、以下のような記事があります ・2014/01/31 中古の“グネコロゴ”グレコセミアコギター
・2014/06/26ジャンクだったスリーエス(名古屋鈴木バイオリン製)のギターを再生。
・BOSSの国産エフェクターを集めていたらいろいろなことを知ったという話(音楽夜話その1)
・中古の国産真空管使用ギターアンプを購入し、真空管を入れ替えてみたら・・・という話(音楽夜話その2)
・ギブソン ハミングバード ヒストリック コレクション 購入 *********************
◆音楽に関する記事
・2008/6/23ビートルズのこと
・★2008/7/2ラスト・ワルツ (The Last Waltz) ザ・バンド
・★2008/7/8ローリングストーンズはえらいなあ
・2008/7/11イーグルスとドゥービーBrosとカリフォルニア
・★2008/8/9エリッククラプトンを忘れていた
・2009/9/15コンプリート ビートルズ
・2009/9/27ビートルズ”リマスター”アビーロード
・★2009/10/1 Doobie Bros.名古屋公演
・2011/07/14フェンダーストラトキャスターLシリーズ
・2011/07/20″Power”by John hall. 1979
・2011/11/26<高峰>タカミネギター(中津川)
・2012/05/04レクサスコンサート星ヶ丘グレースマーヤ&渡辺裕之とファイト一発 ・★2013/12/21ポールマッカートニーのコンサートへ行く
・2014/01/31 中古の“グネコロゴ”グレコセミアコギター
・2014/06/26 ジャンクだったスリーエス(名古屋鈴木バイオリン製造)のギターを再生。
・BOSSの国産エフェクターを集めていたら、いろいろなことを知ったという話(音楽夜話その1)
・中古の国産真空管使用ギターアンプを購入し、真空管を入れ替えてみたら・・・という話(音楽夜話その2)
・ギブソン ハミングバードヒストリック コレクション 購入