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毎年、注目している資料があります。東洋経済社の「CSR企業総覧」。 東洋経済社による「企業の社会的責任(corporate social responsibility)」を独自の基準で点数化して、それを業態別に比較するという、企業にとってはある意味迷惑だけど、食彩品館.jpのような経済オンチな素人には大変、ありがたい資料です。
ざっと「CSR:企業の社会的責任」についておさらい。 企業が自社の利益を追求するだけでなく、労働者、消費者、地域社会、環境などに配慮した企業活動を行うべきとする経営理念。 その社会的責任は、法令順守、消費者保護、環境重視、人権擁護、社会貢献などに及ぶ。 社会的責任の中核主題は以下の7つ。 ・組織統治、人権、労働慣行、環境、公正な事業慣行、消費者課題、コミュニティ参画及び開発
<参考資料> ●社会的責任に関する手引
そういった観点から、東洋経済社が上場企業を中心とする有力・先進1,305社におけるCSRの取り組みを点数化してランキングしたのが、毎年、紹介される「CSR企業総覧」です。 簡単に言うと、会社経営の損益収支などの“財務面”の評価と、女性の働き方改善推進等の労働環境、社会貢献度等々の“非財務面”の両方を評価するということで、大変貴重なデータが紹介されています。
それでは2015年の東洋経済CSR企業ランキングはどうかというと、 1位 富士フイルムホールティングス 2位 NTTドコモ 3位 デンソー トヨタのグループ会社筆頭のデンソーがグループトップのトヨタよりもランキングが上というのが面白い。
さて、食彩品館.jp の対象範疇である小売業ではどうかというと 1.(総合30位)セブン&アイ・ホールディングス 2.(総合33位)イオン 両社がほぼ僅差で2トップ。財務面はセブンが、人材活用、環境、企業統治・社会性はイオンが優位。 以下、3位丸井グループ(総合113位)、4位三越伊勢丹HD(総合153位)と百貨店系列が続く。 スーパーマーケットはどうかというと、平和堂が小売業12位。カスミが同19位。全国レベルの企業がどうしても注目を集めるということで、大手企業の非財務部門での頑張りが評価される傾向にあります。
以上の数値を頭に入れておいて、スーパーマーケット等の流通業が製造業等のメーカーよりも劣っていると思われる労働環境に注目してランキングを見ました。 同じ国で、同じ法律の下で働いている労働者の環境が違うというのもおかしな話ですが、労働環境問題が働く人々の生命に直結する製造業に対して、見た目的な生命にかかわる危険が明確に認知しにくい流通業の方が労働環境改善が劣っているということなのでしょうか。 食彩品館.jpの経験では、メーカーは“労働者”であるという意識が高く、流通業は“商人”であるという意識が強いという印象があります。 同じ時間内で一斉に稼動する製造業では働く時間の長さよりも「働き方」そのものを評価される印象があります。いかに生産性を上げたか、あるいはそのための工夫・改善をしたかが評価される傾向にあると思っています。 対して流通業は、一部の管理職については生産性についての評価が主体であるものの、多くのワーカーはどれだけ会社(あるいは顧客)のために働いたかが評価される傾向にあるような印象を持っています。(食彩品館.jpの印象ですよ。念のため) 一番の問題点はメーカーの非稼動日(つまり休日)がほぼ統一されているのに対して、流通業は年中無休・交代勤務、そして何より生産計画が立て難いというマイナス点があります。
前述の東洋経済社の「CSR企業総覧」の中から労働環境、とりわけ「有給休暇の取得ランキング」データをウォッチしてみました。2016年4月から従業員に年5日の有休を取らせることが企業に義務づけられたことも今回、注目した理由の一つです。 ~ 従業員の効率的,創造的な働き方を実現するためには、今まで以上に休暇の果たす役割が重要になります。新しい技術への対応や独創的な発想などはストレスの 解消やリフレッシュがきちんとでき、生きがいのもてる生活、働きがいのある職場から生まれてくるものだからです~(厚生労働省有給休暇ハンドブックより)
