親子味噌煮込みうどん,1680円。山本屋総本家,松坂屋名古屋店

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　何年ぶりでしょうか。山本屋総本家の味噌煮込みうどん。
山本屋本店の味噌煮込みうどんは支店で今年5月に実食（記事山本屋本店名古屋駅前店）しているが、総本家は久々です。
松阪屋名古屋店に所用があり、たまたま昼の時間帯だったこともあり、久々の実食となった次第。
　味噌煮込みうどんの醍醐味は麹の香りが残る三河赤味噌系(八丁味噌[まるや・カクキュー]を含む西三河地方で製造される豆味噌)の辛さ・渋さと固い麺。麺は味噌煮込み用に製造されたモノでないといけないし、味噌はその店独自の赤・白ブレンドじゃないといけない。
食彩品館.jpとしては、過去、食した味噌煮込みうどんのベストは閉店してしまった豊田市の某店。次いで岡崎市の二橋ということなんですが、いろいろな店で食しても味噌煮込みうどんにはハズレがないのです。インスタントであれ、老舗であれ、マズイと思ったことがない。
今回もそうなんですが、味噌煮込みうどんに限ってはその店独特の旨さがあり、甲乙つけがたい。

　予定の時間まで少し余裕があったので、その前に昼食を済ませておくかということで、開店直後に店内へ入る。
まず、最初に聞かれるのが「蕎麦アレルギー」のこと。山本屋総本家の麺には打ち粉に「そば粉」を使用しているからですが、この部分が山本屋本店との違い。毎回のことながらご丁寧な確認には頭が下がります。そばアレルギーは命に係ること。立派な心掛けです。

　味噌煮込みうどんは生麺から茹でます。ということで、塩を入れずに水とうどん粉のみで打っています。ちなみに茹でてからさらに煮るのは「鍋焼きうどん」ということになります。

　薬味入れは竹製ですね。本店のみ“すす竹”を使用しています。この辺りも本店と支店の差異化ができていてよろしいかと。本店と支店の差は薬味入れの他、箸にも違いがあります。

　さて、実食。
麺が堅い。良い固さです。これ位じゃないと味噌煮込みうどんとは言えません。味噌煮込みうどんと普通のうどんの麺を共用している店もありますが、それはいけません。味噌煮込みうどんの麺は固いほど良い（笑）。

　スープをすすると物足りなさを感じますが、これは食べ進めるうちにスープの旨味成分が口の中に蓄積され、食べ終わる頃には最適な状態になるように調整されているからです。
最初の一口で「旨いっ」という時は食べ進めるとくどさを感じるようになります。

　山本屋総本家の味噌煮込みうどんは“親子”を選択しないといけません。親は名古屋コーチンの肉。これが美味。純系なのかハーフなのかはわかりませんが、さすが名古屋種の血筋だけあり、味噌煮込みうどんのダシに負けていない存在感をアピールしています。

　山本屋総本家と山本屋本店、いずれも甲乙つけがたいが、食彩品館.jpの悪い癖で、美味しさを支払い金額で割った数値で判断してしまいます。
親子味噌煮込みうどん1,680円という価格に見合う美味しさではあるが、庶民の懐具合からすると「遠方から名古屋へ来て、なにか思い出の食事でもするか」という客向きの価格帯ですね。
あった蓬莱軒のひつまぶしと同様に「一度は体験しておかないといけない名古屋飯」のひとつながら、サラリーマンの昼食としてはチト厳しい。

●山本屋総本家松坂屋名古屋店
名古屋市中区栄三丁目16番1号
　松坂屋本館9階
℡052-264-7798
・11:00～21:00（20:00オーダーストップ）

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★・2015/11/21山本屋総本家松坂屋名古屋店(名古屋市)
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