裏磐梯レイクリゾート五色の森(猫魔ホテル,福島県)源泉かけ流し温泉の成分解説。郷土料理「こづゆ」他、夕食と朝食。桧原湖の紅葉景色,五色沼毘沙門沼,ハート型の鯉,旧星野リゾート,ベルーナ,

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仙台から立石寺、蔵王経由で安達太良山、そして裏磐梯

 今回は仙台まで新幹線移動し、20年ぶりに立石寺を訪れた後、蔵王(山形側)に宿泊。
翌日は蔵王周辺観光から浄土平を経て安達太良山の紅葉を愛でて裏磐梯で宿泊。
最終日は五色沼から鶴ヶ城と周り、会津若松観光JR只見線に乗車し郡山駅から名古屋へという宮城県~山形県~福島県を周遊する3日間の紅葉ツアー。

★食べログ記事をアップしました↓

裏磐梯レイクリゾート五色の森(猫魔ホテル,福島県)

◇裏磐梯の位置

 今回の記事は昨今、「夏の平均気温20℃で真夏日知らず」で話題にのぼることが多い福島県の裏磐梯に宿泊した旅行記。

 裏磐梯は磐梯山、安達太良山、吾妻山に囲まれた自然豊かな高原。福島県猪苗代湖のさらに北側に位置する「桧原湖」。
その湖畔の宿に宿泊。周辺の標高は800m。
元は「星野リゾート裏磐梯ホテル」で、ベルーナに経営変更してリニューアルしたのは2015年10月3日。

◇温泉について

 開業は1958年で、私と同い年。
温泉の開業は新しく、2009年。
泉質はナトリウム-塩化物・硫酸塩泉(低張性中性高温泉)。
源泉の成分により「療養泉」なので適応症表示が可能。

▢効能ではなく適応症。

※温泉に含まれるいろいろな化学成分により、入浴や飲用によって体に取り入れることで、各種の生体反応が起こるものの、温泉の成分のみによってその効能を確定することは困難であるため、「効能(効果がある温泉)」ではなく「適応症(症状に見合った療養泉質)」という表示になっている。
古い温泉宿には過去の「効能表示」が残っています。このあたりは歴史的価値としての評価とコンプライアンス的な評価の意見が分かれるところ。
ちなみに温泉法では禁忌症のみを表示義務としています。温泉分析書や適応症は表示義務はないものの、表示している施設の方が多い。

▢禁忌症

 「禁忌症」とは、温泉の効果が期待できる成分が含まれるとしても、利用の方法が正しくないと有害となることもあるため、温泉療養をしてはいけない症状を「禁忌症」として温泉法では表示義務があるる。

▢温泉分析書マスターによる成分解説

ナトリウム-塩化物・硫酸塩泉。

 ナトリウム-塩化物泉は温泉水1kg中に溶存物質量が1,000mg以上あり、陰イオンの主成分が塩化物イオンの温泉のこと。適応症(効能ではない)は切り傷、冷え性、末梢循環障害、うつ状態皮膚、膚乾燥症。日本では多い泉質。
硫酸塩泉は陰イオンの主成分が硫酸イオンで、適応症は塩化物泉に同じ。
泉質名を決める際の「成分が多い」は温泉分析書のmval%の項目で20(%)以上の成分。
当温泉は塩類泉だが、特殊成分が含まれる場合は療養泉基準値を超えた成分が泉質名に表示される。
表示の順番等を含めて鉱泉分析法指針で決められています。

 温泉分析表を見ると、「溶存物質(ガス性除く)1,506mg」と成分がさほど濃い温泉ではない。(温泉基準&療養泉基準値1,000mg)
特徴としてはメタケイ酸が204mgで、温泉基準値の50mgを上回り、美肌の湯とされる50mg、美人の湯とされる100mgを上回る成分数値。
メタホウ酸も温泉基準値の5mgをはるかに超える15.5mgということで、肌に嬉しい温泉
そういった成分特徴もさることながら、湯平山源泉の湧出地はホテルの敷地内
浴槽内足元湧出とまではいかないが、源泉から浴槽までの距離が短いことは成分に与える影響も少ないということで、温泉好きとしては好ましい。
 源泉の泉温は51,8℃で加温が不要ということも成分に与える影響は少ないと思われるが、運用表には「加温」と表示されている。
肝心の湧出量は622ℓ/分ということで、源泉かけ流しに必要とされる一人当たり「1ℓ/分」という私的基準から想定すると、ホテルの規模は324室・最大872名であり、少々心もとない。
こういった場合は大浴槽を加水・循環で運用し、小浴槽をかけ流しで運用可能と思われます。
一部の浴槽でも源泉かけ流し運用していれば、温度調整のための加水があったとしても「源泉かけ流し」と表示する施設が多い。
世間の「源泉かけ流しフリーク」はそういったことまで確認する必要がありますね。