ご存知のように年間の有給休暇は勤続年数によって付与される日数が違いますが、6年半以上勤務すれば毎年20日付与され、2年間は繰り越すことができます。今回の計算はその年の実際の有給休暇取得日数を付与された日数で割ったものなので、前年の繰越分を使って付与された日数(最大で20日)以上を休んだ場合 は100%を超えます。 2015年データは有給休暇取得率を開示されている934社のうち、3年分のデータを開示している890社のデータでランキングが作成されました。 日本の民間企業における有給休暇取得率は48.8%ということです(厚生労働省平成26年就労条件総合調査)。
まずは全体の2015年版ランキング。1位は4年連続でホンダで取得率は3年平均で101.5%。付与された日数以上を休まれているということになります。有給休暇が付与されないのは役員だけなので、ホンダは部長・課長・室長といった管理職を含めてその年の全体の付与日数よりも多く取得しているということになりま す。 なんと良い会社ではないかと思われた方。きちんと100%以上の有給休暇が取れているということは、労働者が日々の「効率的,創造的な働き方を実現(厚生労働省有休ハンドブック)」しているということですよ。念のため。 イチバンのポイントはホンダが取り組んでいる「毎年末には有休残が必ず20日以下になるように全社で計画的に取り組む」ということだと思います。おそらく、 有休休暇を取得することが「効率的,創造的な働き方を実現している」という証明であって、取得していない人はその所属している部署の管理職・労働者を含め て「(効率的,創造的な働き方を実現)していない」ということになるのではと推測。 2位はダイハツ工業で3年平均は96.8%。上限なしの半日単位取得や、有給休暇を最大60日まで積み立て私傷病療養・家族介護に利用可能とかが高取得率の理由。 3位はアイシン精機(96.0%)、とんで5位トヨタ自動車(95.2%)とトヨタグループが上位になっているのは最大60日という他とは違う仕組みを導入していることもあるようですね。まったく年休を消化していない人の年休残は60日あるので、今年付与された20日を取得したとしても、残りが40日。これは心理的にアドバンテージがありますね。 ホンダ系の4位ケーヒン(95.8%)を含めて自動車関連企業が上位5社を独占しています。
そういった「毎年付与される有休をほぼ全部消化している」という製造業ばかりの上位企業に対して、小売業はどうでしょうか。
◇小売業 45位 三越伊勢丹HD 122位 高島屋 69.8% 272位 丸久 60.0% 上位300社のランキングを見たところ、見落としが無ければ上記3社だけでした。この中ではスーパーマーケットの丸久が唯一の上位300社入り。おめでとうございます。スーパーマーケットで60%は立派な数値だと思います。パート・アルバイトの有給休暇取得率も当然、加味されていると思っています。 ところで、小売部門のCSR評価ツートップのイオンとセブンはどこへ行ったのでしょうか? 財務と社会貢献はレベルが高いが、労働環境としてはどうなんでしょうか。 年休20日取得出来る企業と年休取得ゼロ企業では労働環境について雲泥の差があるかどうかは不明ながら、自分の家族を就職させる時には取得率の高い企業へ就職を勧めると思います。一ヶ月の就業日数とほぼ同じ時間を休んでも給料が貰えるというのは有難い。
小売業の平均値は36.1%だということで、それよりも低い取得率の業種を見てみると、建設業32.0%、不動産業35.7%、倉庫・運輸関連業36.0%といったところです。 小売業よりも少ない業種があるのですが、実は3年前まで小売業は31.2%。この2年間で5%近い改善をしているので、「改善傾向にある業態」と言って良いでしょう
有休どころか決められた休みも取れない、あるいは取らせてもらえないというのはお気の毒だと思いますが、人よりも早く出社して、人よりも遅くまで残って、休みも返上して自分と家族の生活を犠牲にして一生懸命働くことは尊いことながら、今のご時勢、自慢にはならないということを重々承知の上、無理のない範囲で頑張っていただきたいものです。 大事なことは財務だけでなく、非財務の取組も社会的な評価の対象として見られているということを経営責任者や幹部は認識しておくことが肝要かと。
「一人一人が『自分は尊重されている』と思える環境を整えることが大切」byカルロス・ゴーン ちなみに日産自動車のCSRランキングは‥‥、有休取得率は・・・。 ========================================
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