談山神社(奈良県)で大化の改新を談る。主祭神 藤原鎌足。
遠征する楽しみはスーパーマーケットや地域の食材だけでなく、文化に触れることも楽しみ。特に神社仏閣はスーパーマーケットよりも優先して拝観・参拝するようにしています。
例えば、西国三十三箇所巡礼は通算7順目で「大先達」として参拝し、諸国一ノ宮も中部~近畿を中心にほとんどを参拝しています。
そして、もう一つの楽しみが「国宝」を訪ねる旅。国宝は基本的に建築物や仏像・絵画などの有形文化財のうち、製作・建築時代の古いものを中心に訪れています。
もっとも、そのような場所や建物を目的地として旅を計画するのは稀で、気になる新店があったりすると、その近辺の文化財へ“ついでに”寄っています。
そんな旅も、京都府や奈良県での国宝指定の未訪問は残り少なくなっています。今回はさらに残り少ない奈良県の国宝を保有する神社へ行った時の記録。
談山神社(たんざん神社)
奈良県桜井市多武峰319
主祭神 藤原鎌足公
別格官幣社・別表神社
創建 678年(天武天皇7年)
本殿の様式 春日造
◇国宝
粟原寺三重塔伏鉢(おうばらでらさんじゅうのとうふくばち) →奈良国立博物館蔵
◇重文
・十三重塔 、権殿 、本殿、拝殿、東透廊 、西透廊 、楼門 、東宝庫 、西宝庫 、摂社東殿 、神廟拝所 、閼伽井屋 、末社惣杜本殿 、末社惣社拝殿 、末社比叡神社本殿 、他
明治の神仏分離・廃仏毀釈前は多武峯妙楽寺(とうのみねみょうらくじ)ということで仏教建築物が配置されています。最初の建築物は世界でもここだけという木造「十三塔(重要文化財)」で678年、さらに講堂(現拝殿)が680年に建てられ、妙楽寺となったという(寺伝)。さらに現在の本殿に藤原鎌足の木像を安置されたのですが、談山神社の由来は大化の改新時に鎌足と中大兄皇子が談合した場所ということで名付けられたということです。
神殿創建は701年(大宝元年)。この年より、平安末期・鎌倉時代~戦国時代の紆余曲折を経て江戸時代に徳川家康により復興。
その後、明治になり神仏分離により談合神社となる。
見所は十三塔(1532年再建)。この季節になると落葉し、神社下からも拝すことができます。現在の本殿は1850年のもの。
この地で談りあった二人の出会いは飛鳥法興寺の蹴鞠会ということで、かって法興寺を参拝した時には知らなかったことを談合神社で知る。
やはり奈良は良い。
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●国宝の旅
・2008/1/13 伊勢神宮・熱田神宮・熊野三山
・2009/2/8 金蓮寺国宝弥陀堂(愛知県吉良町)