▢運用表示について

 特筆すべきレベルでもないが、感心するのはきちんと浴槽別の運用状況を正直に表示されていること。

 表示が正しく、且つ、適正であることはホテルが信頼に値するかどうかの判断基準となります。

表示によって企業のコンプライアンス姿勢がわかる
温泉の場合は浴槽の運用についての表示は特に重要です。
温泉法に準拠した上で、さらに加水割合やお湯の入れ替え頻度など入浴者にわかりやすく表示していただきたいと常々思っています。

 「オーロラ大浴場温泉掲示」によると、大浴場・小浴場・露天風呂は「気温が高い時のみ加水で温度調整」となっていて、源泉温度が51.8℃であることからこの運営表示は頷けます。


ただ、「温泉を加熱しているか」については各浴槽とも「入浴に適した温度に保つために加温」という表示が気になる。おそらく冬場の浴槽温度調整と思われるが、加温を必要とする貯湯槽設備があるのでしょうか?(未確認)。
源泉温度が高くて加水、且つ、加温で調整という矛盾
温泉通でささやかれる加水率多めの温泉という疑念が湧く。加水率は成分に大きく影響するので重要項目ですが、表示している施設は少ないのが現実。(ウワサレベルでは加水率70%以上(源泉は30%以下)というかけ流し施設もあるとかないとか)。
※この部分、当温泉のことではありません。

 循環かかけ流しかの表示は、大浴場が「循環」で、小浴場と露天風呂は「かけ流し」。
大浴場は浴槽の規模からしてかけ流し運用は難しいと思われるので、適正表示されていることがうかがえる。
温泉分析表の数値は源泉湧出時の分析なので、当然、時間経過とともに酸化によるエージング(老化あるいは熟成)し、温泉が本来持つ還元力が減少してしまう。
加水して加温するだけでも影響は大きいし、さらに循環するとなると源泉の成分がどう変化するか気になる。
でも安心して適温で気持ちよく入浴できるということでは、加水・加温・循環・消毒(大腸菌とレジオネラ菌対策)をされている浴槽は、成分に与える影響は大であるが、安全がより担保されているという点で評価できる。

 今回は温泉が主目的の旅行ではないのであまり気にしないことに(^ー^)。
温泉の勉強をしたおかけで表示の数値を見るだけでいろいろなことが“見えて”しまう。
(温泉名人検定,温泉観光士,温泉ソムリエ分析書マスター)

「源泉かけ流し」という施設側の表示を鵜呑みにしていた頃が懐かしいが・・・。

料理

夕食

 大量調理施設のバイキング料理なので多くは望めないものの、昨今のホテル側の努力には頭が下がる。
まずは「チラシ寿司」。ネタを選択して自分流にアレンジするという釧路の勝手丼のようなメニュー。


「おでんバイキング」というアイデアも良い。


郷土料理の「こづゆ」、「鰊の山椒漬け」「鯉のうま煮」「棒鱈」「いか人参」「会津味噌漬けポーク」「猫魔岳の湧き水」等々。


同行パートナー(妻です)はデザートの充実を喜んでいました。


私は郷土料理の勉強にはなったか程度の感想です。
「ここならではの逸品」は団体ツアーでは難しいのかもしれません。

★朝食

 喜多方の「朝ラー」演出。
味は普通の加工食品系のアレだが雰囲気は上々。
いつも朝ごはんは夕食よりも多く摂るようにしているが、当日は当然のごとくいつもよりもさらにカロリー高めの喫食。
健康に良い(とされる)食材も多い。
ホテルの努力には感謝です。

 ちなみに懐石で次々と料理がこれでもかと提供されるタイプの老舗旅館や高級宿泊施設の料理も、当館のようなバイキングも苦手。
ちよっとだけ良いモノ、できれば「ここまで来ないと食べることができない逸品」を希望するが、大量調理施設にそれを望むのは無理。
と、いうことで最近は個人旅行に傾向することになる。

二人分ですが、この後、追加喫食しています(^ー^) ↓

◇売店

売店で購入

売店の風景

◇部屋からの景色

◇桧原湖の景色

◇五色沼毘沙門沼

 1888年,磐梯山の水蒸気爆発により山体崩壊による岩なだれが発生し、川の流れを堰き止め、数百もの湖沼が形成された。
毘沙門沼・赤沼・みどろ沼・竜沼・弁天沼・るり沼・青沼・柳沼を中心として2016年にミシュラン・グリーンガイド1つ星に認定されるなど、観光資源として注目されている。
今回はその中の毘沙門沼にチョコ停し、周辺観光。

・ハート型の鯉

◇五色沼湖沼群マップ

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