イワシ料理専門店,お昼料理1420円,昼御膳,8月の料理は「たたき」。いわしのや平(愛知県岡崎市)。美味しい鰯を堪能。鮮度劣化の指標,K値,魚用品質状態判別装置,ADP,アデノシンニリン酸,AMP,アデニル酸,IMP,イノシン酸,HxP,イノシン,Hx,ヒポキサンチン,タンパク質,鮮度管理,フィッシュアナライザ,

01新店改装情報, 03食事, 05東海地方, 和食, 実食記, 愛知県, 魚介類｜2021/09/05 posted.

PREV ｜ NEXT

この記事をSNSでシェア

★食べログ記事をアップしました↓

・いわしのや平(岡崎市)昼御膳

===============
　上三ツ木町は岡崎市南部の六ッ美地区にあり、東海道新幹線よりも少し北側に位置します。数キロ南下すれば西尾市といった場所。
住宅街というよりも周囲には田圃が広がり、ゆったりとした風景が広がります。

　当店はイワシ料理を中心とする日本料理店で、外観は料理店というよりも和風住宅。

敷居はそれほど高くないものの、初めての店は緊張します。
入口にメニュー案内看板があり、ちょっと一安心。

メニューは「お昼料理　1,420円」

きちんと税込表示(^ー^)。

店に入ると少々、つっけんどんな対応ながらテキパキと検温やアルコール消毒を指示され、そして席に案内。

私はカウンターへ着席。飛沫防止板等コロナ対応にも配慮。

★お昼料理　1,420円(税込)

・桶盛り
　刺身、煮物、天婦羅
・　八月の料理
　いわしのたたき
・御飯(こしそかり)
・汁物
・香の物
・わらび餅
・コーヒー(ジュース)

　まずは　8月の料理。

先月までは大きなイワシの塩焼きだったが、当月はいわしのタタキサラダ。
レタス,トマト,キュウリ,下にもやしを敷いているのが面白い。
さりげなく茗荷も添えている。
イワシらしいクセを若干残していたり,小骨も気にならない程度にほんの少し残していたりと,生のままの刺身ではなく炙りのタタキ料理を意識した専門店ならではの技を感じる。

そして桶盛りと御飯その他登場。

　目を引くのはやはりイワシの刺身の鮮度感。
漁港近くならともかく、街中の料理店でこの鮮度感ならば十分に及第点。
クセもなく、小骨もない(^ー^)。
良いですね。

　天婦羅もイワシが入っています。

当然、煮物にも。
最初見た時はサンマかと思ったがイワシの大サイズ。

　小さな器に入っているのはメニューには表記されていない「リンゴ酢」。ラッキーです。

　最後はコーヒーとデザートのわらび餅をいただき、退店となるわけだが、メニューに「お昼に夜の料理をご注文の方は事前にご予約お願いします」という文言発見。

ほぉ～。ということで次回は予約して夜料理もいただきたい。
「たたみいわし」もあるようだし。

　良い店を発見した。

=============
【ご参考】
一般にイワシなどの青魚は足が早い(鮮度劣化が早い)と言われるが具体的なK値数値はどうなっているのか？。
鮮度劣化を数値化したK値の変化を魚種別に実験したデータ「冷蔵温度の魚肉のK値への影響」松村・永井による)を見ると

1.　マイワシ
入荷時K値　4.7%
→０℃1日保管　K値11.6%
→０℃2日保管　K値16.4%
→０℃3日保管　K値25.7%
※3日目になると刺身基準の20%超える。

2.イシガレイ
入荷時K値　4.7%
→０℃1日保管　K値9.5%)
→０℃2日保管　K値32.7%)
→０℃3日保管　K値63.5%)
※2日目になると刺身基準の20%超える。

3.マダイ
入荷時K値　4.8%
→０℃1日保管　K値5.6%)
→０℃2日保管　K値6.5%)
→０℃3日保管　K値8.4%)
※3日目でも刺身基準の20%を超えない。

　このように魚種別に数値が異なっていて一概にはいえないが、時間経過や保管温度帯によってK値の推移が異なってくるようです。
同じ白身でもイシガレイ(3日目にK値倍増)とマダイ(3日経過しても刺身可)のK値の差があることと、同じ日に同じ場所で仕入れた魚でも入荷時のK値が異なるということがわかります。
ちなみにマイナス2℃保管だとイシガレイは2日目K値は7.7%(0℃では32.7%)で保管温度設定も重要であることがわかります。

☆鮮度劣化を数値化したK値とは
魚の鮮度劣化は酵素による自己消化の段階すでに始まっていて、呼吸が止まって呼吸、すなわち酸素による魚肉中のATP(アデノシン三リン酸)がの補給がストップします。
そこで死んだ魚は魚肉中に残っている成分を自己消化していきます。
まずは筋肉のタンパク質成分でアクチンとミオシンが結合し、ADP(アデノシンニリン酸)→AMP(アデニル酸)→IMP(イノシン酸)→HxP(イノシン)→Hx(ヒポキサンチン)と自己魚体内で消化反応が進行し、腐敗にいたります。

最終過程のHxP(イノシン)→Hx(ヒポキサンチン)の合計が上記課程の全分解成分に占める割合をK値(単位:%)といい、式は下記のように計算されます。

K＝(HxR十Hx)/(ATP十ADP十AMP＋IMP十HxR十Hx)X100

ようするに分解成分の最終過程であるHx(ヒポキサンチン)とそのひとつ前のHxP(イノシン)が多いことが「鮮度が悪い」という評価になるわけで、K値が小さい(鮮度が悪いと判断される成分が少ない)ものがより鮮度の良い魚ということになるわけです。
それではどの程度だったら「鮮度が良い」となるかというと、魚体によって異なるが、一般的には20%未満が刺身用、20%以上60％が過熱用、60%以上は食用不可とされています。

　多くの飲食店や鮮魚店ではベテラン職人や料理人が目で見て、触ったりして、あるいは経験則で判断し、刺身用、加熱用とかわけているわけですが、K値を計測するハンディタイプの魚用品質状態判別装置が開発され、市販されているので、鮮度を自分で確かめることもできるが、さすがに食べる側が店には持ち込めないなぁ。

◇魚用品質状態判別装置
魚種の選択をせずに鮮魚の第一背鰭と第二背鰭の間に電極を当てて4秒程度で計測。大型魚から3ｃｍ以下でも魚種により対応可。魚にキズをつけずに計測。
・鮮魚の脂肪(脂乗り)を5％単位で測定。活〆後の「活かり身」「硬直」、「完全硬直」の3段階で判定加能。
・鮮魚の鮮度を3段階で判定。「生鮮魚(鮮度良好)」「鮮魚(一般鮮魚)」「熟成(調理向き)」。
・解凍品を判別。冷凍品を解凍したものには「解凍品」と表示。

　一台欲しいなぁ。10万円以上するけど。

<br />

◇メニュー