温泉施設の野菜直売所で唐辛子の辛さ別提案売場「辛コレ(トキタ種苗)」。そして激辛世界№1が「ドラゴンブレス」から「ペッパーX」に。スコヴィル値,SHU,ハバネロ,インドジン・ウソツカナイ,コリアンペッパー,メヒカーナ,セラノ,牛角大王,サラサ・デ・ウマイ,ハラペーニョ,感激アミーゴ,アンチョ,魔女の杖,キャロライナ・リーパー,トリニダード・モルガ・スコーピオン,タバスコ,インドジン・ウソツカナイ,コリアンペッパー,メヒカーナ(セラノ),牛角大王,サラサ・デ・ウマイ(ハラペーニョ),感激アミーゴ(アンチョ),魔女の杖,鷹の爪,あじめコショウ,剣崎なんば,香川本鷹,清水森ナンバ,島唐辛子,ぼたんこしょう,山古志かぐらなんばん,
☆2020/08/06の愛知県緊急事態宣言前に訪れています。
◆2020年夏 三遠南信の旅
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最近は地方の直売所でもいろいろと特産品づくりにチャレンジされていて、在来品種の特産化だけでなく、新品種を積極的に導入し、地域の農業の活性化にも取り組まれている。
今回は日帰り温泉施設の直売所でみかけた唐辛子の辛さ別提案売場に注目。
トキタ種苗から発売されている「辛コレ」シリーズ(辛さレベル5~1のトウガラシ)のうち、辛4レベルから辛1レベルの品種を品揃えしている。
へぇ~といつものように感心したので覚書として記録。
トウガラシには辛さのレベルを表す単位があることは以前の記事で紹介済み。
辛さを表す数値である「スコビル値(スコヴィル値,SHU)」はカプサイシンの割合を測定して表示。
このスコビル値の数値でギネスに登録されている世界一のスコアが測定されたのは「ドラゴンブレス・チリ(スコビル値248万)」で、昨年(2019年)までの世界№1の辛さだった。
しかしながら、この度「ペッパーX(スコピル値318万)」が発見されたことにより、世界№1が変更になりました。
そこまでいかない数値であるものの、トキタ種苗の辛さランク“3”のサラサ・デ・ウマイはハラペーニョ系ということなので、2,500〜8,000SHUといったところでしょうか。
よく知られた辛さの代表選手であるハバネロは10万~35万SHU、日本の鷹の爪は4万~5万SHU、沖縄の島唐辛子は1万5000~3万SHUというから、ハバネロや鷹の爪、島唐辛子に比べれば辛さは大したことはない(私にとっては辛い)。
タバスコソース(2500~5000SHU)を普通に使っている人は大丈夫というのが“辛3”レベルでしょうか。
売場には辛4~辛1まで並んでいました。
これを含めてトキタ種苗「辛コレ」シリーズは下記のような品種があります。
★辛5
・インドジン・ウソツカナイ
つまんで生のまま食べる。カレーの味付けにインドで一番多く使われている。ワタ部分が特に辛い。
・コリアンペッパー
韓国トウガラシ。果長12cm前後で鈴なりに果実がつき多収。香りがありそして辛い。
★辛4
・メヒカーナ(セラノ)
ハラペーニョより辛く、サルサのアクセントに。香りが良く多汁。タネのついているワタ部を除くと辛みは和らぐ。
★辛3
・牛角大王
中華料理に使う。香りとほんのり甘み。肉厚。中国大牛角椒。
・サラサ・デ・ウマイ(ハラペーニョ)
ハラペーニョタイプ。サルサや酢漬けにむく。タネ周りは辛いが果肉は甘い。
↓ 伊良湖ハラペーニョボンズ(紹介記事7/31)
★辛2
・感激アミーゴ(アンチョ)
真っ赤に完熟させて乾燥させると甘みと辛さが増す。アンチョタイプ。
★辛1
・魔女の杖。
太めでねじれるひもとうがらし系。
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以下、覚書的資料。
★世界の辛いとうがらし
・ペッパーX(スコピル値318万SHU)
エド・カリー(パッカーバッド・ペッパー・カンパニー,)作出の世界一辛いトウガラシの品種。どれだけ辛いかというと「試食者全員嘔吐」というほど。ペッパーXは「ザ・ラストタブ(240万SHU)」というソースの原料として使われている
・ドラゴンブレス・チリ
248万SHUで昨年(2019年)までは世界№1の辛さ。皮膚の感覚を麻痺させるほどで、麻酔薬代替研究に使われている。ギネス記録世界一(2019年)。
・キャロライナ・リーパー(HP22B)
222万SHU。ペッパーX同様にエド・カリー作出。2013年度世界一の辛さ。
・トリニダード・モルガ・スコーピオン
222万SHU。触ると皮膚に炎症を起こすといわれる危険物。ああ怖い。
★比較参考
・ハバネロレッド
10万~35万SHU。強烈な辛さの後に残るさわやかな風味。
・タバスコ(メキシコ)
2,500~5,000SHU。
★在来系(辛い品種を中心に紹介)
・鷹の爪
固定種で日本で最も有名なトウガラシ品種。一味唐辛子は粉末にした鷹の爪。
・あじめコショウ(岐阜県)
岐阜県中津川市福岡地区で栽培。付知川に生息するアジメドジョウに似るため命名(諸説あり)。
・2016/11/14あじめこしょうとポテチ
・剣崎なんば(けんざき,石川県)
全国でも有数の激辛トウガラシ。辛さの中にもまろやかな甘み。調味料や漬け物の辛み付け。
・香川本鷹(香川県)
果実がソラマメのように上向きに着果するのが特徴。果実の長さは12㎝。うどんの薬味。
・清水森ナンバ (青森県)
「弘前在来」で、主として弘前市清水森で栽培されていることから命名。長さ20㎝になることもある大型品種。
・島唐辛子(沖縄県)
泡盛漬の調味料として使われる。
・2017/10/07美ら・琉(ちゅら・る)沖縄カフェ
・ぼたんこしょう (長野県)
北信州の斑尾山の麓、中野市永江地区を中心に栽培されているピーマン型トウガラシ。標高800m以上の高地で栽培しないと辛くならない。郷土料理「やたら」に使われる。
・2020/06/09ぼたんこしょうとかぐらなんばん
・山古志かぐらなんばん(新潟県)
神楽面に似るため命名。果肉はピーマンより厚くてパプリカの様。山古志かぐらなんばん保存会により大事に栽培されている。
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