ブナの純林の黄葉を見る(青森県十和田市蔦温泉)蔦沼とブナの原生林~二次林を散歩。

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★2017年10月26日~10月28日東北紅葉周遊

八幡平(岩手県)2017/12/04
①-2東北自動車道花輪SA下り(秋田県鹿角市)
②-1青森ワイナリーホテル(青森県南津軽郡大鰐町)
②-2青森ワイナリーホテル周辺から岩木山と弘前市
②-3中野もみじ山(青森県黒石市)津軽の小嵐山
③-1八甲田山(青森市)-1城ケ倉大橋
③-2八甲田山(青森市)-2ロープウエイ
蔦沼(青森県十和田市)
奥入瀬渓流(青森県十和田市)
十和田湖(青森県十和田市)
⑥-2 発荷峠から十和田湖を望む(秋田県)
八幡平マウンテンホテル(岩手県八幡平市)
松川渓谷(岩手県八幡平市)
東北自動車道前沢SA
関山 中尊寺(岩手県西磐井郡)
平泉レストハウス(平泉町)
鳴子峡(宮城県大崎市)


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 ブナはブナ科ブナ属の日本固有の落葉広葉樹です。寒い地方の樹木という印象ですが、日本での最南端は高隈山(1,237m:鹿児島県)と意外と南でも、標高が高い場所にブナ林が見られます。北上するに従い、標高が低くなるのですが、日本での北限の北海道渡島半島「歌才ブナ自生北限地帯(北海道寿都郡黒松内町)」では低地にブナ林があります。
ブナ林が水源として、あるいは土壌保全など環境保全機能を持つだけでなく、多種多様な動植物を生息させる機能も持っていることで、戦後、評価が高まり、白神山地が1993年にユネスコ世界遺産に登録されています。

 また、日本海側と太平洋側ではブナ林を構成する種類が大きく異なることは良く知られていますが、太平洋側で多く見られるミズナラ等の落葉広葉樹との混交林ではなく、今回訪れた南八甲田山麓に広がる蔦の森はブナの純林で構成されています。
日本海側でブナの純林が見られるのは、雪の圧力によって折れたり倒木しないしなやかさがあることで、他の樹木よりも生き残ることができるというのがその理由。また、雪によって次世代のための種子であるドングリが他の動物に食べられないということも日本海側でブナの純林が見られる理由のようです。
ブナの原生林に入ると高木の下に多くの稚樹を見ることができます。ブナは比較的耐陰性が強く、頭上の木が倒れるのをじっと待つことができ、高木が倒れるとそれに代わって大きく育ち、ブナの純林を維持できます。
蔦温泉の上部から八甲田方面に向かう道沿い周辺には下草の生えていないブナの二次林帯を見ることができます。そちらはもともと原生林だった場所の樹木を放牧のために切り倒したため、森の環境が変わり、下草を構成する日陰を好む植物が消滅してしまった結果、その後、ブナが生長した後も下草がないままのブナの純林(二次林)になったということです。

 さて、蔦温泉から菅沼にかけて少し歩きました。こちらのブナの原生林ということですが、ブナの純林の黄葉を初めて見ることができました。   

●蔦温泉周辺
青森県十和田市奥瀬字蔦野湯1
℡0176-74-2311

●遊歩道から菅沼の景色。

(画像はすべてクリックで拡大表示)

 ひとつひとつの樹木の黄葉は美しいものもあればそうではないものも混じるが、それが全体の景色となると素晴らしい色彩構成となって目に飛び込んできます。
これは実際にその場で自分の目で確認しないと写真では伝わらないと思います。
今回の紅葉狩り旅行で見た「奥入瀬渓谷」「鳴子峡」の紅葉景色は後で写真で見ても「そうそう。こんな色彩だった」と納得できるのですが、ブナの純林の黄葉だけは実物を見ないと価値がわからない。
そんな印象でした。

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