今年の土用は「入り」が7月19日で、「丑の日」は7月24日と8月5日。二の丑がある年は売場の方は大変ですが、2007年は二の丑がなかったので、売上的には追い風・・・のハズが今年も昨年に引き続き逆風の真っ只中。
昨年の今ごろは当事者として中国問題で大変でした。今年は当事者ではなくなりましたが、国産うなぎ偽装なので余計にやっかいみたいです。
売上は大打撃のようで、知り合いからの情報では前年比60%程度。もっともその知り合いの企業では中国産の販売を中止しているのですが。
この季節にうなぎがコレじゃあアレですね。しかも燃料問題もあって他の魚種の代替も厳しいし。
となると、丑の日は「牛」ですかね。精肉担当者の皆さん。
さて、うなぎ。ご存知のように関西風と関東風は豊橋・岡崎の三河地区を境に好みが分かれます。私の持論「愛知県幡豆郡一色を境に」と言いたいところですが、豊橋は頭付の腹開きも多く見受けられるので、あえて「岡崎・豊橋間が境」とさせていただきます。
私のブログをご覧の方は食品関係及びその関連にお勤めの方が多い(と思われる)ので、ご存知のことばかりで恐縮ですが、簡単に復習の意味で比較したいと思います。
関東 関西
1. 開き方 背開き 腹開き
(腹きりは (腹を割って話す)
縁起が悪い)
2. 串 開いた鰻の頭 頭をつけたまま、
をカット。半分に 丸ごと金串を打つ。
切って竹串。
3. 焼き方 皮の方から白焼。 身の方から白焼。
その後、蒸す。 ひしゃくでタレを
タレに鰻を漬け かけながら焼く
込みながら焼く。 ことが多い。
4. 味 蒸して脂が落ち 脂があり、濃厚
柔らかく淡白。
5.メニュー うな重、うな丼 まむし、茶漬など
ちょっと比較するだけでも、これだけ違います。
圧倒的な違いは「蒸す」工程が入ること。これにより、ふっくらとして、皮もやわらかく食べれます。
関東系に慣れた人が関西系を食べると「皮が固い」というクレームを言われることがたびたびありました。
逆に関西系に慣れた人からは「ふにゃふにゃ」というクレームが。
蒸す工程が入るため、蒸しても鰻の形が崩れないように、関東系は背開きを採用しています。
「腹切は縁起が悪い」は後付け理由のように思われます。それよりも「鰻の腹の脂肪が美味しいので、腹は開かず背から開く」という理由の方が関東人らしくていいと思いますが。
逆に関西では「まむし」と言って、ご飯の間に鰻を挟んで、蒸す工程を料理が出来上がってから入れるメニューがあります。これにより、上に乗った鰻でカリカリの濃厚な味を楽しみ、そしてご飯の間に挟まった鰻はふっくら感を楽しむことができる。同じメニューで二度美味しい。
名古屋にはひつまぶしがあって、こちらはお茶漬けで食べて三度美味しい(笑)
腹開きをすると、内臓も一緒に取れて、早く捌けます。関西~尾張人は作業も合理的で味の楽しみ方も欲張りなんでしょうか。
では食彩賓館はどちらが好きなのか。
※結論 関西でも関東でもどっちでもいいけどちゃんとした鰻屋さんで焼きたてを食べたい。
●産地はこだわらないが、お店で捌いて
備長炭で焼く。
● 捌く前に、ちゃんと地下水とかで数日、
活かしこんで臭みを取っている活鰻を使用。
ということでスーパーで鰻は買いません。ごめんなさい。せっかく高いものなので、1年1回だけ、土用以外の時に贅沢させていただいてます。
若い頃、鮮魚売場で刺身の担当をしていた時期がありました。私のいた鮮魚売場には塩干部門もいれて当時10人ほど男性従業員がいました。贅沢な配置ですね。丑の日ではないですが、一年で一番売れる日は2千万円/日ほど鮮魚塩干で販売する超繁盛店でした。
土用の時期はうなぎ担当だけでは間に合わないので、全員、串打ちや炭焼きの作業にあたります。
焼場は店外に臨時のハウスを設置。保健所に届け出て確認してもらったちゃんとした作業場です。
ということで、刺身担当の私も串打ちや炭焼き鰻の応援に入ります。
ヘタです(笑)。手返しが重要なので、すばやく手返し。その時に頭を落としてしまうんです。
生から焼いた炭焼きうなぎは「頭」が大事です。頭が落ちたら商品価値はありません(当時)。責任とって自腹購入です。この時期の昼食は自分が焼いて、頭を落っことした鰻です。スーパーの鰻が嫌いになるのも無理ないでしょ(笑)
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スーパーの店頭の催事場で活うなぎを目の前で捌いて、売場の中で炭焼きで焼く催事をしている店舗がありました。トライは立派ですが、水場も囲いもないので保健所のチェックがあったら×でしょう。
この店舗は土用の丑の時期に簡易の囲いを設置して、土日になるとその囲いを撤去していました。
保健所の指導はきちんと守って欲しいと思います。特に大手企業は。
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最近は取引先が炭で白焼きをして、それを店舗でタレを塗ってガスで焼くのも見受けられます。
私は「なんちゃって炭焼き