少し待ってから出てきた丼を見ると見事な自然薯天然カラー。
自然薯と他の山芋類の違いは皮がついているかどうか。山採り（すなわち天然）と畑栽培の違いとして、天然は形が歪なのに対して畑作は筒に入れて大きくして収 穫しやすくするため長く、ほぼまっすぐに伸びています。原材料を見れば一目瞭然ですが、すりおろしたものになると初めて食す方にはわかりにくいかと。
また、品種によってはアクが出て真っ黒になるものもあるが、天然種（真芋）でもアクがでるもの出ないもの、そして収穫時期・場所によっても異なります。
一般に日本原産種の天然採りの自然薯はアクが強いといわれています。私の過去の経験でもそうでした。
調理はヒゲ根を火であぶって取り除き、水洗いして皮付のまま擦り下ろします。自然薯の皮は薄いのが特徴で、長芋等の外来系の品種は皮が固いので使われないということも見分けるポイントになります。
すりおろしたら、鉢でこねます。皮と身に含まれる風味がとろろ全体にいきわたるようにじっくりこねると強烈な粘りを感じます。
出汁を入れながら、調整するのですが、天然の自然薯は5倍に伸びるといわれています。これも見分けるポイントになるかも。
　ということで、アクがしっかりとでているのは良い自然薯だとか、本来は白いのが当たり前でアクが強いのは本来の自然薯の姿ではない等のご意見もありますが、結論としては天然だろうが畑作栽培物だろうが美味しければそれで良しということにしておきます。
でも栽培物ならばどこでも購入できるが、天然の自然薯はそうそう簡単に手に入らないということで、食彩品館.jpとしては貴重な体験をさせていただきました。
昔、田舎暮らしの時はご近所や親戚の叔父さんが季節になると松茸同様に持ってきてくれたのですが、子供だったので自然薯の美味しさや山菜の美味しさなんてまったくわからないし、逆にクセがあって嫌いだったのに歳をとると不思議ですねぇ。そういうクセが良くなる。

　
●桃屋
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